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スポーツ指導において”子供”の「できない」を分解してますか?


■運動における子供の「できない」には4つのタイプがあると思っています

私自身の指導方法言語化シリーズ(と言っても2本目w)です。
皆さんはお子さんに何か指導をしているときに、子供が「できない」と言った時にどの”できない”なのか考えておりますでしょうか?

  1. 「できない」⇒ではなく「やらない」「しない」

  2. 「できない」⇒のは”肉体的(筋力&身長)”に未成熟

  3. 「できない」⇒のは”技術的”に練習不足

  4. 「できない」⇒のは感覚的に経験していない(想像できていない)
    ※4つ目は運動特有とおもいます※

上記で伝えたいことは箇条書きしましたので、以下からは駄文にて。
ゆるりと行きましょう。

■「できない」について”ちゃんと”考えた出来事

ある日小学校低学年の子に1塁まで全力で走り切る「かけぬけ」を教えていた時の話です。
その日、いつも練習で手を抜きがちのタカシ君(仮名)に以下のような声がけをしました。

私「タカシ~ちゃんと走れよ~」
タカシ(仮)「ちゃんと走ってるよ~」
私「そうか?……タカシはもっと足速いやん?」

上記はグラウンドで良くある普通の会話に聞こえますが、この時私は一つの事に気づいてとても腹落ちしました。

この時の私の声掛けは少し抽象的でして、本当に伝えたかったのは、
「ちゃんと走れ」⇒「ちゃんと(全力で)走れ」
だったのですが、
それに対してタカシ君は「ちゃんとしてる」と答えています。

私の”全力だったかの可否”の意図は伝わっていなかったかもしれませんが、タカシ君にとっての「走り」は”ちゃんと(全力)”していたということなので、運動に関する出力の上限は個人の感覚で決めているのだということに気づいたのです。

■力強くバットを振れなかった我が子

私は4年生になる長男にも時間を見つけて指導しているのですが、彼は現代っ子の特徴をきちんと受け継いでおり、”ちゃんと”細い体型です。

そのせいか、彼はバットでボールを叩いた時ボールに押し返される、という少し力の弱いスイングが癖になっておりまして、初めは肉体的な特徴が原因で力強く振れないと考えておりました。

しかし、もしかして自分自身の筋出力の上限を知らないからバットを強く触れていないのでは?という仮説を立てまして、力いっぱいパワーを出すという経験をさせることにしました。

具体的には、Amazonでボクシンググローブ&ミットを購入して、
「学校で嫌いなやつ居るか?そいつの顔を思い浮かべて思いっきりパンチを打ち込むんやで」
(↑教育的には全くよろしくない声掛けだと反省しております!orz)
という練習をしたのですが、最初のパンチは相手を打ち負かそうとするような本気パンチとは言い難いものが届きました。
(パンチの打ち方を知らなかった可能性も、、、否定できないな~。)

しかし繰り返していくうちに、パンチの威力とバットスイングの力強さが比例していった、というのを覚えております。

これはあくまで私の感覚に基づくものですが、
「長男/長女」&「一人っ子」に、この筋力の上限を出力できないという子が多いような気がします。
弟や妹は兄弟喧嘩の中で「自分より力のある者へ挑む」ということを経験しているため、比較的初めから全力を出せる子が多い気がします。
その反面"上の子"は出力を押さえ/我慢することが多く、一人っ子の場合日常における喧嘩はほとんどないのだと思います。

■それぞれの「できない」への対処について

①「やらない」「しない」の時には
これは基本的にモチベーションに起因しております。
集中力が切れているか、興味が湧いていないという状況なので、休憩を取らせたり、ゲーム形式に変えたりして楽しませるのが良いと思います。

②肉体的(筋力&身長)が原因の時には
これは言葉の通り「できない」ことになりますので、無理強いせずにできる範囲の代替運動に変えてあげて、できなくても良いと承認してあげると効果的だと思います。この時にきちんと本人に「肉体的なものだよ」ということを説明してあげると、本人は後からそれを思い出すので尚良しです。

③技術的に練習不足の時には
ここが指導者としては一番関われるところになります。
練習不足の場合、まずは質よりも量に拘る段階ですので如何に自主的に家で練習してくるように仕向けるかが重要になります。
少年野球の指導の場合は、各子どもの特徴を理解した上で個人別の指導処方箋を出してあげるのが一番効果的でした。

④感覚的に経験(想像)していない時には
こちらは上記で私がボクシングミット打ちをさせたように、一度自身の全力を仮想体験させてあげることが重要かなと思います。
 例)タイヤがある場合バットでタイヤをフルスイングで叩く
   走りの指導の場合「ゾンビに追いかけられてる」みたいに必死に走る
というような指導が効いてくると思います。

以上、本日はここまでとします。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。
少しずつ発信してまいりますので、どうぞ気楽にお付き合いください。ノシ

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