ロードバイク、ペダリングの極意。

身体障害者になって身体の自由が効かず、筋力がなくなったことでわかったこともある。元ブリヂストンアンカーで現在バルバレーシング所属の井上和郎さんはペダリングは背骨の力を使ってするものとブログで書いているがそれを読み一つの仮説が浮かんだ。

昔常人離れしたパワーで走り続けられたのは持って生まれた強靭な背筋力のおかげだと思う。中学3年生で275kgあった。自転車に乗って腰が痛くなったことなどなかった。普通の人よりパワーがあるのだから半分の力でも十分だと気がついてセーブして走るようになり、持久力が格段に上がった。エディ・メルクスにせよ、グレッグ・レモンにせよ、実は脚質は瞬発系だという。しかし強靭な心肺機能で回復力が尋常でないレベルだったからこそあのスピードではしれた。

私は1989年のツール最終日を見ていてバリの街を走るグレッグ・レモンの個人TTを見ておかしいと感じた。絶対的なパワーはスレンダーなアメリカの兄ちゃんよりわたしのほうがあるはずと。まぁ、人並み外れたパワーがあったからそんな馬鹿げたことを当たり前に思ったのだが当時の私の背筋力は300kgを超えプロレスラーも真っ青なレベルだった。

しかしそのパワーをもってしても65kmで走ることが出来ない。なにかペダリングには秘密があるのではと感じた。横浜にいるときは体重も75kg。今より30kg以上軽くその恩恵は加速時や登坂時に活かされていた。当時は特に何も考えずやみくもにペダルを踏んでいたが身体の自由がなくなり、情報化の中で様々なノウハウが語られる世の中になり自分のノウハウもより輪郭がハッキリしてきた。

高城賢さんのヤマメ乗りやカンチェラーラのは知りが私の乗り方に近い。昔は腰を立てろと言うノウハウが大半だったが私は立てずに背中を真っ直ぐにして背中の角度は路面と平行になつていた。私は商店街のような場所を通るときはガラスに映る自分のポスチャーをよく確認した。ブラケットを持っても、下ハンを持っても背中はほぼいつも地面と平行だった。しかし2…年ぶりに復活して乗り始めてその姿勢になることはなかった。サドル高沼で数十回は高さを変え試してようやく昔のポジションを思い出した。

自分が考えるより高いサドル高だったようだ。ペダリングのコツも思い出した。昔はとにかく重いギヤを高回転で回すことができた。しかし復活後はどうしてもケイデンスが上がらないのだ。これは上死点、下死点問題によるもの。ペダリングのノウハウを見るとだいたい皆、時計の1時から4時くらいまで踏むのが理想だと書くがそれは違うような気がする。

北が北極なら南は南極とその事実は決定しているのが前提だ。私は北は北極ではなくノルウェー位、南は南極大陸ではあるがアルゼンチン寄りも考える。クランクとチェーリングを時計で例えるから南北が垂直になる。これは人によって違う。サガンなどは極端に軸が傾き北は1時半くらい、そこから八時くらいまで長く踏むことで理想的なむらのないペダリングをしている。続く。

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