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#40 母の癖
こんにちは。
実家関連のエピソードもこれで最後にします。
実家の母は、というより私の亡くなった祖父が始めた変な癖ですが、家にある物に対して使い始めた日付を書きます。ほうきや塵取り、鎌とかにです。祖父は家自体にも日付を記してます。何年の何月何日に建てたか、台所の上の柱の隅にひっそりとあります。実家の家は50年を過ぎたことがわかります。
母が日付を書くのは祖父が書いていたものに加えて、化粧品などにも書いていたりします。パッケージの箱に「〇月〇日」とあります。帰省して化粧品を借りる度に目に留まります。なぜ書いておくのかを訪ねたのですが、どのくらい使っているのかわかるから、と言ってました。それがわかったところで…、と思います。
他にはお墓参りの時に使う手桶。日にちの他にも名前も書いてあります。
「だって、ほかの人が間違えて持って帰っちゃったら困るでしょ。」と母。確かに田舎で買い物するのはだいたい同じお店。商品のバリエーションも少ないので、同じものを近所の人が持っていることはよくあることです。が、手桶…、間違えるかね…。
食品には書きません。すりごまや鰹節は開封済みで、なおかつ賞味期限切れの物も散見されます。いや、食品こそ開封日を書いておいた方が、どのくらいこの状態なのかがわかり、よいと思うのですがこの提案は受け入れてくれません。母は見た目や味で良し悪しを判断するタイプなのだと思います。
そんな❝癖❞のある母なので、実家にある物に何らかの字が書いてあるのは日常の眺めです。ですが、そこに出てきた謎の文字に困惑しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1680929468937-d4FmAJhGyk.jpg?width=800)
ボックスティッシュの表面に「テッシュ」の表記です。日付でも何でもない。書いた顛末はこういうことだそうです。
油性ペンが出るか試し書きしたい
↓
適当な紙が見当たらない
↓
ティッシュの箱に書こう!
↓
線やではなくそのものの名称を書くことで試し書きにしよう!!
↓
「ィ」(小さい「イ」)を書き忘れる
文房具店でボールペンが並んだ棚に試し書きの白いメモ用紙がおいてありますが、試し書きの相場は線がほとんど。あってもイラストなどだと記憶しています。「メモ」とメモ用紙自体に書いているのは見たことがありません。母はこうして私の想像を越えてきます。
この表記を見た時、ティッシュがわからないほどに母はぼけてしまったの?と心配になりました。ですが、いきさつを聞いて笑ってしまい写真を撮るに至ったのです。
思い出して書いているうちに、また母に会いたくなってしまいました。
四日前に電話で話したばかりなのにね。
ではでは。
お読みくださりありがとうございます。
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