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天皇陵は発掘する対象か

(ちょっと長くなってすいません)

古墳ブームに乗じて、安易に天皇陵の発掘調査を進めようとしている動きに、懸念を持っております。LGBT法案の様に、十分な理解や同意無きまま、御陵の発掘が実施されかねない危機感を抱いています。

そこで、
天皇陵のありかた、今後も末長く守って行くために、何が必要かを考えてみました。出来れば、保護方針の考え方の一助になったらいいなと思っております。

大胆・無謀にも、勝手に日本保守党に政策提案というか方針提案というかたちで書いてしまいました。読んでいただけるとうれしいな。

・天皇陵の保存に関する方針案
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・今も祭祀の場である天皇陵は、発掘の対象ではない。
・左翼にまみれた現在の考古学者に、我々の先人が守ってきた御陵に立ち入らせることに反対します。
・天皇陵の保全や維持管理のための調査研究は、考え方を明確に示し、皇室や国民にしっかり説明し、納得了解を得た上で、慎重に進めるべきと考えます。
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この立場をはっきり表明し、
政策というか方針に掲げることを提案します。


以下、この考えに至った理由です。

そもそも墳墓は学術的発掘対象かどうか。
それは祭祀が今も続いているか・断絶しているかによって、まったく判断が異なると考えます。

エジプトやギリシアにある古代の墳墓は、当時の王朝が途絶えているので遺跡として発掘可能でしょうが、バチカンの教皇の柩は誰一人として発掘調査できない。
※この箇所につき事実は違うという指摘がありました(脚注)
年代で言ったら初期教皇は日本の古墳より何百年も古いのになぜか。
それはそこがキリスト教の聖地であり祈りを捧げる生きた信仰の現場だからです。
もし無理やり柩を暴こうものなら、全世界の何十億人ものキリスト教徒を敵にまわします。

皇室は絶える事なく現在まで続いています。今も毎年勅使が赴いて山陵祭が営まれています。

従って、例えは適切ではないかも
知れませんが天皇陵は、
祭祀の絶えたピラミッドではなく、
祭祀の続くバチカンの聖墳墓に近いもの、
少なくとも発掘対象かどうかの判断はここにある考えます。

自分の事として考えてみました。家に代々の墓があって毎年8月には法事をしてるとします(関西では8/15頃、関東では7/15頃でしょうか)

ある日、学者と名乗る人が来て「あなたの家の墓は、本当にあなたのご先祖か疑わしい。証拠も無い。それに、とても古くてお宝がありそう。国民的価値があるので発掘します。何代か前の骨のDNA調べたら親子関係ゼロだ!不倫してるね、あなたは子孫じゃありませんので、はい没収。ここは「〇〇町第何十何号墳墓」と命名します。今後一切「〇〇家先祖代々之墓」と呼ぶ事を禁止します。

不服ならあなた自身で、自分の先祖である事を100%科学的に証明しなければならない。できないでしょ。誰が埋まってるか不明だから文句ないよね。国家・学問の為に我慢しなさい。

そんな事されたらどう思うでしょう。
毎年法事をしてるのに、無理やり墓を暴き、興味本位に骨とかDNA調べられたら。ご先祖さまに、安らかにとお祈りをしている者に対する暴挙ではありませんか。

考古学界は戦後、左翼学者に埋め尽くされた結果、私が学んだ頃の教科書では仁徳天皇陵でしたかが、何年かして、もう随分前から今の教科書では大仙陵古墳になってしまいました。そのあたりを考慮されたからか、日本国紀は大仙陵古墳(伝仁徳天皇陵古墳)と表記されたのでは、と推察しております。

仁徳天皇と断定できないから名前を変えろと言っておいて、じゃあ誰が埋葬されてるの?と聞いたら『わからない』のだそうです。

笑ってしまいます。

変えろと言うなら、後から言い出した(現状変更を求める)側が、絶対に違うという証拠を耳を揃えて出せ、と言いたい。
(学術論文の中で何と呼称しようとそれは学問の自由です。それを一般人や地名・教科書に及ぼして名称変更させる事には反対なのです。)

それは名称変更だけにとどまらず『発掘をさせない宮内庁は学問研究を阻害している、けしからん早く掘らせろ』という声に、徐々に世論も傾きつつあります。

今までの私は、この様な雲行きにどうする事もできない状態でした。
何もかも伝統を守り、1ミリも変えさせない頑迷な極右と思われるのが嫌で、躊躇したからです。

しかし有本さん(日本保守党)の、保守とは何かを聞いた時、目が開かれる思いがしました。

・保守とは何か
全く変えないのではない。
変えるべきものは変える、しかし、
保守とは謙虚な人達・・何もかも自分で理解できる・決められると思うのではなく、分からない事もある。
それは一旦立ち止まって(先人の知恵も借りつつ)慎重に事を進める人達です、
という趣旨のことを仰言ったと思います。

それと飯山さんの、
大事に思うものを守るのが保守・・
北村さんの法律へのスタンスなどを聞いて、モヤモヤしていた陵墓に対する私なりの考えや危機感が、はっきりしてきました。

皇室は、明治維新(約140年前)の以前から、少なくとも明治以降は確実に、現在の場所の陵墓に、現状に近い方法で祭祀を守ってきた歴史的事実があります。イスラエルの建国よりも古い100年以上の歴史は、大変重いと言わざるを得ません。

ブルドーザーに削られず今も維持されているのは、皇室が宮中祭祀で昔からの伝統を(法律で言うなら既得権を) 当時の国民と共に実践して守ってこられたのです。

後から来た者が、
『誰が埋まっているか分からないから掘らせろ、証明できないのに掘らせないのは、学問研究を阻害している』と叫ぶのは、今も陵墓を維持管理され、宮中でお祀りされている皇室(=つまりは国民)の側から見て、いかにも不躾で失礼ですし、
現在の法律論から見ても、明らかに先行する(100年以上祭祀継続という)既得権を、後から言い出した理屈でひっくり返す、無茶苦茶な暴論ではないでしょうか。(この辺は北村先生はどうお考えなのだろう)

もし被葬者を学術的に特定したいのであれば、それを証明するのは、
皇室や宮内庁の側にあるのではありません。
証明すべき義務があるのは、発掘したいと後から言い出した側、現状変更を求める側にあると思います。

仁徳陵が違うと言うのなら、別の場所で真陵を見つけ出し科学的に証明してみせればいいのです。
その後、もし発掘してもいいよという場合が、将来仮にあるとしたら、以下のような場合ではないでしょうか。

(仮定の未来)
現在の仁徳陵は完全に指定間違いと判明した場合(仮定)。
仁徳天皇は別のコレコレ然々の古墳に埋葬されている事が、学術的に間違いなく証明されましたと。今、勅使が祭祀されている場所には御霊(みたま)はいらっしゃいません。御陵にお眠りの天皇は寂しく思われているに違いありません。どうか学術的に正しいと確定された陵墓に勅使をお遣わしになり、お祀りしていただけませんか。

これを皇室が了解され、国民が納得した時、初めて陵墓指定が修正され、陵墓ではなくなった古墳に、発掘の手が入る日が来るかもしれません。

私は頑迷な右翼ではありません。
先祖を敬い家族を大事にし、日本を強く豊かにして、古き良き伝統は残しつつも、新しいものに興味をもち、変えるべきものは変えて、良き日本を次の世代に受け渡したいと思っています。

祖国に愛着があり皇室に敬意を持っている
考古学者が、誠意を持って公正な科学的姿勢で陵墓指定の誤謬を正そうとするなら、
我々は保守の立場から応援します。何も1ミリも掘るなというわけではないのです。

今、わからないなら、立ち止まる。
はっきり判明したら、慎重に皆の了解を得て歩みを進める。
これが有本さんから教わった保守です。
それは同じく私の陵墓発掘に対する考え方でもあります。

このまま自公政権に任せていたら、宮内庁も近い内に学術調査の名の下、LGBTと同じ様にリベラルに押され、皇室への敬意もない、陵墓や埋葬者への尊厳も何とも思わない、どこの国の学者なのかもわからない人達に、ただ自分の研究成果・名誉・興味の為だけに陵墓に立ち入らせ、好きなように踏み躙られる恐れしが、ひたひたと迫っている様にしか思えません。
自分のご先祖様とも思わない者達に、一旦掘り返えされたら元には戻りません。

皇室のお墓も、我家のお墓も、
先祖を敬い祈りを捧げる人が存在している事に、何ら変わりはありません。

キリスト教イスラム教ならずとも、如何なる世界でも、墳墓の静謐と尊厳は守られるべき。皇室は国民の象徴なので、もしどうしても掘りたいなら、今話した趣旨を説明した上で、国民投票で過半数の同意が必要と考えます(+皇族方の同意)。

大金をかけてまでやる事か?というならそれも含めてオープンに議論したらいい。この様に考えております。

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これは、名古屋城復元(400億円)という様な、お金のかかる政策ではありません。
物理的な建設費用は、1円も掛からない、
とってもリーズナブルな政策方針です。(名古屋城をディスるつもりなく、建てるのは私も賛成)

立党間もない保守党にとって、税金、経済、外交国防など喫緊の課題に比べて
陵墓の発掘などという課題は、優先順位の低い政策課題かもしれません。
しかし何時掘り返されるか分からない危機感もあります。

国家とは何か、歴史とは・皇室とは・
日本・日本人とは・・・どれもみんな、これを自分のもの(愛するもの、大事なもの)と考えるか、自分の敵(憎むべき・排除すべきもの)と考えるかによって、全く180度態度が異なってしまうと思います。
それを大きく左右するのが教育です。
故に保守党は、教育を重要施策に掲げられたのだと思いました。

天皇陵発掘の可否などは、
日常生活に1円も影響しない課題ですが、
日本を自分のものと思うか、敵と思うかの正に分かれ道、試金石では。
教育の観点から、保守の心を持った人に、広く聞いてもらえば、またそういう国民を増やせば、もしかしたら国家の方向を左右する重要なテーマかもしれないという気もします。

大変長文になって申し訳ない上、最後まで
お読みいただき、ありがたく思います。
ただの一般人が書いたものなどに、いちいち取り合ってるどころではない事は重々承知しております。

いかがお思いですか。
もし可能なら、百田先生や竹田先生、北村先生に見ていただければ光栄です。
願わくば専門的知見から添削していただき、保守党の教育や皇室に関する政策方針にお役立ていただければと思っております。
以上です。

2023/11/02
考古学に詳しい方から、ローマ教皇の柩は発掘され見学可能状態にあるというご指摘がありました。確証ないので一旦保留。イスラム教にせよ仏教にせよ祭祀が続く聖者の墳墓で神聖不可侵で未公開は多々存在する訳であり、本件該当箇所がもしそうなら、間違いなので訂正して差し替えます。申し訳ありません。

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