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発達凸凹の息子がボーイスカウトをやってみた

自閉症スペクトラムの長男が小学2年生の時、ボーイスカウト体験のチラシが学校で配られた。

ボーイスカウトって自然の中でアウトドアのスキルを教えてくれるだけだと勘違いしていた私は、昆虫好きな息子が楽しめるかな?と考え、息子を体験会へ参加させた。

初めての場所、初めての人に緊張しきりの長男は5月にも関わらず汗をかきながらダウンコートを脱がなかった。まるで外界から自分を守る鎧のようだった。当然ながら自己紹介も固まって何も話せない。

片道2時間くらいの街中ハイキングで途中何度も帰りたいと泣いて癇癪を起こした。

なんとかゴールまで歩いたものの、こりゃ無理だったかなと思ったが、家で感想を聞くとボーイスカウトに入りたいと言う。

この時の息子の自信に満ちた表情が印象的だった。

あれから2年。何度も辞めたいと泣いてはいるが、それでもなんとか続けている。
今年に入って塾を辞め、学校も行けなくなった息子にとっては唯一の社会と繋がる場だ。

私自身も保護者として参加する中で、子ども達の笑顔に沢山触れて、ボーイスカウトの魅力に取りつかれている。指導者になる為の講習にも参加して正しい知識を得た。

何のためにボーイスカウトは存在するのか。

それは世の中を明るく照らすためだと言う。

「自助」と「共助」
自分のことは自分でやる。その上で周りの人を助けられる人になる。

その為の手段としてスカウトのスキルがあり、日頃からチームで行動する訓練をして、力を合わせることを学ぶ。

実際、東日本大震災の時などボーイスカウトのチームワークが支援に活躍したと聞く。

宇宙飛行士のアームストロングや野口聡一、ビル•ゲイツやトヨタの豊田章男など世界のリーダーにスカウト出身者はとても多い。

親が子供に与えられる影響は1割しかない、とも聞く。だとしたら、私が子供達に何を残せるか。それはもう「経験」しかないと思う。

とは言え私と妻が用意できる「経験」なんてたかが知れている。

ボーイスカウトなら、日頃の活動やキャンプを通じて、生活に必要なスキルから、集団行動、大人との関わり、自然の中での様々なアクティビティ、過酷な環境で我慢すること、など多くの学びがある。

世界中の同年代のスカウトと交流できる機会もある。

長男がいつまで続けられるか正直分からない。
でも息子自身が笑顔で過ごすことができて、可能なら周りも明るく照らせる人になる為に、なんとか食らいついて欲しいと父は強く思うよ。

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