介護をしている全ての人へ#11

 こまめに日記を書く母の筆量が極端に少ない。日記は体調のバロメーター

2019年1月11日(母の日記)

 足が重い。左右の肩甲骨がじんじん痛む。
免疫治療の副作用がはじまった。
夫がテレビが映らないと半狂乱になっている。

2019年1月11日(私の日記)
 同僚とのコミュニケーションも殆ど取らずに黙々とやるべきことに集中した。昼休みにパンとコーラを取っただけで17:00に退社。
 自分でも大した集中力だと思う。新幹線に乗るとすぐに寝てしまった。
 夜8時少し前に地元の駅に到着。すぐに母の携帯に電話、朝ポカリスエットを飲んだだけで何も食べていないというので、母の好きな塩鮭(塩強め)と酢の物を買って帰宅。
 帰宅すると、「腹が減った」「テレビが壊れた」と父が半狂乱になっていた。
死病を患った妻に、自分の食事とテレビを何とかしろとしか言えない父。その子であることがなんだか情けない。
 父には、レトルトの親子丼と永谷園のお吸い物。母は食欲がないというので、白がゆと塩鮭。
 就寝前に東京駅で買った舟和の芋羊羹とほうじ茶を供したが小さく一口食べただけ。
https://funawa.jp/item-list?categoryId=77280
 痛みが背中全体に広がっているらしいが、ロキソニン(痛み止め)は躊躇している。もっと本当に耐えられなくなったときに効かないとこまると、悲しいことを……
 背中をさすっていたら、いろいろ思い出されて泣けてきた。
「手があったかくて気持ちいい、大きく産んでよかったよ……」と言われて、我慢していた涙があふれだしてしまった。
 明日は、テレビの調子を見るか……買い替えるとなるとまた出費がかさむ。

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