介護をしている全ての人へ#75 ~ 不安材料

がんの恐怖を味わっている。人生観も変わる。

2019年3月16日(土) 母の日記

 焼津のすみえさんの葬儀。
 夫と二人の弟、三兄弟がそろった。喉のがんになりながらも、フランス料理のレストランを切り盛りしているジローさん。こうちゃんも一緒。夫以外のみんなが私を元気づけてくれた。嬉しいような寂しいような。
 従弟たちに引っ越しのことを問われて、自分の甲斐性でマンションに引っ越すようなことを言っている。長男が苦労に苦労を重ねているというのに、そうまでして良い格好をしたいのか。
 納骨のとき長男が合流、やはり引っ越しのことを言われている。わけを知らない親戚たちに、独身貴族なんだから、マンションくらい買ってやれと言われて愛想笑いをしている長男……かわいそう。
 私のがんのことを聞かれると、ステージⅣだとも言えずに、息子たちがよくしてくれるとだけ答える。
 夕方帰宅、白いおこわで簡単な夕食。
 長男が、美味しいねと笑う、昔から葬式のあと振舞われる白おこわが大好き。変な子。
 明日こそは、夫のことをちゃんと話そうと思う。

2019年3月16日(土) 私の日記

 朝寝坊、朝8時に家を出る。相変わらず胃が痛む、ただの胃炎とかならよいが、がんだったら目も当てられない。
 新幹線の中で、胃がんのことを検索、がんの中では治りやすいと知って少し気が楽になる。がん保険に入っていてよかった。
 月曜日に内緒で医者に行こう。治療するなら早い方がいい。こういう時、誰かに相談出来たら少しは楽になると思うのに、独り身はつらい。
 引っ越しの件で父が見栄を張っていたよう。いい気なもの。もう腹も立たなくなってきた。
 白おこわがおいしかった。明日は弟も来る、父のことをちゃんと話し合わなければ……
気が重い。


 
 

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