見出し画像

2020年9月23日

一応夏休み最後の日らしい。結局旅行もしなければ帰省もしない、半分以上は院試に費やした夏休みだけどそんな悪くなかったな。

親知らずが一本生えてきて面倒くさいと思っていたらもう一歩顔をのぞかせそうな気配がしていて、もう気づかないふりはできないな...。

また今日も植物記録。

連休中は植物学会(初オンライン開催)があったのだけれど、ずっとおうちにいたらいてもたってもいられなくなり、1人高尾山に向かった。秋の花を見なければ前に進めない、とも思っていたこともあり、急な衝動に素直に従って。

ヘッダーはホトトギス、私の一番好きな花。一番がたくさんある気がするけれど。いつもは開いた花にばかり注目していたけど、蕾の状態の可愛さたるや、また愛すべきポイントが増えてしまった。

画像1

登り始めが午後。花を撮りながら、何組もの後続の登山客に追い越されつつゆっくり登っていたらあっという間に夕方というかもはや夜になってしまった。

これはツルニンジン(キキョウ科)。花の中にアリがたくさんいたからアリが送粉者なのかなと思ったけどスズメバチらしい。アリはツルニンジンが多量に分泌する蜜を盗んでしまう立場らしいのだけど、ツルニンジンはツルニンジンで、花弁にワックスをコーティングさせて滑りやすくし、アリが歩きにくくするようにして防御しているとも言われている。でも依然としてアリは花の中に入ってしまってるんだよね。。完全にはアリを排除しないのはなんでだろう、何か利益があるのだろうか。

画像2

これはシモバシラ(シソ科)。冬には枯れた茎の根元に霜柱ができることからこの名前がついている。今年の冬に運よくその霜柱を見ていたけどどんな花かは知らなかったので見れてよかった。こんな小さくて可憐な花をつけるのね。

画像3

好きなのでもう一度、上アングル。カメラのレンズの性能の限界でこれより近くに寄れない。じれったい!六放射の見事なこと、蜜腺のぷちぷち感、最高なのに。カメラのことは本当に無知なんだけど、カメラ屋さんに行って少し話を聞いて勉強してきた。次は望遠レンズで寄ってみることにする。

画像4

キンミズヒキ(バラ科)。まあ可愛い。私のおばあちゃんは小花が好きで、特にミズヒキが好きだって多分10年以上前に教えてくれたのをなんでかずーっと覚えていて(なんでだろう?)、キンミズヒキも綺麗だよってこないだ敬老の日に電話して教えてあげた。まあミズヒキはタデ科で違う科なんだけど。

画像5

ツリフネソウ(ツリフネソウ科(ツツジ目))。花粉媒介者はハナバチ類。花の左側、くるっと渦巻いているところ(距)に蜜が溜まっており、そこに口吻(ハナバチのくちばしみたいなもの)を伸ばしてストローみたいに吸う。この過程でハナバチは花に潜り込むんだけど、その時に体に花粉をつけて出てくる。これが送粉の仕組みなんだけど、いや、すごい進化の仕方だよね。

今回は初めて高尾山6号路を登ってみたが、一番好きなルートかもしれない。沢をまたぎつつ登っていく。人も少ないし今後も愛用したいルート。

登りつついろんな花を撮っているけど、見逃してる花もその何十倍とある。死ぬまでにコンプリートしたいなぁ。

今度は高尾山〜城山〜景信山〜陣馬山の縦走ルートを1日かけて登ろうと思っている。高尾山以降は奥高尾って呼ばれるゾーンで未踏。今からうずうずしてしまっている。

今回は1人で山を登ったけれど、私のゆっくりペースで迷惑をかける相手もなくすごく快適だった。ハマってしまいそう。近々、大菩薩峠とか入笠山とか登ってみたい。本当に、山ってなんでこんなに人を魅了するんだろうね。


将来への不安は大きすぎるものの、最近はあまりうじうじすることはなく趣味や勉強や色々に没頭するだけの自由を得ている。もしかしたら目を背けすぎて手遅れになっている何かもあるかもしれないけど。まあでも、なんだか楽しいなぁ。