なんでもない時間があったから
しんどいことが重なると心が塞ぎがちになる。
しゃべっていても、なんだかうまく笑えない。
まるで周りの人たちが別の世界に生きているような疎外感。
友達と話していても違和感がつきまとう。
楽しいってどんな感じだっけ?
笑うときってどんな表情するんだっけ?
心はなにも感じていないのに、どうにかその場を取り繕うための愛想笑いが顔に張り付く。
心と体が乖離していく。
悩み事や困り事は人に話して解決できることじゃない。
誰に話したってどうしようもないんだから。
いつのまにか人と会話することもできなくなって、「どうせ誰もこの苦しさはわからない」と自分から世界を遮断するようになった。
でも本当は悩みを理解してもらわなくてもよかったのかもしれない。
身も蓋もない話をしたり、ただただ冗談を言い合ってゲラゲラ笑う。
悩みはまったく解決してないし、状況も何も変わらない。
だけど、そんな時間があるだけで、もしかしたら乗り越えていけるかもしれない。
状況が深刻であればあるほど、思いつめ、追い込まれ、考え方や受け取り方も狭くなっていく。
一番まずいのは立ち向かうエネルギーがなくなること。
生きる気力を失うこと。
なんの意味もないことを笑って話す。
文字通り全然意味はない。
他愛もない話で盛り上がって、ただ笑うだけ。
意味もなく、くだらないことで笑いあう。
そんな時間がほんの少しあっただけで、まだもうちょっと踏ん張ってみようかなと思えた。
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