家庭でできる、非認知能力の育成とプログラミング教育~未来をたのしむ子どもはあそびがベース~
こんにちは。子育てママのゆきです。
前回、非認知能力とアナログゲームの魅力についてお話しましたが、今回はその続編です。
非認知能力が注目されてから、教育の現場も変化してきました。
今までの、知識を重要視してきたものから、非認知能力の育成に焦点をあて、10年ぶりに学習指導要領が改定されました。
新しい教育の目標はテストで測れない力=非認知能力の育成と言われています。
そこに新たに加わったのが「プログラミング教育」なんです。
名称から、コンピューターに強い子を育むのが目的と誤解されがちですが、論理的に考える力を育てるのが目的です。
その土台作りとして、小学校に行く前の子にはたっぷりのあそび体験が必要です。
プログラミング的思考と非認知能力
学習の基盤のひとつとして重要視されている、「情報活用能力」は、プログラミング教育として実施。非認知能力とどんな関係があるのでしょうか。
①何をするの?「プログラミング教育」
情報科学の視点、つまり、情報の収集、その正しい利用などを含む情報活用能力を育てるプログラミング教育。
小学校では、論理的に考えられる力の育成を核にしています。
コンピューターの仕組みも学びますが、システムを詳細に教えたり、プログラミング言語を習得させたりするのが目的ではありません。
文部科学省は下記の3つをねらいにしています。
「プログラミング的思考」を育むこと。
プログラムの働きや良さ、情報社会がコンピューターなどの情報技術によって支えられていることなどに気づくことができるようにするとともに、よりよい社会を築いたりしようとする態度を育むこと。
各教科などの内容を指導する中で実施する場合には、各教科などでの学びをより確実なものとすること。
②「プログラミング的思考」とは考える力のこと!
上記ねらいの一つ目、「プログラミング的思考」を要約すると、「問題を解決する考え方」ということです。
何かを解決したいという目的があって、そこにたどり着くまでの過程で、必要なものを組み合わせたり、改善したりしながら、よりよい答えを模索できる、論理的な思考力を育てます。
つまり、これもテストで測れない非認知能力なんです。
また論理的な思考力は、コンピューターを使用しなくても、育むことができます。
③非認知能力とプログラミング的思考
暮らしの中で育てるには?
その①まずは、大人の心構えが大切です
◎失敗してもいいのでとにかく待ってみる
子どもがひとりで、あるいは友だちと一緒に、じっくり考える時間を確保しましょう。
失敗も、ステップアップのためには欠かせません。大人は覚悟を決めて、任せて、待って、見守りましょう。
◎答えではなく視点だけを伝える
大人が先回りして答えると、子どもは考えられなくなるので、自制心を心がけて。
「順番に並べてみたら?」「友だちがどうしてたか見てきたら?」などの視点を伝えれば、子どもに気付きをもたらします。
◎大人も一緒に楽しむ
忙しくても、大人と一緒に遊ぶ経験が子どもの非認知能力を育みます。
何でも知ってる大人として振舞ったり、子どもだけにさせたりするのではなく、楽しさはぜひ親子で共有して!
◎いろんな経験が何よりも大切
幼児期で経験する色々なことが、考える力を育みます。
コンピューターで遊ぶ経験があってもいいですが、あそび、お手伝い、レジャーなど、いろいろ経験する機会を子どもに作ってあげましょう。
その②子どもが熱中するたくさんのあそびをたっぷりと!
就学前から、プログラミング教室をはじめとするいろんな習い事に通わせても、考える力が育つとは限りません。
むしろ、この時期にたくさんすべきは、室内外問わず、いろんなあそびを経験して、非認知能力を刺激すること!
からだを動かす、工作するなどのアナログな遊びの他に、コンピューターの時間があってもいいですが、時間制限は必要です。
動画やゲームで受け身的に使うのではなく、外遊びのための天気を調べる、絵本をつくるといった、アウトプットの道具の一つとして能動的に取り入れらるといいでしょう。
その③お手伝いで考える視点を時々プラスする
大人のちょっとした視点が、子どもの考える力を引き出すことも。
その実践の良い場が日々のお手伝い。
ポイントは「こうしなさい」とやり方を教えるのではなく、目的を達成するにはどうすればいいか、子どもに考える幅を持たせることです。
例えば、「カレーを作ろう」とゴールのイメージを伝えます。
そして、工程を細かく分けて、「野菜はどんな大きさに切るといい?」「野菜の次は何を入れる?」と子どもに考えてもらうのです。
とはいえ、毎回やると大人も子どもも疲れるので、いろんなお手伝いで時々やるといいでしょう。
その④アナログゲームは、非認知能力とプログラミング的思考育てに好相性!
アナログゲームは、非認知能力の育成に役立つうえ、ゴールまでの道のりを考える、情報を整理するなどが自然と考えられるので、コンピューターを使わないプログラミング体験にぴったりです。
ゲームが終わった後の振り返りも、やったことをもう一段高い段階から見つめなおす「メタ認知」や改善しようという主体的な態度にもつながります。
ただし、子どもに興味がないのに強制したり、これさえやっていれば非認知能力が身につくと思ったりするのは禁物。
楽しむことが一番です。
まとめ~あそびが子どもを育てる~
アナログゲーム遊びのもう一つの大切な要素は、ゲーム盤やカードを置いたその場が、「安全」なちいさい社会となり、そこで思い切り失敗やチャレンジを体験できることです。
ひとの力を借りてもいいんだとか、思い切って自分の意見を言ってみてもいいんだとか、勝つためにはがまんも必要なんだとか。
ゲームは「次、あなたはどうする?」という問いかけの連続で、そのたびに子どもは、勇気を出して決断を繰り返します。
現実社会ではまだできないことも、ゲームの上では何度も体験できます。
その中で工夫を重ねることが、非認知能力の育ちに繋がっていくのだといえます。
とはいえ、子どもにはまず楽しくあそんでほしい。
あそび込んだ子ほど、たくさんの経験をし、豊かに育つことは間違いありません。
いかがでしたか。
前回に引き続き、非認知能力について、そしてプログラミング的思考についてもお話させていただきました。
子育ての現場では誰もがとおる「あそび」について。
皆さんと一緒に少しでも考えていけたらなと思います。
本日もお読みいただきありがとうございました。
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