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いますぐ始めよう!最新研究でわかった保湿のススメVol.2

こんにちは。子育てママのゆきです。
前回に引き続き、今日も保湿についてお話していきたいと思います。

前回の記事

今回は具体的に効果的な保湿方法についてお話していきますね。

どんな子も今日から始めよう!

退院してすぐ始めよう!だけど3歳からでも遅くありません。
これから生まれてくる赤ちゃんなら、退院してすぐに保湿を始めてください。
生後2、3か月頃、乳児湿疹が起きたときにスキンケアする方が多いですが、もっと前に始めましょう。
生まれたての赤ちゃんの柔らかい肌に保湿剤を塗るのは、抵抗がある方もいると思いますが、低刺激の保湿剤を使えばかぶれることも防げますし、アレルギー疾患を予防できるメリットの方が大きいでしょう。

親や兄弟にアトピー患者(元アトピー患者も含む)がいる場合は、遺伝的にアトピーになる可能性が高いので保湿はより大事です。
しかし家族にアトピー性皮膚炎の人がいない赤ちゃんも、皮膚トラブルを減らすという報告もあり、できれば保湿を勧めます。
2歳、3歳のお子さんがいる場合も、今日から保湿をしましょう。
大きくなってからアトピー性皮膚炎を発症することがあります。
データによると、多いのは2歳までの発症で3割ですが、4割が6歳以降に発症して大人になっても続いているという事実があります。
乳幼児期にアトピーでなくても大人になって発症する人もいるのです。

効果的な保湿方法教えます!

①どこに塗ればいいの?

赤ちゃんの場合、頭から足まで「全身に」「ムラなく」が、保湿の基本です。
おむつかぶれがあるからといっておしりだけに塗ったり、ほっぺたがガサガサしているから顔だけに塗ったりする方が多いですが、アレルギーを防ぐには、全身に塗ることが大事です。
部分的に保湿するのでは、予防の効果が低下してしまいます。
肌トラブルは皮膚の下、目に見えない部分で進行していることがあります。
どこに湿疹や炎症などが現れるのか、予測できませんし、目視でわからない場合もあります。
また、塗りムラにも気をつけてください。
保湿剤は一度に全量を肌にのせるのではなく、何度かに分けて細かく塗り広げていくのがコツです。
塗りにくい頭皮やシワの多い関節部分、耳の後ろや指の間まで、塗り残しのないようにするといいでしょう。

②どのくらいの量を塗ったらいいの?

保湿剤の量を多く塗った方が、アレルギー予防につながるということがわかっています。
‘‘たっぷり‘‘塗りましょう。
例えば、ヨーロッパの皮膚科学会のガイドラインでは、幼児の場合は1日に20~28gとされています。
日本で行われていた乳児に対するアトピー予防の研究では1日平均7g使用されていました。
しかし、患者さんと接していると、塗る量が少ないケースが多いです。
保湿を続けているのに、なかなか肌が安定しないという場合には、十分な量が塗れていなかったことがよくあるのです。
具体的には、乳児で1回4g(小さじ1杯)幼児で1回6g(小さじ1.5杯)をお勧めします。
一度量ってみると、思った以上に量が多いことに驚くかもしれません。

③どのタイミングで保湿すればいいの?

朝晩の1日2回、もしくは朝昼晩の1日3回、食事の回数と同じだけ、保湿すると考えていいでしょう。
お風呂上りはそのままにするとむしろ肌が乾燥します。
入浴後は必ず保湿をするようにしておきましょう。
だからといって、お風呂上りに慌てる必要はありません。
入浴直後と30分後に保湿剤を塗ったのでは、90分後の肌の水分量はほとんど差がないというデータもあります。
「入浴後10分以内に塗った方がいい」と言われることがありますが、時間に追われて雑な塗り方になってしまっては本末転倒です。
特に冬場は子も親も湯冷めしないように、赤ちゃんの体をタオルで拭いて、体を冷やさないようにタオルで包み、親の方も身支度を整えてから、寒くない場所で丁寧に保湿剤を塗りましょう。

④どんな保湿剤を使ったらいい?

保湿剤は何を使うのが一番いいのでしょうか。
よく聞かれる質問ですが、どの保湿剤を塗るといいかを直接証明した研究はほとんど行われていないので、ここからは経験上のアドバイスです。
ワセリンのような軟膏タイプは、安価でバリア機能は高くコストパフォーマンスも高いですが、保湿成分は含まれていませんし、伸びにくいという難点があります。
クリームは保湿効果が高いけれど伸びにくい、乳液やローションは塗りやすいけれど、保湿効果が低いなど、それぞれにメリットとデメリットがあります。
保湿剤を部位によって使い分けてみるのもよいでしょう。
例えば、頭皮のように塗り広げるのが難しい場所には、ローションや乳液のように、塗りやすいものを使うと良いでしょう。
一方、保湿剤を塗ってもよだれで落ちやすい口の周りにはワセリンを使って食べ物の刺激をバリアするのがお勧めです。
また、冬の乾燥しがちなときは、クリームや軟膏タイプ、夏にはべたつきが少ない乳液タイプなど季節によって使い分けることも出来ます。
続けやすいものをぜひ工夫してみて下さい。
市販されている保湿剤ではアーモンドオイルやアボカドオイルなどの食物由来の成分が含有されていることもあります。
食品でアレルギーのあるお子さんには使用を避けた方がよいでしょう。

⑤毎日の保湿は大変。続けるコツは?

忙しい育児の中で毎日1日2回の保湿を続けることは大変なことです。
特に朝はバタバタしてつい忘れてしまうという方も多いです。
続けるためのコツとしては、お母さんの化粧に例えて考えてみるのはどうでしょうか。
多くのお母さんが、毎日朝晩、化粧水や乳液などでスキンケアをしていると思います。
赤ちゃんのスキンケアも同じなのです。
現代は、アトピー性皮膚炎やアレルギー疾患が多い時代。
赤ちゃんのスキンケアも常識だと考えてみましょう。
いつまでスキンケアをしたらいいのですか、というのもよく聞かれるのですが、2歳までにアトピー性皮膚炎を発症した子どもの7割が10歳までに治っているという研究結果があり、目安としては10歳ごろまでと考えていいと思います。
就学年齢にもなれば、自分で保湿をする子もいます。
お子さんによるかもしれませんが、それまではお父さん、お母さんがスキンケアを手伝ってあげてください。

⑥ステロイド薬と保湿剤の順番は?

肌の炎症があり、ステロイド外用薬をつけている場合、保湿剤とステロイド、どちらを先に塗った方がいいかという質問もよくあります。
生後4か月から5歳までの子どもで2週間調査したら、保湿剤・ステロイド薬、どちらを先にしても効果に差はなかったという研究結果があります。
スキンケアは毎日の基本ですので、スキンケアを土台としてそのうえでステロイドを塗るのをお勧めします。

いかがでしたか。
今回は赤ちゃんの保湿について2回にわたってお話させていただきました。
子育て中のママ・パパに子育て情報として少しでもお役に立てると嬉しいです。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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