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辻村さん、イヌワシを守るために必要なことってなに?

こんにちは!WithChihiroです。辻村ちひろさんのお話を入り口に自然保護や環境、そして政治のことも深めていけたらと思っています。noteには短め文字起こしをシェアしています。最後に元動画も貼ってありますので合わせてご覧くださいね。

辻村さん、イヌワシを守るために必要なことって何?(元動画9分~)


ちょっとだけ、いや、だいぶマニアックな話しさせてください。

環境影響評価法という法律がある。開発をするときに、その地域の環境への影響を評価する、そういう手続き法。
それだけ聞くと、環境への影響がある時は事業がとまるような、そういうイメージを持たれている方が多いと思う。でも実際はそうではなく、その事業を進める人が自分で(評価を)やるから。自分でやるということは、そこにモノを作ることが前提だから。例えば環境影響評価をしてもダムができたり、橋ができたり、鉄道ができたりしてしまう。この法律を根本的に変えたいんです。


富山にはイヌワシ沢山暮らしてる。石川は県鳥になっている。このイヌワシは絶滅危惧種。数が少ない。数が少ないから絶滅危惧種なのではなく、数が減ってきているから。
毎年の繁殖成功率は右肩下がり、この状況でしっかりとみんなで守っていかなければならない。それを担保する法律が「種の保存法」という法律です。
しかしこれ、「種の保存法」と「環境影響評価法」この二つの法律は全くの別物でつながっていない。

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「種の保存法」で絶滅危惧種に指定されたイヌワシが生息しています。そこで開発をします。環境への影響を評価します。
…普通であれば、絶滅危惧種をつぶしてはいけない。だから、計画はとまるはず。しかしとまらない。
むすびついていないから。「絶滅危惧種の保全に努めなければならない」としか書いていない。
これ、アメリカに行ったら絶滅危惧種の保全をしっかりやらないと罰則がつく。ペナルティがある。それで強く結びついている。
私はこの二つをむすびつけたい。

日本の絶滅危惧種の多くは里山というところにいる。
日本の絶滅危惧種の半分は、里山に住んでいる生き物、里山に生息する植物たち、これを守ることをしたい。その為にも、種の保存法を強くしていかないと、里山は私有地の為、開発がどんどん進んでしまう。

共有地もそう。今、メガソーラーで狙われているのは、昔、入会地だったようなところ。共同で管理してきたところ。その管理ができなくなったところが売られていく、または借り上げられていく、そういうことでメガソーラーが山の中にできる。ゴルフ場がつくられたときと全く同じ。

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これを止めるという制度も仕組みもない。普通に考えていただくと、私有財産に国家権力が手を出すということは本来やってはいけないこと。戦争の時にはやったが…やってはいけないこと。でも、絶滅危惧種を守るということを義務として課すことはできる。そして私有地で開発をしようと思った時にそこで得られるはずの利益を国がしっかり補填して、保全のほうに向けられれば、自然は守られる。


里山をプロテクトするだけではもちろん守れない、人が手を入れるということにしなけばいけない。そのことはこの後でまた話します。

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今回の気になる言葉
○環境影響評価法
○種の保存法
○絶滅危惧種
○里山
○イヌワシ
○メガソーラー

今回の記事はこちらの動画、9分過ぎからです。


もっと詳しく話が聞いて見たい、というあなた!こんどお話会があります。zoomでの開催ですので全国、全世界から参加可能ですよー!

辻村さん (6)


おまけ
イヌワシ、カッコいいですね!!こちらのサイトもどうぞ★


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