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Encounter


“Encounter”
Art Project 2021 Spring

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宇宙の銀河を何千年もずっと駆け巡っていた

ようやく産まれて来れた地球
ようやく出逢えた

どれほどの奇跡が起きなければならなかったのだろう
先祖たち誰一人欠けてはならなかった

今 喜びに震えている
震えているんだ

目を閉じると
悠久のかなたから聞こえる

波打ち際の音
珊瑚と砂が水の中でぶつかる音

そして遠くから呼ぶ

時間さえも超えてずっと待っていてくれたのは、
母なる海で泳ぐその存在

愛の唄を地球の隅々まで届け
静かに伝え続けている

なんて美しいのだろう
こんなにも広い、深い愛を知ることができるなんて

なんて素晴らしいところに来たのだろう
地球を想う あなたを想う やっぱり出てくる言葉
地球が好きだ あなたが好きだ

この奇跡をどうやって抱きしめよう?
その一粒一粒
その一瞬一瞬
手をすり抜ける砂粒のように儚く、生まれては消えていってしまうこの奇跡

音に想いをのせ
海と溶け合い
私たち共に助け合っていこう
大丈夫 
誰一人、何一つ置いていかない

全ての人の夢の粒子は
暗闇にどこまでも広がる星々のように
すべてを超えて世界を覆い尽くすだろう
遠い彼方から受け継がれてきた祈り
それさえも乗せて
私たちの歌を響かせよう
そしてそれを愛そう

せっかく産まれてきたのだから
くじらに出逢えたのだから

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Behind the story 

クジラと泳いだ経験から生まれた作品

クジラは唄をうたいます。

私が大好きな漫画に
『言語は性能のわるい受像器みたいなもので、世界のその姿を粗すぎたりゆがめたりボヤかして見えにくくしてしまう。
言語で考えるって事は決められた型に無理に押し込めて
はみ出した部分は捨ててしまうという事なんだ。
クジラの歌や鳥の囀り、アザラシの泳ぐ姿の方がずっと豊かに世界を表現している』
という一節があって。
ああー、これずっと子供の頃から悩んでたことじゃん、って読んだとき納得した覚えがあります。

きっと、そのはみ出した部分をたぶん私は表現したいんだなあ、と思います。
表現しないと、まるで自分が自分を生きれないような感覚になってしまう。
子供の頃は、踊りを通してその欲求を解消して、何とか社会に馴染んでいくバランスをとっていたとも思います。

今はその幅をもうちょっと広げて、
絵なり、歌なり、踊りなり、何でも良いけれど
上手い下手という物差しの先が全く届きもしない世界の中で

遊んでいきたいなと思うのです。

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