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ファムファタル~ロックのミューズたち 

ゲーテがロッテに恋して「ファウスト」を書き上げ・・・

恩師の妻だった相馬黒光への叶わぬ想いが、萩原碌山に「デスペア」や「女」を彫らせ・・・

ブラームスは恩人が妻クララへの献身が情熱の発露となり、

若い頃はそれなりにイケメン君

ワーグナーにはコジマ、マーラーにアルマ・・・

ショパンにはジョルジュ・サンドがいたように…

芸術家気質な男にとっての女は、ファム・ファタル〜運命の女であり、自らの創作活動にヒントを与え、触発と刺激と天啓をもたらすミューズたる存在になる(たまに破滅へと導くワルキューレなる出会いもあるが)。

そんなミューズたちが、ロックの名曲にも数多く存在するのです。


まずパティ・ボイド

今は残念な歳の取り方しちゃったけども、ジョージ・ハリスンとエリック・クラプトンという、親友同士のそれぞれの最初の妻となった元モデルさん。

うん!可愛い~ 私はパティ好きです。

リスとかウサギとか小動物的なイメージw 当時モデルとしてはイマイチと言われてたそうですけど、すごくキュートで可愛いし、ジョージと本当にお似合いでした。マリー・クワントの専属モデルだったかな…

クラプトンが、親友の奥さんに横恋慕しちゃったのもうなづけます。

よくジョージからパティを奪った・・・と言われていますが、実際はジョージとパティが離婚したのは、パティがロン・ウッド(ストーンズのギター)と浮気をしたから。

最近68歳で双子のパパとなりました

パティはジョージの妻だった頃から、様々なミュージシャンたちに口説かれていたのでした。

人妻なのにー手を出そうとすなー!!

クラプトンがずっとパティに恋をしていたのは間違いないのですが、二人が付き合い初めて結婚したのはジョージとの離婚後のこと。

離婚した後とはいえ、ジョージも流石にちょっと不機嫌だったみたいですけどね。まぁ、二人の友人関係は続いていったし、パティとジョージもそれぞれ再婚してからは良い関係を築けたみたい。

パティはビートルズ時代のジョージの曲にたくさんのインスピレーションを与えたジョージのミューズ。後にこの曲はパティのことじゃないって否定しているのもありますけど「サムシング」に出てくる
「あの人の仕草には何か感じるものが・・・」の、あの人は間違いなくパティのことです。

The Beatles「Something」1969

このカップル好きだったなー

クラプトンがパティへの叶わぬ(叶ったけど)思慕を歌ったのが…

Eric Clapton「Layla」1972

※デレク&ザ・ドミノス時代の曲ですが、あえてソロになってからの動画…ライブエイドの時のだっけ? ドラムがフィル・コリンズ(ジェネシス)だなぁ。

もろにパティでなくて、レイラと名前を変えたのは正解。
それでもパティのことだってのは皆にバレバレ。

でも、"レーイラ〜♪" のところを "パティ〜♪" にすると語呂合わせというか~音的にちょっと変ですしねー
んで、ジョージとクラプトンのジョイントライブでは絶対に演奏されない曲ww そりゃそうだよね。

パテじゃないです、パティです

いくら二人仲良くても、それぞれにとっての前妻さん。しかも片方の奥さんだったときに片思いしてた気持ちを歌詞にした曲は、当人の前では歌えんわw

「サムシング」は二人して歌うけど、さすがに「愛しのレイラ」は歌ったら気まずいわ<観客が

「ワンダフル・ナイト」はパティにとっては「あいたたたたた!」になってしまう、哀しい思い出の曲だそうですが。
(幸せだった頃を思い出すから)
うん。そうだよねー クラプトン、パティに酷いことしているからねー あんなに惚れて口説いて一緒になったのにさ。不妊治療しているパティをほっといて浮気して、子供こさえちまうんだもん、サイテー!

Eric Clapton 「Wonderful Tonight」1977

そしてねー なんかねー

ミュージシャンが自分の恋愛体験を元に曲(歌詞)を書くってのはわりとよくあることなんだけども、タイトルをその相手の女性の名前にしちゃうと、なんか・・・

別れることが多い

ような気がする。

ジョージもクラプトンもパティと破局(だからタイトルはレイラ)。

いやさ、ジョンとヨーコは離婚しなかったけども。やばかった時期もあるし、別居もあったけど、最終的にはより戻してからの死別ですし。

John Lennon「Oh Yoko!」1971

ジョンはマザコン(幼い頃に死別)だったので、ヨーコに母の面影を見ていたのかなぁ。

このダブル・ファンタジーのアルバムの写真好き

The Beatles「Julia」1968

その亡き母に捧げた歌。
スクールでの同級生だった最初の妻シンシアも、ジョンの歌にたくさんインスピレーションとリアルな恋の体験を与えた人には間違いないですね。

ポールにとってはリンダだよね〜 リンダも大好きでした。 ポールのパートナーは彼女しかいない。たくさん恋の歌を書いているけれども。

Paul McCartney 「My Love」1973

リンダに捧げた愛の歌はやっぱこれでしょ!!

してミック・ジャガーのかつての恋人でもあり、たくさんのアーティストにインスピレーションを与えた、時代の恋人マリアンヌ・フェイスフル。惜しくも今年コロ助で亡くなってしまいました。

日本ではモンキーパンチさんが、彼女の映画でのこの美しいライダー姿にインスパイアされて、峰不二子という永遠のビューティアイコンを生み出したのです。

Marianne Faithfull and Alain Delon
in 'Girl on a Motorcycle'

ものすごい美人さんかというと、普通に綺麗可愛い人って感じ? そばかすも多いですしね。たぶん時代の流行ってあると思います。

ミックは他にやはり、昔の恋人だったリンダ・ロンシュタットのことを歌にしていたりしますね。

The Rolling Stones「Tumbling Dice / ダイスを転がせ」1972

さてミュージシャンが当時付き合ってた、恋人や奥さんへの愛を捧げた歌ですが…

Billy Joel 「Uptown Girl」1983

奥さん本人が出てますねっっ まだ結婚前でしたっけね?
糟糠の妻を捨てて、新しい妻に走った的な感じで印象は悪かったかなあ…

Steve Perry 「Oh Sherrie」1981

当時の婚約者シェリーに捧げた曲で、シェリー自身も出てますが…結婚前に別れてしまいました。

Toto「Rosanna」1982

後に否定されちゃっていますが、当時はバンドのメンバー(ボビキンだったっけ?誰だったっけ?)が女優ロザンナ・アークウェットと付き合っていて、彼女のために捧げられた曲と言われてました。破局しましたけど。

ロザンナ・アークウェット、昔は綺麗でした。

ちなみにこのMVで踊っている赤いドレスのダンサーは、この時はまだ無名の下積みさんでしたけれども、後に「スティンアライブ」という映画でヒロイン役演じてました。※ジョン・トラボルタ主演「サタディナイトフィーバー」の続編

この女性っす

まぁ、別れることが多いっていうより、有名な歌になっちゃったから破局したことや付き合っていたことまで周知の事実になっちゃって、若気の至りというか後に恥ずかしい想いをすることになる…って感じかも。

日本人は隠す傾向にありますけど、海外の人たちは誰と交際しているとかオープンですからね。パーティにはパートナー同伴するのが文化だし。

そして女優のダイアン・レインはジョン・ボンジョビのミューズでした。結構長く付き合ってたのに別れちゃって残念だったなあ…

Bon Jovi 「She Don't Know Me」1984

この歌の彼女というのが、ダイアンのことかどうかは知りませんw 

吉田拓郎「たえこMY LOVE」1979

これは確か、当時の奥さんよしこさんのことだったのかな?
ライブで「よしこさん!」って叫んでいるのも聞いたことがあったような気がするけどっっ 該当する歌がわからんです。

吉田拓郎&吉田佳子(六文銭'09)
「春の風が吹いていたら」1973 

奥さんとのデュエット

さてさて…亡くなった恋人への想いを綴った曲というのもありますよね。

例えばこれ。

長渕剛「祈り」1979

この歌でたとき、泣きながらテレビで歌ってたなあ…

お母さんとか家族や子供のために歌われた曲もあったりしますけど、やはり恋は人を詩人にさせるということで。
女性名の曲は結構あるんですけども、それが実在した女性かどうかまでわかんないのも結構あるな。

ヨーロッパ「ケリー」
スティクス「デイブ(大久保じゃない)」
キッス「ベス」
エバリーブラザーズ「起きろよスージー」とか
ボストン「アマンダ」
ポリス「ロクサーヌ」etc

タイトルが女性名ではなくても、付き合っている人や奥さんイメージして書いたってのは、そういうのは多いでしょうね。U2のボノなんて、奥さんに対する謝罪ソング書いてるしっっ汗

U2「Sweetest Thing」1987

ああそうだ! 

名前出せないけど、とある大物デュオのゴーストライターしてた人がいるのですが、スタジオミュージシャンでもあった彼は、とある有名アイドルさんと恋に落ちてお付き合いしていたものの、親御さんが倒れたことで夢半ばにしてバンドマンを辞めて田舎に帰ることになり、泣く泣く別れたんですよ。まあ、いずれにしても難しかったけど。

その時に書いた詩がね、とても切ないの。名バラードとして有名です、いい曲です。それを聞くたびに「あの人」のことなんだよなぁ・・・って、なんかフクザツな気持ちになりますです。

Michael Jackson「Dirty Diana」1988

これはマイケルがダイアナ・ロスのことを揶揄した歌。仲良しというか~子供の頃から可愛がってもらったのに、こんな歌にしてえーのか…ちなみにちびっこの頃のマイケルは、「大きくなったら、ダイアナと結婚する!」って、ダイアナに言ってたんだよねぇww お前はモーツァルトか!

モーツァルトとマリーアントワネット

・・・というわけで、これを聞いたダイアナは激怒し、しばらく仲違いしていたらしいっっ

その後、仲直りはしたらしいですけどねっっ


F2blogに書いてあるものを、訂正・加筆・リンク修正の上、こちらに再度マガジンとしてまとめてUPしています。

「My Favorites〜音楽のある風景」
 2020/09/16 掲載記事より転載


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