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张靓颖 - 畫心 (画心) / 画皮 あやかしの恋 - 2008

香港映画は好きでわりと見ますのよ。
ていうかー まずは映画自体というよりは、音楽とか主題歌が好きな作品と言うことでこの映画をとりあげてみた。

「画皮 あやかしの恋」は、
2008年に公開された香港・中国・シンガポール合作の映画で、中国清代の怪異譚『聊斎志異』の中の一話、

妖狐が出てくる映画というと
私はこの映画が一番好きでしたー
会社つぶれたから映像が残ってないのよね
今となっては幻の映画 1968年のです

「画皮」を、改編映画化したアクション・ファンタジーもの。1966年にも一度、香港で映画化されてます。※そちらは未見。

予告「画皮 あやかしの恋」2008

この手の妖(あやかし)と人間の悲恋ものって、すごく好きなんですよね。ツボに見事はまる。

一番好きなのは、
「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」ですけど。

「倩女幽魂 / Chinese ghost story」1987

香港映画はワイヤーアクションとか多用してて、ハリウッドのCGとはまた違った独特の面白さがあります。ちょっとチープなとこがまたいい。

シリアスなチェン・イーモウやチェン・カイコー作品も好きですが、三流のカンフーものや、こういうファンタジー系もいい味出してます。

西洋系のファンタジーは苦手なんですけどね。

英語タイトルは「Painted Skin」画皮ってのは、皮に描いた絵ということでまんまのタイトルですね。

映画の内容は、目的を遂げるために人間の肝を食らって妖力を得ていた妖狐が、ある日、人間に助けてもらったことでその男性に恋をしたものの、その人には愛妻がいて、彼を手に入れるために妻を陥れる…

ざっくりまとめると、まぁそんな話です。

中国の妖奇譚に出てくる、お約束の妖狐と同じで、100人だか1000人だかの人間の肝(または魂)を食べると、人間になれるっていう、そういう伝承あってこそ生きるストーリー。

予告「赤狐書生 / レジェンド・オブ・フォックス 妖狐伝説」

だからまぁ、ラストシーンが泣けるんですけどね。

4年後には続編も作られました。
英語タイトルは「Painted Skin:The Resurrection」
日本だとタイトル「妖魔レザレクション」

予告「畫皮IIPainted Skin:The Resurrection / 妖魔レザレクション」2012

原題は「畫皮II 」なんですが、続編とはいうものの、前作から100年後ということで、主役三人は同じ俳優さんだけど、同じ役なのは妖魔(白狐)の小唯(シャオウェイ)だけ。

前作で夫婦だったヒロインとヒーローは同じ役者さんが演じてて、こちらの物語では互いに好き合っていますが、身分の違いから素直になれず、歩み寄れずな関係。

前回の夫婦とは子孫でもなく輪廻転生したというでもなく、新たな物語として展開していきます。

そして、前回のワーム系では無くなりましたしね(謎)

衣装や髪型が和風っぽいのは、時代設定が呉の時代だからでしょうか。

今でこそ着物は日本の伝統衣装ということで世界共通の認識ですが、もともと着物は呉服(呉服屋といいますね)といって、呉の衣装文化が日本に入ってきて広まったもの。

けれども残念なことに中国というのは、新たに建国されて統一された国によって、先の文化を滅し否定する傾向にあり、まして文化大革命によって貴重な資料が失われたため、(これは想像ですが)日本によって継承され生き残っている、当時の資料や自国の文化を参照にしているものと思われ。

※元ネタの話は清の時代に書かれたものだけど

なので「画皮 あやかしの恋」及び、100年後が舞台設定の「妖魔レザレクション」の方の衣装等が、日本の平安から鎌倉時代っぽいのは、そんな理由からじゃないかなあ?と、思ったり。

さてさて本題。

この主題歌、実は日本の作曲家藤原いくろうさんが作ってます。とても中国っぽい雰囲気なので、香港の作曲家さんの作品かと当初は思ってました。なので日本人作曲と知ってびっくり。

「畫心」2008

歌はジェーン・チャンさんという四川省出身の綺麗なお姉さんが歌ってます。

音域広いです。とても艶っぽい歌声で雰囲気あります。

「畫心2」2012

2の方は同じ歌ですが、ちょっとアレンジが違いますです。私はこっちの方が好きかな。

美人でうらやましい💛

日本語版として、倉木麻衣ちゃんが「儚さ」というタイトルで歌っているんですが、歌詞の意味が全然違うんですよね。

麻衣ちゃんの歌はそれはそれで好きなんですが、私としては中国版の方が小唯の切ない運命や佩蓉(ペイロン)の哀しみを感じさせるので、中国語の方が好きかなー

歌詞は中国語バージョンより、日本語バージョンのほうが断然いいんだけども。

「儚さ」2012

一番の歌詞が正妻である佩蓉(ペイロン)の心情。
二番の歌詞が小唯(シャオウェイ)の心情。

そんな歌詞ですねー

中国語の歌詞は相手の男を殴りたくなるような、そんな歌詞ですww

歌詞を知りたい方はこちらの翻訳ページでドゾ。https://cpopmania.com/huaxinjanezhang/

そして、映画のラスト(あやかしの恋)での小唯のね、あの笑顔がたまらなく綺麗でした。それまで横恋慕によって、仲の良い夫婦の仲を引き裂こうとする、憎たらしい悪役でしたから、余計にね…最後の献身的な行動が泣ける。

演じたジョウ・シュンは日本人的な顔立ちをしてるなー

そして白髪になったヴィッキー・チャオは、ローラに似てるなというか、素顔よりそっちのほうが綺麗かもとっっ(彼女は「少林サッカー」にも出てました)

映画「少林足球 / 少林サッカー」2001

このバカバカしさがたまらないほどスキ

恋愛というよりは、あくまでアクション・ファンタジーではありますが、だからこそ、登場人物たちの人間味ある行動とか、ちょっとした描き方なんかに目がいくんですよね。

「画皮2」の方も、雲雀ちゃんの行動とかホロリとさせられます。良かったら一度は見て下さいまし。


F2blogに書いてあるものを、訂正・加筆・リンク修正の上、こちらに再度マガジンとしてまとめてUPしています。

「My Favorites〜音楽のある風景」
 2020/10/05 掲載記事より転載


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