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France Gall - Poupée De Cire, Poupée De Son / 夢見るシャンソン人形 - 1965

フランス発のアイドルと言えば、以前紹介したシルビィ・バルタンとこのフランス・ギャルかなん。

ただ、シルヴィは純粋なフランス人では無かったから(ブルガリア人)、本場おフランスの生粋のパリジャンという意味では、このフランス・ギャルが正統派って感じかしらん。

これもパリジャン

ちなみに、彼女の本名はイザベル・ジュヌヴィエーヴ・マリ・アンヌ・ギャル。苗字にあたるとこをギャルとしたのは本名からなのは解るけど、名前の部分がフランスってのは良く解りません。最初聞いた時は、フランスのギャルだから?って思ってたけど…ひっかけなのか 由来は謎でございまする

でもって、彼女の父ロベール・ギャルが作詞家で、母方の祖父が合唱団の設立者だったと言うことで、早くから音楽に親しんでいたのでしょうね。そんなんで親の後押しもあったのか、自然な流れかで1963年にデビュ~

「Ne Sois Pas Si Bête / 恋のお返し」1963

こちらがデビュー曲。まだ初々しいです。

「J'entends cette musique / 審判のテーマ」1964

「Sacré Charlemagne / シャルマーニュ大王」1964

お父さんの作詞した曲。
シャルルマーニュとは、カール大帝のことだそう。

「フランスにおける学校の創始者」たるカール大帝に対し、学校で勉強することに関する不満を歌う歌なんですって! いやさ勉強は大切よ~ そりゃないぜセニョリータ!!

※セニョリータはイタリア語。フランス語ならマドモアゼルですなっっ

「Soyons Sages / 恋はおとなしく」1965

「Nous ne sommes pas des anges / 天使のためいき」1966

「Un prince charmant / すてきな王子様」1966

「Attends ou va-t-en / 涙のシャンソン日記」1965

この曲は、ホンダのバラード・スポーツCR-X SiのCMに使用されました。

1985年CM CIVIC ホンダ

「Plus Haut / もっと高く」1980

この曲のプロモーション・フィルムを、1996年にあのゴダールが撮影したらしいんですけど、見つからない。
多分これってことはないと思うんですよねっっ

ジャン・リュック・ゴダール監督

で…
ほとんどのタイトルに邦題が付いていることで解るように、当時は日本でもスゴイ人気だったのです。今や標準的なクラシック以外の洋楽(ポップスやロック)って言うと、アメリカ、イギリスと言った英語圏が主流ですけれど… この頃は、フランスのシンガーや曲なんかも、たくさん入ってきていて、わりとポピュラーで受け入れられてたのですね。

そんなんで、わりと昔からよく流れてて、ある一定の年齢層の人なら、絶対にいつかどこかで聞いたことがあるって、そんな曲がこれ。

「Poupée de cire, poupée de son / 夢見るシャンソン人形」1965

今でもCMとかテレビで、度々使われることがありますから。ちなみに作詞作曲は、俳優でシンガーソングライターな、セルジュ・ゲンスブールで、女優シャルロット・ゲンズブールの父ちゃんす。

ゲンズブール親子

イタリアはナポリで行われる「第10回ユーロビジョン・ソング・コンテスト」で、ルクセンブルク代表としてグランプリを獲得しました。

フランス・ギャル以外にもたくさんの人がカバーして、彼女自身が歌った日本語版も出ました。

ゲンズブールに日本語の「夢見るシャンソン人形」を披露するフランス・ギャル

めちゃくちゃたどたどしいっっww  作詞は岩谷時子さん。

他にドイツ語、イタリア語、スペイン語バージョンもあるそうです。

この曲のメロディは、ベートーヴェン作曲の「ピアノソナタ第1番第4楽章Prestissimo」から一部サンプリングとのこと。

そして、邦題は「シャンソン人形」となってますけど、実際は「蝋の人形、音を出す人形」という意味だったり。

マダム・タッソーの蝋人形館

西洋圏にありがちの風刺的な歌詞で、"人生経験も浅く、年も若いアイドルが恋愛について歌うのを揶揄する内容"

・・・って、そんな内容らしいです。
でも、それだったら、蝋人形っていうより、操り人形って感じもするけどっっ

で、これも日本で弘田三枝子さんがカバーしていたり。

中尾ミエさん 1965

小林麻美さん 1973

石川ひとみさん 

いつの録音かは不明デス。

ジューシィーフルーツ 1982

タイトルは「夢見るシェルター人形」になってます。

そんな感じで、
カバーしている人たちは日本でもたくさんいて、世界にしてもダニエル・ピダル(おー、シャンゼリゼの人ね)とか、色々といるみたいなのでペースト仕切れずここいらでっっ

この歌も多分、ずっとこれからも世代を超えて、愛されて歌い継がれる歌なのでしょうね。

で、肝心のフランス・ギャルですが…1976年に結婚して二児の母となり、歌手活動と並行して幸福な家庭生活を送っていたみたいですけど、伴侶と長女を亡くしてからは表舞台から去り、2018年に乳がんで亡くなられたとのこと。
ご冥福をお祈りします。


F2blogに書いてあるものを、訂正・加筆・リンク修正の上、こちらに再度マガジンとしてまとめてUPしています。

「My Favorites〜音楽のある風景」
 2021/05/07 掲載記事より転載


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