自分は無価値だと感じている人へ

 前回のポエムにスキを付けてくださった方、ありがとうございました。noteでの交流の仕方が分からないため、自分から絡みには行けませんが、本当に感謝しています。嬉しい!嬉しい!

 そして今日のポエムです。

自分は無価値だと感じている人へ


 価値の無い人なんていないんだ。誤魔化しじゃなくて本当に。

 もしあなたがなんの仕事もしてない人で、人に会うのが怖くて、外に出られない人だとしても。趣味や特技が無くて、自分では何も生み出せない人だとしても。社会にとって必要じゃない。誰にも愛されない人間だと自分を嫌っていたとしても。

 あなたはただ生きているだけで、人の役に立っているんだ。だって、あなたは『受け取る』という大切な仕事をしているから。

 世間では「作る、与える、提供」することばかりが大事にされている。確かにすごいことだけど、どれだけ技巧を凝らして真心を込めて提供しても、受け取ってくれる人が居なければ、とても虚しいから。

 あなたが何かを食べて美味しいと感じるたび
 映画や小説を見て素晴らしいと感じるたび
 誰かの厚意をありがたく受け取るたびに

 相手は「喜んでもらえて良かったなぁ! またがんばろう!」って意欲をもらうんだよ。あなたを含めて受け手に喜ばれているという一つ一つの手ごたえが、その人に自信と元気を与えてくれる。

 新しい文化やサービスは、そうやって生まれているんだ。与える人だけじゃダメなんだよ。受け取ってくれる人も居なければ。

 それでも「受け取ることなんて誰でもできるし、自分じゃなくてもいいだろう」って思うかもしれない。でも全部の仕事やサービスが人に触れてもらえるわけじゃない。誰にも手に取られることのないまま消えていく想いがたくさんあるんだ。

 このお話もきっとそうなるはずだった。あなたが見つけてくれなければ。

 だから、読んでくれてありがとう。あなたが居てくれて良かった。


あとがき


 「お客様は神様だ」って言葉があります。以前は「お金を落としてくれる相手だから、下手に出ているんだろう」と思っていました。ですが、自分が発信する側になって、一生懸命誰かに伝えようとした言葉が誰にも見向きもされない時に、本当に苦しい気持ちになりました。

 それは私だけじゃなくて、のちに国から表彰されるほどすごい職人さんすら、最初は誰にも見向きもされなくて辛い想いをしていたりします。

 その時の苦しみがあるから、自分の仕事や作品に触れてくれる相手……つまりお客さんが神様にみたいにありがたいんだと分かりました。

 ですからもしあなたが「自分も人の役に立ちたいけど、自分には何もできないから……」と方法を探して、見つからずに苦しんでいるのだとしたら、良かったら与えられるものが見つかるまでは、受け取る仕事を、いつもより丁寧にしてみてください。

 あなたが受けた仕事やサービスを丁寧に感じて、それが生身の相手なら「ありがとう」と笑顔を返してあげてください。それが与える側にとって何よりの喜びになりますし、新しい作品やサービスが生まれるもとになりますから。

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