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「好きなこと」を論文のテーマにしたいなら

※ 記事の途中から、個人的かつ現時点では不確定なことをお話しているため、現在は有料としております。

 先日、在籍している放送大学で、二度目の卒業研究をするための履修申請書を出した。
 無事に受理されると、来年度は論文を書くための研究に打ち込むこととなる。

 今度の研究は、今まで放送大学で書いた二本の論文とはまた別のものになりそうだ。
 一度目は、最初に卒業した生活と福祉コースで、プロ野球の応援について。
 二度目は、その後に進学した同大の大学院修士課程人文学プログラムにて、過去のヒット曲の歌詞について。
 ちなみに二度目の研究については以下のnote記事で詳しく書いた。

 これまで書いてきた二本の論文は、どちらも私が「めっちゃ好きなもの」をわざわざテーマに選んだものである。

 最初の卒論にチャレンジしていた当時は、プロ野球の試合を観に行くのが好きだった。
 当方、北海道在住なので、どうしても比較的気軽に行けるのは北海道日本ハムファイターズの主催試合だった。
 卒論を書いていた当時は2019年で、既に大谷翔平選手が海の向こうへ渡っていたし、日ハムの順位も芳しくなくなっていたと思う。
 それでも研究調査のために5回も日ハムの主催試合へ出かけ、日ハムと相手チームそれぞれを応援する観客たちの行動を逐一メモして、後に表にするという、今振り返るとけっこうしんどい研究をしていた。
 実際、私がそのために観に行った5試合のうち、4試合は日ハムが負けた。ただでさえ観客として楽しくないのだが、ビールの一杯も飲まずにひたすら試合中の観客の行動をメモするって、今思うと「よくやったな」って自分を褒めてあげたい。
 論文の結論は「観客の応援は自分が応援するチームだけでなく、相手チーム、また試合に携わるチームスタッフや球場の運営に関わる方々、そして他の観客に対しても感謝と敬意を表すもの」という内容だったと思う。
 うーん、もしかしたらありきたりかも。
 でも、しっかりとした根拠を持って伝えることができた。

 で、二本目の論文については、私がかれこれ30年以上、聴き続けている過去のヒットソング2曲の歌詞分析である。
 研究をしている頃は「どちらか一曲を貶める結果にはしたくない」と内心、ビクビクしていた。
 しかし、結果はそれぞれに別々の良さがあることが分かり、正直なところホッとした(もし詳しく知りたい方がいらっしゃれば、上記のnote記事からリンクを貼っている論文要旨を参照してください)。

 今回、新たに取り組もうとしている論文は、路線が少し違っている。
 「プロ野球観戦」や「かつてのヒット曲」のような、いわゆる大衆文化に関わる研究にはなった。
 けど正直なところ、今回は私にとっての「めっちゃめちゃ推し」を研究するわけではない。

 実は、昨年も卒業研究の申請をしようとしたけど、そのときは諦めた。

 ただ単純に、また歌詞の研究をしてみたかった。今度は1アーティストの楽曲全体に絞って。
 というわけで、たぶん「歌詞の研究ならこの方だろう」と思う先生に「そんな感じの研究やりたいんすよね~」と、軽い気持ちでメールした。
 すると、返ってきたメールの内容は「そんな個人的な問いなら論文にならない」という厳しいもの。
 別にこの先生には何の恨みもない。むしろ、厳しいことをわざわざおっしゃってくださったことに感謝している。
 だが、当時はめっちゃショックだった。

 でもまぁ、もちろんその厳しいメールのおかげで、いろいろと考え直し、今回、卒研履修申請を無事に出すことができた。

 今回の研究では、今までお世話になったことのある先生方とはまた別の先生にお願いすることにした。

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