ぷりごろた

大阪生まれ・26歳男性です。 植物学の研究を4年、サラリーマンを2年、2024秋より…

ぷりごろた

大阪生まれ・26歳男性です。 植物学の研究を4年、サラリーマンを2年、2024秋よりニュージーランドで農業🌾 趣味は本、登山、天体観測、旅行、囲碁、お絵かき、豆腐作りetc。 小川洋子さんの大ファンです。

最近の記事

小説紹介『蠅の王』

こんにちは、ぷりごろたです。 最近読んで印象に残った小説をご紹介します。 ネタバレはありませんので、ご安心ください。 紹介する本はこちら📚 タイトル:蠅の王 著者:ウィリアム・ゴールディング 訳者:黒原敏行 出版社:早川書房 物語は2人の少年の出会いから始まります。 イギリス出身の少年たちは世界大戦の時代に生きており、戦禍から逃れるために飛行機で疎開先へ向かっていました。 しかし、移動中に飛行機が炎上し、絶海の孤島に不時着してしまいます。 異常な状況に置かれた興奮もあ

    • 『ゲノム編集』と『遺伝子組み換え』は何が違う?

      こんにちは、ぷりごろたです。 僕は数年前まで農学分野の研究に取り組んでいました。 その頃、ありとあらゆる論文に登場していた『ゲノム編集』という技術、皆さんはご存じでしょうか? 名前から想像するに、生き物の遺伝子を改造する危険な行為に思えます。 しかし実はこの技術、2020年にノーベル化学賞を受賞し、IT革命にならぶ大発明として世界中で注目されているのです。 日本での認知度はとても小さく、全国消費者団体の調査によれば、技術の実態までを知っている人は全体の2割ほどでした。(*

      • 本紹介『小麦の地政学』

        こんにちは、ぷりごろたです。 今日は僕らの食に関わる本をご紹介します。 紹介する本はこちら📚 著者:セバスティアン・アビス 訳者:児玉しおり タイトル:小麦の地政学 ~世界を動かす戦略物質~ 出版社:原書房 僕たちの暮らす日本では主食はあくまでコメですが、パン・麺類がない生活もまた想像が難しいのではないのではないでしょうか? 農林水産省によれば、日本の小麦自給率は近年15%前後です。(*1) 8割以上の小麦を海外に頼っている日本は、世界の小麦市場に翻弄されやすい立場にい

        • 本紹介『小さな声、光る棚』

          こんにちは、ぷりごろたです。 今日はまたエッセイを紹介したいと思います。 紹介する本はこちら📚 著者:辻山良雄 タイトル:小さな声、光る棚 出版社:幻冬舎 あらすじ☟ この本は読書会で知り合った方から紹介されたもので、素敵なタイトルに惹かれ、読みたい本リストに長く入っていました。 なかなか現物を見つけられずにいましたが、先日東京に足を運ぶ機会があり、本書の舞台でもある書店 Title さんで対面することができたのです。 著者の辻山さんはかつて大手書店チェーンで勤務され

        小説紹介『蠅の王』

          漁村暮らしの困りごと

          こんにちは、ぷりごろたです。 僕は漁業を経験するために、宮城県のとある漁村で暮らしています。 今日は漁村暮らしで困った「訛り」についてご紹介します。 まったく大袈裟でなく、相手の話していることが一字一句聞き取れなかったのです。 日本で25年暮らしてきて、こんなことは本当に初めてでした。 漁師さんと初めて対面した日。 こちらから自己紹介をすると、言葉にできない音が返ってきました。 大いに戸惑いながら聞き返す表情をしてみると、再度同じ音が返ってきます。 すると、隣で笑って

          漁村暮らしの困りごと

          とある漁村の仕事

          こんにちは、ぷりごろたです。 僕は漁業を経験するために、宮城県のとある漁村で暮らしています。 今日は養殖ワカメの刈り取り作業を詳しくご紹介したいと思います。 日ごろ食べているワカメがどんな風に届けられているのか、面白がってもらえれば嬉しいです。 まず、漁は夜明け~朝方にかけて行います。 海の上から眺める日の出や、沈みゆく満月は本当に絶景です。 それぞれの漁師さんが持っている漁場に着くと、下のように浮きが配置されています。 色付きの浮きを目印として長いロープが張ってあり

          とある漁村の仕事

          とある漁村での日々

          こんにちは、ぷりごろたです。 2024年3月。 これから農業に携わる者として、同じ一次産業である漁業を経験してみたいと思い、ワカメ漁師さんのもとで暮らしています。 この記事では、そんな暮らしを記録しています。 ぜひご覧ください。 #振り返りnote

          とある漁村での日々

          とある漁村の休日

          こんにちは、ぷりごろたです。 今日は全国的に冬の寒さでしたね。 僕が暮らす漁村では雪が降りました。 昨日に続き、今日のワカメ漁はお休みになりました。 朝から強い風が吹いていて、船を出せなかったのです。 出航判断のために漁港に集まったのがAM5:00。 他の漁師さんと相談をして、皆でお休みすることに決まりました。 さほど珍しいことでもないのか、漁師さんたちも朗らかです。 漁港に集まった漁師さんと談笑しつつ、下宿に帰り着いたのはAM7:00頃でしょうか。 さあ、今日はこれか

          とある漁村の休日

          とある漁村より

          こんにちは、ぷりごろたです。 水曜日の祝日はとても気分がいいですね。 みなさんはいかがお過ごしでしょうか? 僕は宮城県のとある漁村でこの文章を書いています。 3月の中頃から月末まで、ワカメ漁師さんのもとで暮らしているのです。 これから農業に携わる者として、同じ一次産業である漁業を経験してみたいと思い、諸々のツテを頼ってここにやってきました。 昨日、初めてのワカメ漁に出たので、皆さんにご紹介したいと思います。 スタートは日の出と同じAM5:30。 漁港から船で10分ほど

          とある漁村より

          本紹介 『くだらないものがわたしたちを救ってくれる』

          こんにちは、ぷりごろたです。 はじめての本紹介を書いてみようと思います。 紹介する本はこちら📚 著者:キム・ジュン タイトル:くだらないものがわたしたちを救ってくれる 出版社:柏書房 あらすじ☟ あてもなく図書館を歩いていると、なんともそそられるタイトルが目に入り、手にとったのがこの本でした。 プロローグを立ち読みし、自分と同じく遺伝を研究している方だと判明。 その場で借りることに。 生命科学の博士研究員として、韓国で線虫を研究されているキムさんが、その楽しさ・苦しさ

          本紹介 『くだらないものがわたしたちを救ってくれる』

          しっぽがあれば

          こんにちは、ぷりごろたです。 にんじんで遊ぶ愛犬を載せてみました。 もうすぐ5歳になるミニチュアダックスのアリーちゃんです。 キラキラの瞳、ニコニコの口、ウキウキのしっぽを使い、全身で喜びを表現しています。 彼女を見ていると、なぜ僕にはしっぽがないんだろう、と不思議な気持ちになる時があります。 もし人間にしっぽが生えていたとして、困ることってあるのでしょうか? 満員電車のドアやエレベーターに挟まるかもしれない、くらいなもので、それは腰に巻き付けておけば解決できそうです

          しっぽがあれば

          日暮らし、硯に向かひて

          はじめまして、ぷりごろたです。 大好きなアニメ「のだめカンタービレ」より、キャラクターの名前をお借りしています。 あまりにも語感が良いので、小学生からずっとニックネームとしてお世話になってきました。当時の最強語感「ふきのとう」を破り、以後15年も首位を守っている素敵な言葉です。 そんな小学生の頃から、文章で生きてかれへんもんかなあ、と漠然と考えていました。 人が生み出す様々なモノコトの中で、最も心に作用するのは、やはり文章だと思うからです。 これまでたくさんの本を読ん

          日暮らし、硯に向かひて