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進化の年表を説明できますか?

生物進化の歴史を説明できますか?『進化の教科書第1巻』の第1章を読んだので、紹介しようと思います。


〇進化の年表

45億6800万年前 地球の誕生
         無酸素
34億5000万年前 ストロマトライトの化石(アビゲイル・オールウッドらの報告)が登場
26億年前 原核生物が陸上で微生物マットとして成長
24億5000万年前~23億2000万年前 シアノバクテリアなどによる酸素供給
18億年前 最古の単細胞の真核生物が化石に登場
16億年前 最古の多細胞の真核生物(糸状の藻類)が化石に登場
6.35億年前~5.45億年前 エディアカラ紀(エディアカラ化石群は現在の系統樹に当てはめにくい)
5.41億年前~4.85億年前 カンブリア紀(分類上のがそろう)
4.75億年前 コケ類が陸上へ(最古の植物化石
その他多くの植物、菌類が陸上へ
間もなく動物が陸上へ
1.5億年前 哺乳類の登場、鳥類が恐竜の系統から分岐
1.32億年前 最古の顕花植物の化石
6600万年前 恐竜の絶滅
5000万年前 哺乳類の多様化
700万年前 サヘラントロプス(最古のヒト族)の化石
20万年前 ヒト(ホモ・サピエンス)の最古の化石

〇地球は微生物の世界

生物は一方向性に進化するのでなく、分岐を繰り返して進化しています。現生種を系統樹に表すと、下図のようになります。最後の共通の祖先から2つのグループに分かれ、片方は真正細菌ドメインに、もう片方はさらに分岐して古細菌ドメイン、真核生物ドメインになりました。真正細菌、古細菌は単細胞生物で、真核生物には単細胞生物(原生生物と呼ばれる)と多細胞生物が含まれます。

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(画像:東京薬科大学生命科学部応用生命科学科生物工学研究室HP)

真核生物ドメインの多細胞生物に含まれる動物や植物は、普段目にすることもあって地球上の生物の主役のようにも思われます。しかし、実際は全く逆で、重量で比べると微生物がバイオマスの大部分を占めるのです。さらに、単細胞生物の多様性は動植物をはるかに超えており、地球上の遺伝子の大半は微生物かウイルスなのです。僕たちの住む地球は「微生物の惑星」と言っても過言ではありません。

〇生物の多細胞化は複数回生じた

生物史の大きな転換点の一つに「多細胞化」があります。この多細胞化は多細胞生物の共通の祖先が初めて多細胞化してそこから分岐してきた訳ではなく、様々な種で独立に生じてきました。例えば、動物(多細胞生物)は菌類(多細胞生物)に近縁ですが、菌類より動物に近縁であるにもかかわらず単細胞生物の生物はたくさんいます。これは動物と菌類の多細胞化は独立に生じてきたことを示唆します。

多細胞化は多くの種の発展につながる共通解だったと言えるのではないでしょうか。単細胞生物に比べてまとめて複数個体が捕食されるリスクが増える一方で、獲物や敵に対する探索範囲が増える、潜在的に一部の細胞の機能分化に繋がるなどのメリットがあります。

〇感想

年表を見ると、真核生物の出現は大気中の酸素濃度が上がってきてから起こっています。これは、増加した酸素を使ってより効率的なATP産生(酸化的リン酸化)が可能になったから細胞の巨大化、多細胞化が起こり真核生物が進化していったという理解をしています。

自分の体の中で起こっている反応に進化の歴史が刻まれていると思うと非常に面白いですね!

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