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10月の本と、映画、時々ラジオ【読書記録 #2】


最近、移動時間はラジオばかり聴いている。

10月に入って
〝今年の9月は本当に早かったー〟と
様々なパーソナリティの方達が口々にしていて

例にも漏れず私も同じことを感じていたら

オードリーの若林さんだけは
「まだ9ヶ月しか経ってないのか」
と仰っていた。

大人になると、心が揺れ動く事が少なくなり
月日が経つのが子供の頃より早く感じる。

その中で若林さんは
〝まだゆっくり時の流れを感じている〟
それはなんだかとても羨ましい感覚なんだろうな。子供の頃の一年のような、ワクワクする年は今後来るのだろうか。
待っているだけでは来ないのだろう。


感覚だけどんどん老いていき
あれよあれよと、月日が過ぎてしまうので
そろそろ公開のあの本の、あの映画の話を。


【そして、バトンは渡された】瀬尾まいこ


このカバーはもちろん認識していて、
大ベストセラーである事も認知していた上で
今まで隣を通り過ぎていた。

映画化が決まり、キャストが発表され、
ティザーが公開され..
いよいよ
〝これは原作を先に読まないといけないタイプの映画ではないか..〟といそいそと読みはじめ、
ものの二日で読了。

さすが本屋大賞。面白い。読みやすい。
作中がほとんど会話である事が起因であると思うが、ティザーを観てから読んでしまったので
もう完全に登場人物が〝あの女優さん〟〝俳優さん〟で脳内で物語が進んでしまった。

おそらく今回の映画のキャストのみなさん、
全員ハマり役。
完璧にバトンを渡していく様が浮かぶ。

私の推しに関係深いキャスティングだと勝手に感じていて。。確実に映画館へ足を運びたい作品。

公開が楽しみ。



図書館本から
【人生の道しるべ】 宮本輝 吉本ばなな

宮本輝先生と、吉本ばなな先生の対談本。
お二人の死生観に関する内容も多く
とても興味深かった。
(なぜなら今わたしは先を行く感受性豊かな方々の死生観を欲している)

体はなにかを食べて栄養にしているが、
魂には魂の食べ物が必要だ。

その考えは昔に母たちの師であった高松さんから学んだが、確かなことと思う。

もしも魂がなにも食べていなかったりえげつない食べ物でいっぱいになっていたら、
結局は人間を動かす両輪の片方であるところの体が壊れるのだ。

----------------よしもとばなな『鳥たち』より


表現をする者にとって死は、近いのだろうなと。ここ数年より強く思う中で

宮本先生が
「ぼくは、死生観が根底にない物書きは、ぐらぐらすると思います。」と断言されていた。

揺らがないために死について深く考える。


それはとても大切な事なのだろう。

この対談は2015年までのもので。
そこから5年、世の中は大きく変わったが
先生方はどう感じておられるのか
その後が気になって、小説も読みたい。



映画の話

鑑賞にパワーが必要そうだなと思っていた作品たちを、夜な夜な一気見。

【JOKER】
【MIDSOMMAR】
【EL ANGEL】

予想通り、観終えるとヘトヘトになるような世界観。これぞ映画体験だなと思えるが、とにかくエネルギーを消耗する。

3作品の共通項を挙げるならば【狂気】である事は間違いないのだが、それぞれ合い通じるような全く別の出所から来たような狂い方をしていく。
人間が描く人間は、やはり恐ろしい。

【EL ANGEL】に関しては実話を元にしているので、実在の人物がいるのだが
美しさとバイオレンスさは比例してしまうものなのか頭を抱えてしまった。


上記に反して、癒しの連ドラ
【僕の姉ちゃん】 益田ミリ


Amazon prime videoにて先行公開され、
おすすめで出てきた「僕の姉ちゃん」。

私は益田ミリさんの連載は読んでいなかったのだけど、これは原作ファンの方も楽しめるのではないかと◎いい空気が流れています。

地上波での放送は2022年だとか。
地上波の公開の方が遅い、という時代が来た。

公開の仕方も、
第1話から第10話にかけて、
どんどん姉ちゃんになる黒木華さんと
どんどん弟になる杉野遥亮さん。

私はこんなに弟と語り合った事がないけれど笑
ほっこりしたい秋の夜長にとてもいい作品。

OPがハンバートハンバート
EDがOKAMOTO'S

なのも、とてもいい。

寝る間を惜しんで、多くの作品と出会いたい。
満たされる時間に価値がある。

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