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西野夏葉、大いに語る:影響を受けた作品編

※今回は、あえて他の記事とは違う書き方で記事を書いています。

イントロ

 今日の朝、暇にかこつけて、Twitterに「#私の創作について聞きたいことがあったら聞いてくれ」というハッシュタグを置いておきました。

 西野は交友関係が広くないので、たいていこういうのって誰も何も寄せてこなくて、毎回「もう二度としねえ」と思うのだけど、今回は早々にまつこみさんから質問をいただいたので、こうしてnoteでがっちりと答えていこうと思います。

 まあ西野の「もう二度としねえ」なんて「もう恋なんてしない」くらい信用ならない台詞なので、多分これからも似たようなことはしていくと思うよ。

質問

 まず予めお話しておきますと、語り出すと長くなりそうだったのと、答えるならちゃんと答えたかったので、noteでの回答となりました。どうぞご了承ください。へへ……

 あと、作品紹介としてAmazonのページリンクを貼っていますが、ここから飛んで何か買っても西野には一銭も入りませんので、どうぞご安心ください。
 まあ個人的に何かあるっていうのであれば、受け入れるのもやぶさかではないけど、ほら……まあ…………ね?(大人の女性の微笑み方)


回答:比喩表現

 子供の頃の西野は、活字はおろか漫画もたいして読みませんでした。せいぜい言うなら、新聞は株価とスポーツ面以外はだいたいちゃんと読んでた。あと家電製品の説明書とか、電話帳も好きでしたね。タウンページで消費者金融の1P全面広告を見るのが好きだった記憶があります。理由はごめん、知らん。今も自分で言っててちょっと何言ってんのかよくわかんない。

 そんな西野が小学生の頃、母親の「図書館で借りてきたんだけど、この本おもしろいから読んでみ」という言葉とともに出会ったのは、西原理恵子さんの漫画でした。

  西原さん、最近は「毎日かあさん」「ダーリンは7〇歳」など、以前に比べると比較的マイルドな作品をお書きになっていますが、この「鳥頭紀行」のあたりの時期は結構イケイケな内容の作風だよなあ……と個人的には思っています。
 というか、母親は西野に薦めてきたということは自分でも読んでるはずなんだけど、よくこれ小学生の子供に読めと薦めたなとは思う。最近の作品では少なくなった気がしますが、どの漫画も結構お下品な表現がバカスカ出てきます。割と好きですけど。

 あと、過去記事の中で、西野は中学生の頃に不良と体育がイヤで学校をサボっていた時期がある……と書いたのですが、その頃も、西原さんの作品を読みふけっていました。
 そしたら、単行本の付録か、シールブックかは忘れてしまったのですが、こんなメッセージがあったんですよ。

学校はね 行かなくていいよ

 こんなことで仮病使って学校をサボっている自分は悪だ……と、毎日自分を責め続けていた時期だっただけに、この一言にどれだけ救われたかわかりません。
 ま、進級するごとに上級生が少しずつ消えていったのと(そっか。学校まるごとサボらなくても体育だけサボればいいや)と気づいたので、学校にはちゃんと通うようになったんですけどね。


 また、西原さんのご友人で、ライターのゲッツ板谷さんの本もたくさん読みました。

 上で紹介している「ベトナム怪人紀行」はこれまで死ぬほど読んでるけど、今でもたまに読み返します。ゲッツさんの作品も下ネタとか普通にポンポン出てきますけど、西野はゲッツさんの文章の書き方がとても好きです。叫び声とか怒鳴り声を「ぐぅおらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」「ただで済むと思ってんのくぅわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」って書くのは、いつかどこかで真似したい。ただ西野が書いているのは恋愛とかヒューマンドラマが主なので、その「いつか」がいつ訪れるのかは自分でもわからん。

 西野の作品について、ありがたいことに「比喩表現がすてきですね」などの感想をよくいただくのですが、そのへんはこのお二人の影響をかなり受けています。


回答:語り口

 実は西野、西野のくせに生意気にも短編集に作品が掲載されたことがあります。
 今も「エブリスタ」に載っているので、もしヒマならお読みください。Twitterの固定ツイートにも書いていますが、短編集に掲載の作品中、西野の作品が一番短かったです。すぐ読めます。

 西野夏葉「掌」
 https://estar.jp/_novel_view?w=24887871

 この作品を書く直前に読んだのが、こちら。

 ぶっちゃけた話、綿矢りささんの作品を読んだのはこれが初めてでしたが、この作品の文体がめちゃくちゃ好きになりまして。
 そこでなんとなく(同じような語り口で何か書いてみたらどうなるかな)と思って書いたのが、さっきの「掌」だったりします。
 なお、それ以降調子に乗ってこの書き方を多用していった結果、創作仲間に「あー西野らしい書き方だね」と言われるようになるわけですけど、自分でも書いてて一番たのしいのがこういう書き方なので今更どうにもならないしする気もないし。がんばれニッポンって感じでしょうか。


回答:単純に好き

 影響を受けた作家さんや本はそんな感じとして、単純に好きで読んでる作家さんの本を紹介して終わります。

・桜木紫乃さん

 西野は北海道民なので、北海道が舞台の小説はわりと好んで読むのですが、それを抜いたとしても桜木さんの作品は特に大好きです。心理描写が、しっとりとした上等な生地を撫でてるみたいな感覚で伝わってくるので。
 そういえば「ホテルローヤル」の映画が公開になったので、観に行きたいなあ。コロコロちゃんのせいで映画館が休館になる前に。

・福井晴敏さん

 福井さんといえば、映画にもなった「ローレライ」「亡国のイージス」なんかが有名ですよね。西野が福井さんを知ったのも「亡国のイージス」の映画を観たのがきっかけなのですが、この「Op.ローズダスト」も好きな作品です。全3巻の中で、単純に派手なドンパチだけじゃなくて、ちょっとした恋のような要素も混ざっているので。
 実はもともと、やたらと爆発したりパニックが起きたりする作品とか、陸海空問わず自衛隊の演習や艦船やら航空機の写真を見たりするのが好きなのです。自分は絶対やりたくないけど

・石田衣良さん

 大学生の頃に「美丘」がドラマ化されたとき(あー吉高由里子かわいいむしろ吉高由里子になりてえ)と思ったのですが

 ンンッ(咳払い)

 まあそのドラマきっかけで、初めて読んだ石田さんの作品が「美丘」です。西野ふだん「感動の名作!!」とかいう作品を観たり読んだりしても全然泣けないのですが、この作品は涙こそこぼさないまでも、じんとした記憶があります。登場人物がみんな大学生なので、当時の自分と心の中でどこかが重なり合ったのかもしれませんけどね。
 ちなみに「池袋ウエストゲートパーク」は未だに読んだことがありません。


 ……最後のは言わなくてよかったよね、これ(声:神田伯山)。



アウトロ

 ということで、ご質問に基づいて、西野が創作活動や人格形成において大きな影響を受けた作家さんや作品をご紹介しました。
 ごめんなさい。長くなるだろうな……と思ってnoteで書いたのですが、ここまで長くなるとは思わなかったわ。

 もしも「これについてはどう思いますか?」「私もこんなことを訊いてみてもいいですか?」「札幌駅から新千歳空港までどれくらいかかりますか?」などの質問があれば、お気軽にコメント欄へお寄せください。
 ただ、最後のは今この記事読んでる機械でググった方が早いと思うよ。

お読みいただきありがとうございます。いただいたサポートは、創作活動やnoteでの活動のために使わせていただきます。ちょっと残ったらコンビニでうまい棒とかココアシガレットとか買っちゃうかもしれないですけど……へへ………