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こどものために私が出来ること

大阪の自宅より、、。

今日はこどもの里で1日ボランティアをしてきました。

こどもの里とは

大阪市西成区釜ヶ崎。“日雇い労働者の街”と呼ばれてきたこの地で38年にわたり活動を続ける「こどもの里」。
“さと”と呼ばれるこの場所では0歳からおおむね20歳までの子どもを、障がいの有無や国籍の区別なく無料で受け入れています。地域の児童館として学校帰りに遊びに来る子や一時的に宿泊する子、様々な事情から親元を離れている子だけでなく、子どもの親たちも休息できる場として、それぞれの家庭の事情に寄り添いながら、貴重な地域の集い場として在り続けてきました。
※出典:「さとにきたらええやん」映画公式サイト

以前にこの施設を運営するNPO法人理事長の荘保共子(しょうほともこ)さんのお話を伺う機会があり、こどもの里の事業に大きな可能性を感じました。

こどものための公的インフラとして、里のような場所が必要だと強く感じるのです。

夜行く場所がないこどもはどうしたらいいのか

私がそのように感じるのは自身の経験からです。

こどもの頃、色々な事情から夜に家に居られない時があり、博物館の駐車場で1人でじっと座って過ごして居たことがありました。

夜中の12時や1時に友達の家に行くことなんか出来ないし、そもそもその頃は人付き合いもあまり得意ではなかったので頼れる人はいませんでした。
それにもし居たとしてもそこから親に連絡されたら困るし、誰にも知られず時間を潰せたらそれで良かったのです。
家庭の問題を表に出すのは恥だという感覚もありました。

夜中にこどもが1人で出歩いていたら、大人に見つかれば補導されるか何か悪いことをされるかもしれない。

だからなるべく人気のない場所で人に見つからないように、、と考えており、

そうなると、人気がなく、またブロックの上に腰を下ろせる駐車場が好都合だったのです。

駐車場ではずっとCDプレイヤーで音楽を聴いて過ごしていました。

暗いから本や漫画は読めないし、携帯も持ってなかったので、その状況で現実逃避できる手段で思い付けるものが音楽しかありませんでした。

とにかく、何も考えずに無になりたかったのです。

夏は虫に噛まれるし、冬は寒いし、ブロックの上に長時間座っているとお尻が痛いしでなかなか辛かった覚えがあります。

そんな経験があるので、「24時間いつでも、だれでも来ていい居場所」というこどもの里のコンセプトを聴き、私がこどもの頃にまさに求めていたものだと感じました。

こどもに必要なのは自己肯定感と人を信じる力

私はこどもが困難を乗り越えるには、自己肯定感(自分を信じ、許す力)と人を信じる力が必要だと思います。

その力を蓄えなければ、この世に希望を持てず、犯罪や自傷に走ったり、心の病を患うことになるからです。

私自身も過去には心療内科に通っていた時期がありましたし、その頃はこの世から消えたいと思っていました。

そこから自分の家庭で起こっている問題に関する本を大量に読むようになり、10年以上かけて自分のことを客観的に見ることができるようになることで、その力を徐々につけることができたのです。

しかしそれは私が勉強に関してはかなり恵まれた環境に居たから(母が私が医者になることを期待していたため)。

私よりもずっと過酷な状況にいる、勉強なんかよりも明日1日を生き延びることに必死なこどもには、それは難しいと思います。

こどもの里のような居場所があれば、そんなしんどい状況のこどもが自己肯定感と人を信じる力を育むことができるのではないかと思うのです。

しかし課題は多い

こどもの里のような居場所を地域につくるのは一朝一夕では絶対にできません。

・学校や地域の方々、警察、児童相談所との関係づくり
・資金集め
・スタッフやボランティア等の人材の確保
・こどもとその親御さんへの支援

こどもの里は40年かけてこれを形にしてきました。

しかし今全てにおいて問題がないかというとそんなことはなく、リソースが不足しています。

また、このような居場所を全国に増やしていくためには、かなりの時間と労力を要すると感じています。

マーケティングの力をこどもの居場所づくりのために使えないか

非営利組織の人材の募集や資金集めは、企業の採用・集客となんら構造的には変わりがないと思います。

特に私が今本業で扱っているDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)は非営利組織と相性が良い。

上手く活用しているNPOではChildFundが挙げられます。

日本のこどもの支援にも、もっとこの技術を活用できたらと。

みんなが豊かになるために

現在は支援者(持つ者)が被支援者(持たざる者)を一方的に助けて「あげる」という表現になりがちなところがありますが、私はそれも変えたいと思っています。

なぜなら誰かのために自分の力を使うことは自分自身を豊かにすることだからです。

それは私自身が体感していることです。

例えば今日のボランティアでも、自分がこどものために何かをしたというよりも、こども達から元気をもらったという感覚の方が大きいです。

科学的にもそれは証明されていて、例えばお金に関しても自分自身のために使うよりも他人のために使った方が幸福度が増すという研究データがあります。
※参考図書:「幸せをお金で買う」5つの授業

何かしたいけれどどうしていいかわからない人も多い

こどもの支援には興味があるけれど、いまいち1歩を踏み出せないという方も多いと感じています。

理由は

・NPO等団体が沢山ありすぎて、どこを選べばいいのか分からない
・自分がせっかく寄付をしてもちゃんとした使い方をしてくれるのか不安(詐欺等もあるときく)
・そもそも自分の小さな支援で社会問題を変えられると思えない
・NPOのやり方が緩く見えてしまって、必死で稼いだお金や身につけたスキルを投資する気になれない

等、、。

こういった部分をひとつひとつ解消していければ、もう少し「気持ち」を「行動」にうつせる人が増えるだろうなと感じています。

まずは第1歩を

現在奈良の大和高田でこども食堂の立ち上げを予定しています。

大和高田では既に月に2回、こども食堂が行われていますが、あとプラス月2回行うことができれば、毎週1回はこども食堂が行われることになるからです。

それに際して私が目標としているのが、ボランティアや資金が自然と集まるマーケティングの仕組みをつくることで、運営側はこどもや地域の人との関係づくりに集中できるようにすること。

そのファネルを他の地域やプロジェクトでも再現できるような形で構築できればなと思っています。

今はそのためにリサーチを行なっているところで、今日のこどもの里でのボランティアもその一環です。

本業で学んだことを少しずつ活かしていきたいと思います。

#ブログ #エッセイ #コラム #マーケティング #NPO #こども支援

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