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ヴァイオリン マスタークラスの備忘録【2024.2.29】op.5

この記事を書いている時点で日付が変わって2時間ほど経過しているのだが。今日得た経験はその日のうちに整理しておかないと、また書かないままフェードアウトしそうなので、どうせ眠れないし文筆の神様も4割くらい降りてきて下さっているので、マスタークラスの備忘録を書こうと思う。(私の文筆の神様、深夜に降りてきがち。笑)

私の通う毎年この時期になると、外部から著名な講師を招いて各専攻のマスタークラスが行われるのだが、ありがたいことに今回のマスタークラス興味ある?と自分の先生からお声がけて頂いたので受講することに。

今回のVicente Anton Martinez先生はスペイン人の方で、Murciaというところでソリストとしてのみならず、オーケストラや室内楽の活動もされているとのことらしかった。

レッスンを受講した感想

私は今回、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番の第一楽章でレッスンを受講した。最初に一通りカデンツァまで聴いてもらい、しっかり自分の考えを持って練習に取り組んでいるのがよくわかると褒めていただけたのは素直に嬉しかった。

モーツァルトを演奏にするに当たって、この4年間勉強して感じるのは古典的なスタイルの演奏に寄せるのか、ロマンティックなスタイルの演奏に寄せるかの塩梅の難しさ。もうここまでくるともはや好みの問題になってくるのだが、今日の先生はどちらかというとロマンティック寄りの弾き方を推奨するタイプの先生だなと感じた(※どちらのスタイルが良い悪いということではないということを強調しておく)。私は古典的なスタイルで演奏するタイプだったので、新しい発見もあり、また古典的なスタイルに寄せることを意識しすぎるが故、曖昧な演奏になっていた部分にも改めて気づくことができたので、受けて良かったなと感じた。結局のところ、モーツァルトは如何に高貴さやエレガントさを感じさせる、余裕のある演奏ができるかをもっと研究していく必要があるなと思った。

レッスン内容の備忘録

さて、ここからは私が今日のレッスンで指摘されたことを簡単にまとめていこうと思う。モーツァルトはヴァイオリン学習者の大半が通る道なので、上手く文章でまとめられるか不明だが、この備忘録が今後モーツァルトを勉強する誰かの役に立ってくれたら嬉しいなあ、なんで思いながら書いていく。

ざっくり言うと、
Black note(要は四分音符以下の音符)が短くなりすぎない(歌わせる)
②末尾の音の処理が雑にならない、なるべく音を保つ
③和声感、もっと言えば和声機能(トニックとかドミナント)を意識する

①は、特に一番最初のテーマで歯切れよく弾きすぎてしまっていて、アコースティックがちょっとキツすぎると言われた。特に四分音符、八分音符は気持ちヴィブラートをかける感じで、もっと歌うこと。全体的にもっと柔らかさがあった方がいいと言われた。

この最初の15小節でオーディションの場合は決まっちゃうから
怖いよね


②については、特にスラーのかかった十六分音符(画像参照)の形の時の最後の音がきちんと聞こえないまま次の音に入っているので、フェードアウトしてしまうことなく最後まできちんと音を弾き切ること。これ、実は自覚ありだった。と言うのも、頭に十六分休符があり、それを意識しすぎてしまっっていて最後の最期の2音くらいが雑になってしまっていた。
また、フレーズ終わりの四分音符なども不自然に音が途切れてしまったり、いわゆる「音価」(音楽においてある音(または休符)に与えられた楽譜上の時間の長さ)がかなり曖昧になっていた。もうこれは要改善。必須。


そして③、これは私がもっとも苦手としている(なんせ和声は落第ギリギリで乗り切ってきた人間なので)。まあそんなことは言ってられんので頑張りますがね。要はそのフレーズが長調なのか短調なのか、それをどのようにダイナミクスや音色の変化に落とし込むか、という問題である。私は調性に色彩を感じ取るタイプで、和声の知識的なことに関しては最低限のこと以外ガバガバなのだが、直感的に「あ、ここで色変わった」と感知はできる(よい子のみんなはきちんと和声を勉強しましょう)。

書き込んであるコード名は参考にしないで下さい(汗)

あとこの部分(画像参照)は練習の時にとにかくゆっくり、1音1音イントネーションを確認しながら練習するように言われた。先生曰く、ピアノ伴奏で演奏する場合、やはりピアノが平均律の楽器なので、どうしても微妙な音程のズレが目立ってしまうからだ。オケと弾くならそこまで気にならないんだけどねーとおっしゃってた。


こんな感じで、1時間のレッスンが終了。当然レッスンは英語なので、この4年でずいぶん慣れたとは言え瞬時に先生のおっしゃっていることを理解し、譜面に書き込んだり再現したりするのが大変(まあ先生が弾いて見せてくれることも多いので最終的には理解できるのだが、自分の意見を言ったり、瞬時に質問したりのアウトプットの英語力はもうちょっとどうにかせねばと思っている)。そしてここに文章でまとめるのも、それらを日本語で脳内翻訳して書いているので、果たして人に伝わる文章が書けているかは不明である。

ひとまず、この備忘録が誰かの役に立ちますように。笑
良い経験になりましたとさ。



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