ワインと人のペアリング
「ジェイミー・グッド」をご存知でしょうか。
ワインをある程度知っている方なら片腹痛い問いかもしれませんね。笑
英国のワインジャーナリストで、世界的にもかなり有名な方です。
そんな彼が「Jamie Goode's wine blog」というブログを書いているのですが、ふと目にとまった記事があったのでご紹介したいと思います。
「FORGET WINE AND FOOD MATCHING: MATCHING WINE AND PEOPLE IS THE THING」というタイトルの記事です。
意訳を交えてラフに紹介しますね。
リンクはこちら。↓
概要
食事とワインのマッチングはよく議論されるところではあるが、私はあまりこのことを正確だと思わない。
私は、「誰と一緒に飲むのか、誰に飲んでもらうのか」という点を慎重に考えることにしている。
というのも、比較的オープンな好みを持つ私が本当に好きなワインであっても、それを好まない人がいるわけなのである。
(中略)
「オーセンティック」「ナチュラル」なワインを愛する友人が私にはいるが、これらの人々と「テクノワイン」「インターナショナルスタイル」なワインを飲みながら夕食を共にすることなど考えない。
そのような場では、評論家が高い評価を下した数少ないワインなんてものは飲まれないし、ナパカベルネ、モダンなボルドー、ペンフォールズ、パーカーポイントの高いシャトーヌフ・デゥ・パプといったワインは、彼らにとって間違った選択となる。
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私がリヨンのレストランでそのような(上記のような)話をワイン科学者たちとしながら、とあるボトルを注文した。
ワイン自体は良い仕事をしていたし、私の好みであった。
けれども、いくらかの「ブレッド」を抱えていたことで、残りのメンバーたちには受け入れられなかった。
つまり、彼ら(「ブレッドを欠陥と捉える醸造学に精通するワイン科学者たち」を指すと思われる)にとっては間違ったワインだったのである。
「テクノワインメーカー」と一緒にいるときならば、醸造学上の「欠陥」が存在するようなワインを選ぶようなことはせず、安牌で置きにいく選択をするし、そうではない友人と一緒ならば、他の面白みある選択をする。
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ワインには強い文化的要素があり、それというのは品質の概念と無関係である。
ワインを知るスキルの一部は、飲酒の機会や食べ物の選択に関係するところではなく、「特定の人に適したワインを見つけることができる」ことだ。
感想
ジェイミーはしばしばとてもウィットに富んだ言い回しをしますが、まず、ナチュラルワインのことを「オーセンティック」、一般的なワインを「テクノワイン」と表現しているのが面白かったです。
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上述の内容というのは特別なことでもなんでもなく、ある種当たり前のことなんですよね。
でも、今のワイン業界、特に日本なんかでは軽視・見逃されがちかなとも思います。
これを読んで思い出したのが2,3回のヨーロッパ旅行での経験。
ワイナリーを訪問して、あえて「おすすめはどれですか?」と尋ねると、どこのワイナリーでも「あなたの好みを知らないし、何と合わせるのかでも変わる。強いて言うなら我々のワイン全ておすすめだ。」と返ってきたものです。
日本ではよくモノを「おすすめ」されますよね。
そのことの良し悪しを議論するのはまたの機会として、ワインに限って言えば、現状ワインリテラシーが低い、かなりライトな層というのはそもそも自分の好みを把握するほどワインを飲まないし、そういう方にとってワインを「おすすめ」してもらえるのはめちゃくちゃ楽です。
しかし、そこで出会うワインによっては、その人は「うーん。やっぱワインあんまり好きじゃないな。」となるかもしれません。
逆に、グッドな選択ができれば深い深~いワイン沼に誘い込むことも可能なわけです。
ワインと食事のペアリングも良いですが、「ワインと人のペアリング」を大切にしてみませんか?
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