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輝いている未来を信じて

そう、卒業とは出口じゃなく、入口だろう。

どこかで耳にした言葉だ。

この秋から冬にかけてのHKT48には、そんな言葉がふさわしい。

4年ぶりの全国ツアーを終え、駆け抜けた夏。季節は移ろい、8年ぶりに辿り着いた場所。

そしてHKT48は今、大きな山を全員で登ろうとしている。

飛び立っていく鳥たち

卒業する人数が年間に5人だったのが、15人ともなれば騒がれて当然だ。それについて、今更何を語るまでもない。人生物語の章立ては自分で決めるものだから。

村川緋杏は決して優等生ではなかった。それでも、確実に我々の心に、彩を添えてくれた。
外薗葉月は、終始ソロアーティストの夢を追い駆けることからブレなかった。
宮﨑想乃は、圧倒的なビジュアルを武器に存在感を放ち、地位を確立した。

坂口理子は、明るくパワフルに、関わる全ての人を笑顔に変える、グループの太陽となり続けた。

下野由貴は、誰もが認める「シアターの女神」である。概ね年間100公演のペースでライブアイドルとしてのキャリアを重ね続けてきた。

彼女たちの未来永劫な幸福を祈り、今後の健勝を願うばかりである。そして残され未来を託されたメンバー達には、彼女たちの「意志」を受け取り、繋ぎ留めて欲しい。

いつかまたこの場所で

2022.10.16———
千葉県千葉市、幕張メッセで起きた全ての出来事は、HKTに関わる全ての人々にとって忘れられることのない財産となった。

8年ぶりに降り立った舞台。しかし現役の3期生以上を除いては全員が初めて見る景色だった。

この8年間でグループを取り巻く状況は大きく変わった。そんな中で、成熟したメンバーと新たに加入した18人の新鋭、そしてこの秋冬を最後にアイドルキャリアに終止符を打つ者達。各々立場は違えど、思いは1つ。

「HKT48を愛するということ」

それだけを胸に、54人の人生があの日あの場所で折り重なった。

もはや非の打ち所がない「制服のバンビ」(左から渡部・石橋・竹本)
6期の江口・福井を追加して再始動したLit Charmによる「How about you?」
センター渕上を初めて迎えての「向日葵の水彩画」
いつ見ても眼福な「あっけない粉雪」
6期を動員しての「カモミール」
次の10年を担う18人による「覚えてください」

「無限」の可能性を秘めた「夢幻」の空間。
そんな言葉が相応しい1日だった。

夜公演では、HKT48の新たな旅路の始まりを告げる鐘が鳴った。

「組閣」とは呼ばない「クラス替え」では、2月からの新体制始動と最上の昇格が発表された
矢吹奈子は、来春をもっての卒業を発表した


チームはHとKⅣに再編成され、今のTⅡとしては一旦役割を終えること。
松岡はなのKⅣキャプテン就任。
最上奈那華のTeamH昇格。
矢吹奈子の卒業発表。(次のシングルが卒業曲となる)

情報過多というべきか、むしろ妥当な量というべきか。
現地で目の当たりにした身としては、正直重かったが、HKT48の新たなフェーズがここからスタートするという意味では、これで良かったと考えたい。

今後を不安視する声もあるだろうが、基本ポジティブにオタクをしている人間なので、個人的には期待の方が強い。変わっていくグループを全身全霊で次の5年8年、いや10年と追い続けようではないか。

またいつか、この景色を。

笑い、涙、愛と情熱の11周年

入れ替わりを繰り返し、終わらないグループという素晴らしさと辛さ。
それは、48グループを長年見続けている者であれば誰しもが一度は経験したことのある感情ではないだろうか・・・

HKT48、その歩んできた道に色濃く残る多くの顔が、次々と新たなる道に進み、グループを離れた。そんな中で迎えることとなった11周年コンサート。いったいどんな景色を我々は目の当たりにするのか。ツアーファイナルで開催が発表されたその日から、そのことで脳内は埋め尽くされていた。

6期生18名が加入し、幕張メッセのコンサートで「道」を示した。そんなHKT48がお送りするExcitingな3日間を含めた4泊5日の遠征レポをここからはお届けしたい。

まだ見ぬ景色への渇望

11月25日、羽田空港。ついに訪れたこの遠征を目いっぱい楽しもうとするオタクの姿があった。

遠征の成功を確信した晴天

思い返せば、仕事明けに駆け込んだカラオケBOXで10周年記念公演を1人視聴してから1年。グループとして周年イベントを劇場以外で催すのは久々とあり、しかも2会場という大盤振る舞い。10周年の節目を盛大に祝えなかった過去の情勢もあり、今年こそはと満を持しての2会場4公演&劇場でのニコ生特番である。

幕張での趣深いコンサートからはや1か月。激動の2022年における周年イベントとは何たるか、しかとこの目に焼き付けようと、私は4か月ぶりに心の故郷、魂の燃える処、安息の地、福岡へと飛んだ。

ここが私の、アナザースカイです。

今回の根城は、懐かしきスカラエスパシオ(とはいってもその時代を私は知らない)のすぐ近く、西鉄イン天神だ。4泊でも手頃な値段だったので、このグループが産声を上げたタイミングに救われた気がした。

話は変わるが、最近「一致活」にハマるようになった。具体的にはロケ地巡りやメンバーの食べたものを自分も食べに行く、といった行動である。初日の福岡到着後、足早に向かったのが平尾にある「博多中華そば まるげん」だ。

HKTを追いかけて、福岡と九州の地がとても好きになった。

ここは6期の最上が訪れたという情報があり(本人提供)、さっそく看板メニューのつけめんを注文した。普通に美味であったし、何よりも「焼き飯おにぎり」が予想外の絶品で、まさかの2つ目を追加注文した。それぐらい推していきたい店で、次回は誰か連れて訪れようと思う。

福岡市民会館を彩った3色の光 ~Day1~

明けて2日目。4か月ぶりの約束の地・福岡市民会館にて、「HKT48 11th Anniversary Live ~Day1~」が幕を開けた。前日昼の段階で、この日はH、KⅣ、TⅡの3チームによる「対抗戦」という構図で、様々な観点から対決を行い、最終的にはステージ上のパフォーマンスを観客が審査するというもの。幕張でのクラス替えを踏まえて、現行の3チーム体制で作る大きな思い出だ。

7月のツアーファイナル以来、4か月ぶりの福岡市民会館

歌やダンス、アイドル性など多種多様な対決があったのだが、中でも個人的に記憶に残ったのが「セクシー対決」であった。ここではTeamHの坂口理子が、卒業を間近に控えてラストランと言わんばかりの大暴れ。後輩の坂本りのを従えて体を張り、大いに会場を盛り上げた。この対決では、TeamKⅣの「なけなしセクシー人材」と自称する地頭江・市村の両名(元々は渕上が入る予定であったが、休演)の憂いが逆にそそるものがあったし、TeamTⅡからは宮﨑・栗原がド直球の妖艶ぶりを発揮した。多くのプログラムが組まれた中で個人的にはなぜかこの対決が最も脳裏にこびりついて離れないwww

そんなDay1を制したのは、既に休止が決まっているTeamTⅡであった。

入れ替わりの激しい組織の構造上、大きな人数変動は避けて通れない。今回のチーム数減少についても、この10年(11年)で最終的に迎える運命だったのではないだろうか。それぐらい状況的には仕方ないことだと私は思う。(どうしても腑に落ちないなら、グループの3分の1が研究生である現状を考えてみてほしい)

そんな状況だからこそ、今回のチーム対抗戦をまずはTⅡが制したことは大きな意味があったし、キャップの山下を中心に積み上げてきた幾年月の成果ではないだろうか。

個人的満足度が富士山ばりに崇高だった1日目

続いて、夜公演。昼とフレームは変わらず、優勝はTeamKⅣに。ここはやはり、創設から全てのグループ史を支えてきた1期の2名が所属しているというのが大きい。「クール対決」と題し、卒業を控える下野由貴が振り付けを卒業制作するというムーブは興味深かったし、何よりも昼公演では本村碧唯が来夏をもっての卒業を発表した勢いといえるかもしれない。

2022年11月26日、彩り溢れるHKT48の3チームが福岡市民会館で輝いた。

OK、愛してるぜフクオカ

今回、遠征を敢行した目的はコンサートだけではなかった。

これをやりたかったんよ

そう、呑み会である!!!!!

HKTを愛する者だけが集結し、飲めや歌え、アクキーアクスタを掲げよ、の大宴会。折角の4泊5日とあらば、1度はそんな夜を過ごさないと帰りたくなかった。夜公演の終演後、タクシーを飛ばし天神へ。フォロワーと合流し、上げに上げた。酒は呑め呑め、呑むなればと、何の生産性もない話をしながら大いに盛り上がった。結局この夜は1時過ぎまで戦った。

何を喋ったか半分以上記憶ないwww

3日目、天神の祝宴から一夜、ニコ生で期別に特番する例のやつ()が今回も行われた。入りたかったが、鬼の倍率に阻まれた。4か月ぶりの劇場へ赴き、とりあえず入れなくてもいいので、姫の推しドリンクは飲みたいと決めていたのだが・・・いやまだ売り切れとんのかい。ハァ・・・・・自分涙いいっすか?(率直)

まぁ冴彩の推しドリンク飲むけどさ

仕方なく、フォロワーと合流し夜の天神へ。目的は・・・

もつ鍋じゃ!!!!!

福岡来たなら腹に入れなきゃいけないもの、豚骨ラーメン、もつ鍋、推しドリンク。

いやまぁ、実質2日連続の呑み会になってるんだけど。

思えば、HKTを追うようになってからオタクの交友関係がぐっと広がったんだよな・・・(なおそれ以外)

オタクと呑んでる時は、そこにいるだけで幸せになれるし、気兼ねなく何でも話せる人間って他にいないんだよな。親は近くにいすぎて逆に言い辛いことがありすぎるし。

とまぁ、そんなことも考えながら宿への帰路に就いた3日目の夜でした。

福岡よかとこスギィ

HKTが本当に好きだから ~Day2~

HKTが本当に好きだから みんなでこの喜びを分かち合おう

©千葉ロッテマリーンズ応援団

そんなことを高らかに叫んでしまうような1日だった。

2022年11月28日、遠征4日目。福岡サンパレスで起こった全ての出来事は、結成から11年を迎え新たなフェーズに突入したHKT48の「今」を表象し、HKT48に「熱く」なれる、そんな時間・空間だった。

お初にお目にかかります、福岡サンパレス

2022年のHKT48は、変化に満ちた1年を過ごしたといえよう。グループの歴史を彩ったメンバーが相次いで卒業し、その分新たに6期生18名の加入もあった。まさしく激動である。そんな1年の集大成であるコンサートの2日目に掲げられたテーマ、それは「継承」であった。2日目のプログラムについて、個人の見解ではあるが解析していきたい。

結成から10年以上もの月日が経過すると、構成する顔ぶれも変わる。そしてグループ元来の色が変わってしまったり、失われてしまったり、という事態も起こりかねない。それを踏まえて2日目の流れを俯瞰すると、11年の歳月で構築してきたグループの色だったり、文化だったり、良い伝統を絶やすことなく今後もバトンリレーのように繋げていこうではないか、という意思表示のように思えた。

HKTを愛し、HKTを考え、HKTに燃えた1日だった。

この「継承」は、何も一子相伝をしよう、という意味合いではない。例えば「ダンスの継承」についても、卒業する本村がダンスメンとしての矜持を、地頭江・竹本に継承していくという事象だが、「他の人はダンス頑張らなくていいの?」という問いはナンセンスで、あくまで残されたメンバーを代表して選ばれた訳であって、ライブアイドルたるもの全メンバーに歌もダンスもMCも、意識的に取り組む必要はあることは間違いない。

このように、細かい指摘はあれど様々な面において「先輩から後輩に」の継承が行われた訳である。極め付けが夜公演のオーラスに披露された「ビーサンはなぜなくなるのか?」であった。現行のポジションでは矢吹をセンターに田中美と運上で脇を固めるガチガチの布陣なのだが、矢吹は今春で卒業、1期生は次の周年イベントにはいない。そんな状況も考えると、あの布陣(石橋・竹本・渡部を軸に20歳未満のみで構成、5年後の景色を想定)を見せ付けてきた企画班にはサムアップしたいし、実際に2027年のTIFであの景色を再び見ることができたら、たぶんショック死すると思う。

コラボにわかせんぺいと、姫のあれこれ。

不安と期待の狭間で

8年ぶりの幕張メッセから始まり、立て続けの別れ、そして盛大な未来への決意に終わった2022年秋のHKT48。今歩んでいる道の先に待ち受ける景色とは?それが分からない不安と、自分たちでその景色を作っていけることへの期待の狭間にあって、揺れ動いているのだ。誰一人、余所見はしていられないだろう。

我々は、たとえどんな困難があろうとも、命のある限りHKT48と共に戦う。

ありがとう、そして、これからもずっと。

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