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ニンジャスレイヤーを第4部-AoM-から読みはじめる/シーズン3_16「カレイドスコープ・オブ・ケオス」(中)

こんばんは、AoMシリーズから出戻りしました望月もなかです。
ちょっと間が開いてしまいました。うちのおばあちゃん猫が、クリスマスにお亡くなりになってしまい……さすがに一週間ほどアウトプット活動に脳が働かなかったので……年齢的には大往生なんですけどね。寂しい……。

ともあれ2020年もいよいよ年の瀬。公式がグラフィックノベルの新作を投下してくれたり、電子オンリーイベントが開催されていたり、ニンジャを眺めていると元気がもらえます。こんなときこそ、私も私にできるかぎりの元気を振り撒いて冬を暖めていきたいです。えいえいおう。


前回の感想はこちらです。

【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識

・7年前に書籍第一部を3巻まで読んだところで中断。だいぶ忘れてます。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・2019年11月~2020年3月にかけてAoMシーズン1を読了。
・2020年5月~10月にかけてAoMシーズン2を読了。
・実況は一度だけ参加しました(20年2月の3部野球回再放送)。

【前提2】感想の方針

・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の知識はあえて入れないようにしています。情報を与えずそっと見守っていただければ幸いです。

◇◇◇

今回のエピソードはこちらです!

シーズン3「カレイドスコープ・オブ・ケオス」(中)

「インターネットはオヒガンである」――UCAのサクタ博士はネザー化理論を提唱し、大規模な電子攻撃の必要性を訴えていた。一方その頃、ネザーキョウの侵略を受けたネオサイタマにも、UNIXデッキから戦いを挑むハッカーがいた。インターネットとオヒガン、無意識とコトダマ――蠢く混沌に穴を穿ち、ネザーキョウの支配を打ち破れ。ナンシー・リーに導かれ、今、情報屋のタキが電子の海へダイブする!

 ♯5

ダイブの前にちゃんとムギコちゃんに一声かけるタキ~~! まったくタキは、そういう甘いところがさぁ! らしくもない真面目な声音(幻聴)で「遺言とかはねえが」とか言い始めるのもズルいですね。

「ムギコ=サン」「うん」「オレは今から霊的な冒険の旅に出る事になると思う」

「うん」っていう砕けた相槌、ムギコちゃんがタキの前では心を許している感がさりげなく伝わってきて好き。強くあらねばと気を張ってるムギコちゃんが、タキの前では年相応なのいいよね。(ところでそんなムギコちゃんの眼前で、気軽に呼び捨てして軽口叩きあう美しいウキヨや、祖父の思い出話すと先代おじさん思い出して舌打ちしてくる無礼男とのやりとりをタキが延々と見せつける修羅場エピソードはいつ放送しますか?)

「どうすれば」「タイピング速度を速めるの」「オレはアンタにタマを預けたぜ」タキは四の五の言わず指の動きを加速させた。

『タイピング速度と夢があれば、何でも出来る』
(横にワルキューレがいる、オレはオーディンだ!)
胸が熱くなります。かっこいい。ナンシーさんに導かれるタキさん、マジでマジでマジで最高。

しかしナンシーさんからタキさんへのインストラクションはこんなにもスムーズで素直で敬意に満ちているというのに、相棒のフジキドとマスラダのアレはなんだったんでしょうね……。フジキドは言葉を探して黙っちゃうし、マスラダはぶすくれてるし、なんか……ギスギスインストラクションでしたよね…

タイクーンの「天下布武」によって、ネザーキョウは実際ジゴクめいた世界の夜明けを迎えたのだ。荒野を走るのは2台のバイク。

あ~来ちゃった来ちゃった、マスラダパートが来ちゃった。現実怖い!

ちょっと逃げてきていいですか。おせち作ったりします。


~ 40分経過 ~


高野豆腐の煮含めが終わってしまった。はぁ……。

向き合いますか、現実に。ガンバロ。

マスラダはこの旅を自己犠牲の道ゆきにするつもりは無かった。タイクーンを討ち、ネオサイタマに帰還する。そしてタキの安否を明らかに……

タ キ の 安 否(額を覆っている)。

余計な寄り道行動をしないタイプのニンジャスレイヤー・マスラダくんが、タキの安否確認を行動リストに挙げていることの重要さについてはもはや指摘するまでもありません。はぁ。 なんということでしょう。

マスラダ達は天下布武以後、外部への通信を試みたが、全て失敗に終わっていたのだ。

あとこれ! ここ!!
「外部への通信を試みた」っていうのがすごいですよね。現在のネザーキョウにおいて、外部通信を試みるのって、めちゃくちゃリスクが高いじゃないですか。でもやったんですね、タキの安否を確かめるために。ふうん。そう。へええ。そうですか。へーー! やる男は違うなー!! つまり、前回私が呟いていた「休憩のたびに脳内でタキに呼びかけてるマスラダ」が現実に存在していたってことですよね、幻覚だけど幻覚じゃなかったってことですね? そろそろギガロマニアックスを習得しつつある?

タキの呼び声に超動揺してるマスラダも噛めば噛むほど味が出ますね、良く乾かしたスルメじゃん……。というか出会い直しプレイしてくれって前回の感想で書いたんですけどマジで出会い直しプレイするとは思わないじゃないですかナニコレ!? いや出会い直しプレイの話は長くなるので後回しにするとして……この……、

『マジだな!オイ、無事か!?もうハリマは出たのか?問題ねえか?』「そっちが逆に……チッ。今、どうやって繋いでいる?」

ヴヴヴヴヴヴヴヴゥゥウウウウヴヴヴ~~~~!!!

ニヤニヤが止まらなくてもう、、もうだめ。「そっちが逆に」って何。そっちが逆にってなんだよ。舌打ちでごまかすんじゃない。先手を取られて矢継ぎ早に心配されまくったせいで自分から切り出しにくくなったな!? 最後まで言いなさいよ!!!!! あんなに心配していた、安否を案じていた相手から逆に第一声で「無事か、問題ねえか」って自身の安否を訊かれてしまったマスラダの心情を思うと情緒がめちゃくちゃになるんですよねーーッ! たまたま助けたアホなハッカーがこういう奴だったせいで、死にたがりのマスラダが徐々に気を許してしまったのだろうなと考えるとこの上なく干しエビ!旨味濃縮ッ!

「矢だの、くだらないジツだの、天下布武だの、クソくらえだ。おれがカタをつける。そしてネオサイタマに帰る」

ネオサイタマに帰る……サイコー…


『……いいわね。とても』ナンシーが呟いた。彼女の言葉には、どこか感傷的な響きがあった。『直接、敵の首領を叩く……シンプルで、はっきりしている。貴方もまた、ニンジャスレイヤー=サンなのね』

ええぇ。

ナンシーさんもおかしい人だったよ。この人、ブレーキがないぞ……!? さすがあのフジキドさんと対等に並び立っていた人ですね。こわい。タキさんの『助長しねえでくれるか?』が面白すぎて笑ってしまいました。大変だ!

それにしても改めて読み返してみて思うんですけど、ブリーフィング中のマスラダくん、めっちゃ喋りますね。


・・・・読み返しています・・・・


……いや、なんか、めっちゃ喋りますね。

マスラダの元に帰ってきたばかりのナラクちゃんばりに長台詞の連続じゃないですか。マスラダくんらしからぬ会話のキャッチボールだ、何だマスラダ、浮かれているのか。どうした。いつもの「どうでもいい」はどうしたんだ。

『ナガシノ』タキは呻いた。『連れて行かれそうになった……!ゲニン連中がその都市の名を』「お前が捕まれば面倒が減ったか」『ふざけるな!(略)」

バカーーーーーーーーー!!!!!!!!!

もう!! なんで!! そういう言い方をするのカイくんは!!? 半分冗談で半分本気みたいなそういう、そうですよ同じ国に捕まっているなら助ければいいし遠い国から生死を案じなくてもいいし手が届くしスリケンも届くし近くで助けられるし守れるから楽だ=面倒が減るって言いたいわけですよねじゃあ意地悪言わずに素直にそう言えばいいだろうが!!! この!! BAKA!!!!!

っていうかこの、これ……こういうやりとりするマスラダ、見覚えがあるんですけど……アユミさん相手にもやっていた

「それで?巨額のマネーをゲットしたか。そうだな……たとえば裕福で善良な老夫婦に保険金をかけて殺した?土地を騙し取って売り捌いた?子供を人質にとったか?ニンジャの拷問で苦しめて?」「や、やめてよ、人聞きの悪い!」思わずアユミが抗議する。「フハッ!」マスラダは噴き出した。憮然とするアユミを前に、マスラダはひとしきり笑うと(略)
(『アルター・オブ・マッポーカリプス♯9』より)

「わざと意地悪な言い方して相手が怒ったり焦ったりするの見て笑う」やつですよねコレーーーーーッ!ねぇちょっと、、あのさぁ…ひょっとしてマスラダくん「減ったか」のあたりで少し口元緩んでたりします~? 目元柔らかくなってますかぁー!? めぐりズム使用後ですかぁ~~!?

『ふざけるな!とにかく、通信が不安定……また繋ぐからよ……うまくやって、オレを呼べ!デジタル・オーディン0101』「……」マスラダは通信を終え、伏せていた目を上げた。

マスラダが通信の余韻に浸って目を伏せてるの、あの、すごいダメージなんですけど、えっなに、マ、マスラダくん、

ねぇ現実怖いよ~~、だってこんなことあるわけないじゃないですか、あまりにも私にとって都合が良すぎて信じられない。そうですよ、だって、通信が切れた後も沈黙して目を伏せてるの……え、なに……? 夢だッ! これは夢だよ現実のわけないッ!! いくらなんでも都合が良すぎる!!!!!

徹底的に出会い直しプレイしてるのもYABASUGIなのですが。どうしてAoMはこんなに私に優しいんですか? 何か騙されている? 不安になってきた。

・タキ→マスラダへ、唐突な脳内IRC通信の確立
・『オレを守りに来い』という図々しいタキの声
・S1冒頭の「タキの指示によってマスラダがタキの元へ向かう」という筋書きをS3クライマックスに持ってくる構成
・『デジタル・オーディンのお導き』

ぜんぶ「トーメント・イーブン・アフター・デス」の出会いを丁寧になぞってるんですけどこれ何……ガチで出会い直しプレイしてるんですけど何!

出会ったあの日、タキとマスラダはどちらも独りでした。
やがてタキはマスラダを、マスラダはタキを、互いに一度ずつ手の届かない場所で失います。そして今、今度は偶然じゃなく確固たる意志の元に通信を繋げて、対等に話をして、マスラダはタキの待つ場所を目指し、タキのガイドに従って暗い道を歩き出します。……今度は一人じゃなく、それぞれが信頼できる仲間と一緒に。

もうこれさぁ、これさあ。あの。構成が。
やっぱりタキとマスラダの物語なんじゃないですか!!!

ああぁぁあもう~~~~~~~~~!! じたばたしてしまう!!!
ありがとうございます!!ありがとうございます!!!!!!


 ♯6

残虐なる巨体、リディ―マーが治めるネザーキョウの都市・ナガシノ。黒煙に包まれた鋼鉄都市に、LAN端子を持つ奴隷が続々と運ばれていく。何らかの方法を用いて強靭なネザー鉄を生み出しているらしいのだが……。

タキ、びっくりするほど素直に本音を喋っちゃうし、初対面なのに姉貴の話もしちゃうし、めちゃくちゃナンシーさんに懐いてるぞ!?

「オレがこんなに出来るのは、アンタの助けなんだろ?ちょっとの間だけだな、この感覚」「それはあなた次第ね」「せっかくだけど、オレには才能がねえよ」

伝説のハッカーにおだてられてるのに、「せっかくだけど」って遠慮しちゃうんだ……。本音ではずっとそう思ってたんだな。切なくなってしまうな……。マスラダもコトブキちゃんも、「タキならどんな無茶でもやってくれるはず」っていっそ無邪気なほどに信頼して無茶振りしてくるのに、タキは「オレには才能がねえ」って思っていたのすごく……胸にギュッときてしまう……。

「ちょっとの間だけだな」ってそんなボーナスステージをもらった子どもみたいな眼をするな……黒い指先を伸ばせ。手に掴もうとしろ。

タキは姉貴を失った瞬間からずっと独りで生きてきました。大人にならなければ死ぬ。だから己の才覚には早々に見切りをつけて、身の丈に合ったほどほどに折り合いのつく仕事(情報屋)につきました。そうやって己を飾って、見栄を張って、おれはすげえんだぞって嘘をつきながら生きてきた。

でも、いざその道の伝説(ナンシーさん)に出会ったら素直に「あんたをリスペクトしてる」ってなんの虚飾もなしに伝えられるくらいには、タキってハッカーの技術に真摯なんですよね。希少なメガデモをお宝にして大事にとっておいたりするところも含めて、姉を失ってしまった今でもやっぱり、タキはハッキングの世界が好きなんだと思う。0と1の世界は、タキにとってエビ剥き工場から抜け出すための夢と希望であり、大切な姉貴を殺した場所であり、腕一本で己を生かしてきたプライドでもあり、彼を霊的な冒険に引き込んだ死神を呼び寄せてしまったものでもあり……タキにとってのインターネット……言葉にならない……

ナンシーは笑った。「でもその評判には文句も言えないわね、実際私はかつてジャンキーだったから」「今はどうなんだよ」

次の「ところで、アンタは~」とか、ちゃんと相手へのボールを投げる会話をするタキさん好き。タキさんってすぐ調子に乗りますけど、意外と自分の話ばかりするんじゃなくて「お前/アンタはどんな奴なんだ?」って話をマメに振ってくれるんですよね。そういうところがマスラダ(「おれがどういうやつかは、おれだけが決める」)との相性いい所以なんだよな~と思うわけです。

「そりゃ良かった。アイツ、間違われると機嫌悪くなるぜ。とんでもない野郎でよ……10年前は違う奴がニンジャスレイヤーだった、そいつも知ってるぜ」

なに、なんでそんな、オレはわかってる感を、

いやなに? なんなの??? 君たちは何なの!??

そして「いずれその話もしてやるよ」とか「オレ、アンタをリスペクトしてるからな」とかピザタキの面々といるときには(保護者だから)けして見ることのできない、貴重なタキさんの年下ムーブがすごい!  

失われた左半身をジツの力で作った義体で補っていたアナイアレイターであるが、今はよく動く。動きすぎる。まるで新しい生命が彼に重なり合っているかのようだ。生命は彼の生身の肉体を逆に侵食し、呑み込みつつある。

アナイアレイターさん、左腕が疼いちゃうんですか。ヤモトさんもそうですけど、憑依ニンジャが強すぎるのも大変なんですね。

それはそれとして、アナイアレイターさんとアズールさんのコンビがなんだかあだるてぃでドキドキします。銃使いアズールさんが「透明の獣」に跨って飛び回り、魔法使いのおじさんが鉄条網マントで応戦する乱戦も絵的に派手で、すごくいいですね! カッコいいです。

「クチの悪りい女だぜ。昔の俺だったらただじゃ置かねえ……」

えっ。タダじゃ置かないって、10年前の年端もいかないアズールちゃんに、10年前の魔法使いのおじさんは何をするつもりなんですか? ねえ何を? ナニをするの!? 知りたいな~!!

トムさん不屈に頑張ってて偉すぎる。

「諦めはしません」トムがエヴァンズ中尉を見た。「我々の行動の意図は貴方に伝わる」

すごい、本当に。心から尊敬する。かっこいい。素晴らしい。頑張ってほしい。ファイアストーム隊……FOREVER……!!

「UNIXデッキにLAN直結で繋いで、過負荷をかけさせると爆発する……そうやって、インターネット自体を打ち砕いて、破片を溶かして鉄に混ぜるんだ。そうやって、ナガシノのインターネット鉄は作られるんだ……!オヒガンの鉄なんだ!」

は?

意味がわからない。
文字数もかさんできたので今日はここまでにしますね……ネザーキョウが意味不明すぎるので…。


次の感想は新年ですね。
今年もたくさんありがとうございました!
2020年も残りわずかですが、皆さまどうぞ、良いお年を!

来年また、後編の感想でお会いいたしましょう。

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次の感想はこちら。


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