忍殺トリロジー感想/書籍第三部(3)『キリング・フィールド・サップーケイ』(中)
◇注意◇
現行AoMシリーズからニンジャを読んだ人が、
旧三部作(トリロジー)に戻って色々読んだ感想記事です。
感想の中でAoMのお話もします。
こんばんは、望月もなかです!
先日お財布を落としてたいそう凹んでいたのですが、見知らぬ優しい方が警察に届けてくださり2日後には戻ってきました。治安の良さと見知らぬ方の善意に深く感謝……。そんな安全地帯から、治安最悪シティ小説を読んで興奮している他人ごとの春です。
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前回感想はこちらです。
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今回読んだのはこちら。
ニンジャスレイヤー第3部 ♯3/キリング・フィールド・サップーケイ(中)
ガイオンの私立探偵、ネオサイタマの暗黒非合法探偵。人々の欲望蠢く社会の闇を暴く仕事はタフでなければ務まらない。今宵も彼らをニンジャ事件が待ち受ける。
【ザ・ブラック・ハイク・マーダー】
黒いルージュの女は、バーのマスターに私立探偵の行方を尋ねた。先の連続殺人事件について、探偵に伝えたいことがあるのだという。マスターは懐中時計のネジを巻きながら、「ブラック・ハイク・マーダー事件」について語り出した……
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書籍限定書きおろしエピソードです。
フジキドさんがネオサイタマに帰ったあとのガンドーさん、どうしているのか気になっていたので嬉しい〜!
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耳が痛い!
すみません堕落し怠けた肉体で……わかっています。わかってはいるんです。私もガンドーさんを見習って、ラジオ体操だけでも継続していきたい。そう思いながら今週何回ラジオ体操した? 1回です…(小声)
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うわー! つまり時系列は【レプリカ・ミッシング・リンク】の直後!シキベさん復活への輝かしい第一歩ですね。喋る魚類もいなくなった世界! 美しい!!
(ガンドーさんが「二メートル近いタフな身体にダスターコートを纏った」描写、えっちすぎではありませんか?)
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凄惨な連続殺人事件の現場描写が「マグロめいて切り刻まれ無慈悲に殺され」なの納得いかない。だからマグロの解体はそういうのじゃなくてさあ。
しかし殺人現場に残される手がかり、被害者の共通点探し、犯人の精神状態を示すかのように徐々雑になっていく手口と、あまりにも真っ当な「探偵もの」の読み味で嬉しくなります。ミステリ読みとしても楽しく読めました。
フジキドさんにおかれましてはぜひ、私立探偵タカギ・ガンドーのタフな仕事ぶりをよく見て参考にしていただきたい。えっ私は暗黒非合法探偵でありニンジャを殺す探偵だから別にいい? そうですか。(暗黒非合法探偵ってなんだよ!)
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ぜんぜん納得できないけど…
真顔になってしまう。
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残されたハイクの文面に「七つの門」「肉の牢獄」「黄金のゲート」など、オヒガンを彷彿とさせる単語が多いことが気になります。AoMだとト・キコさんあたりの思想と似ているでしょうか。この頃から世界観としてはずっと一貫しているんですね。
忍殺の「オヒガン」≒「インターネット」な世界観、好きです。
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カウンターに並んでギムレットを飲んだ大事な人がいなくなる探偵=大好きな小説『長いお別れ』のリスペクトなので切なさポイント倍点。ところでそんな気はしてましたがポイント倍点の「倍点」が検索候補に出てこないので忍殺専用語彙だったのか…と別の意味でもしみじみしています。
「ギムレットにはまだ早すぎる」最高
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…………。
………待っ………、、?? ?!???
(タイム! タイムを要請します!!!)
◇◆◇
ティータイム
ティータイム
◇◆◇
休憩終わり。
さて…………
……読み返しますか。
ほんと待って。
待ってください。
錯覚じゃない。なぜ。
あの、これ何!? 初耳ですけど!?!!
双子がデイトレーダーで生きていくことができるのかも激しく心配ですが、それはそれとして、ガンドーさんに愛想を尽かす年下男フジキド概念を急にぶち込まれた事実に動揺が抑えきれません。
フジキドさんからガンドーさんに対しての感情、/真っ暗闇のニンジャ人生のなか、力強く行く手を照らしてもらった恩があり/その光が残像現象のように心にこびりついたままで/だから第三部でも、人生に迷ったときはついガンドーさんの言葉を思い出してしまう/みたいなあれが、マジで、たまらんな……!!と思っているので……
さらにアンダーガイオンの昔馴染みには「私立探偵の横にいるフジキドさん」がこう映ってたんだ!? 第三者視点のガンドー&フジキドコンビが!?!?と思うと、えも言われぬ興奮物質が脳内から分泌され、両手は行き場をなくし、ろくろを、猛スピードで回し続けてしまう! はぁっ、はぁっ
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このくだりについて考えこんでいるうちに一行も進まず半日が経過し、翌日になってしまったんですけど、まだ3日くらいは味わえる気がしています。
ずっと(フジキド、年下男のフジキド……)と牛の胃みたいに概念と衝撃をこねあわせたものを胃に放り込んでは消化しきれずまた噛んで…よく噛んで……を繰り返し、言葉通り反芻しており……気づいたらまた一時間が経過しており(ほんと何してんの?)(何してるんでしょうね?!)
全ニンジャにとっての恐怖そのものであるニンジャスレイヤー=サンが、ガンドーさんを前にすると「年下男」になるのあまりに良すぎやしませんか。ありがとう。ガンドーさんの携えた灯が普段は照らし出されることのないフジキド・ケンジの年下男側面に奥ゆかしく届き……私は伏して拝んでいる。
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あとエピソードの筆致的に、ブラック・ハイク・マーダー事件を語っているのは(いわゆるいつもの)地の文さんではなく、バーのマスターっぽいんですよね。
さて。
だとすれば、「ガンドー探偵は酒癖が悪くて、相棒に愛想を尽かされたらしい」とマスターが話すのはなぜなのか? 国語の問題です。3択から一番己の解釈に近いものを選びなさい。
オレの答えは……全部だーッ!!
国語だよ。類推と論理だよ。だから妄想ではないんだよ!(渦巻き目)
……でも真面目な話、バーのマスターが、ガンドーの歴代相棒’sを知っている=ガンドーさんはシキベさんだけでなくフジキドさんや双子のことも時計バーに連れてきていた可能性が高いのではないか? と推理できます。キョートの大事件後に、人生模索中双子を馴染みのバーに連れてくるガンドーさん、助かりすぎる。作画してほしい。
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マスター、話を引き延ばそうとしていません?
ガンドーさんを待ってたりする?
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ライトなミステリ読みの勘としては、犯人扱いされている闇サイバネ医師はシロじゃないかと思うんですよね。コヨミ・ウサギが真犯人か、もしくはハイクの雰囲気が変わったあたりから女中と入れ替わっていて、ウサギが女中で女中がウサギという可能性も……はっ。完全にミステリ読みのドツボに嵌ってしまっている。そもそもこれはニンジャスレイヤーなので、そういうお話じゃない可能性もありますね。
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(思わずタキさんのほうを見ちゃった顔)
タキさんのそういうところも、好きですよ。
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キャ~ッ! マスターのピンチにドアを蹴って乱入するガンドーさん!!! カッコイイー!!!!
身の丈2mの偉丈夫が歯でスリケン噛むのは……R18ですよ! 破廉恥警察出動。
美女サイバネニンジャの名前はエグザルテッドさんというそうです。
多分これかな。
ウサギさんは普通にサイバネ過剰で亡くなっていたんですね。ある意味では真犯人でしたが、ちょっと考えすぎだったかな。
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ニューロン内だとシキベさんと一緒なガンドーさんにああ~!と顔を覆っています。はぁ……。
えー!これ、実際本当にあり得るんじゃないですか!? AoM世界の今なら、探偵シキベ&カラス所長vs復活のコヨミ!なんてカードも夢じゃないわけですよね。それってすごく希望だなと思います。テックの進歩は、たくさんのものを置き去りにして踏みつけて破壊しながら、同時にこれまで光の照らされなかった者たちへの一筋の希望にもなり得たりする。
他ならぬ私も、地方のテレビ事情ではずっと他人事でしかなかった「好きな漫画のアニメ化」が配信で観られたり、新幹線代を払って都市部へ出なければ手に入らなかった人気ファンタジーの洋書最新刊が、東北の片隅にいながら全世界と同じタイミング・同じ価格でで手元に電子書籍として送られてくる、そんなテックの進歩に救われています。だから、トリロジー時代の荒唐無稽な夢が、十年後には現実問題として彼らの前に立ち現れる――そんなニンジャスレイヤーの世界観がとても好きです。
貴重なフジキドさん不在のエピソード、面白かった!
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【キリング・フィールド・サップーケイ】
堕落武道家タギ・トワは殺しに手を染め、破門される。彼は潰れた両目をサイバネ化して道場に舞い戻り、師を殺め、やがてニンジャとなった。請負殺人と行きずりの殺しを重ね、空虚な破滅の淵へと滑り落ちていく男……彼は今や暗黒非合法探偵の監視下にあった。
1
一行目で本を閉じた。
脳が処理できなかった。
マグロ型の飛行船が集団で泳いでいる光景……なぜマグロが……?と混乱してしまい、ページをめくる手が止まる。今さらなのはわかっています。
アウトアウトアウト。
さすがにあの男はダメ。
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謎のレインコートの男が流れるように邪悪行為しているので読んでるこっちが不安になります。なんて悪い男なんだ! 次のツイートでフジキドさんが出てきてもおかしくない行為を、ひとつどころか連続で行っている!
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あっ! 映画泥棒だ! いけないんだぞ!
コトブキちゃんに怒られてしまえ!
と思っていたら映画泥棒を殺し屋が殺りに来てしまいました。
10年以下の懲役どころではない。
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デソレイションさんめちゃくちゃゴールデンボール破壊するのでこわい。フジキドさんも狙われちゃうってことですか? 金のボールを……
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そんな伝統知らない。
それとも私が知らないだけなのでしょうか。忍殺、たまにそういうことありますからね。
(……調べた……)
やっぱり新師範代への忠誠と切腹の伝統は存在しないと思う。看板を燃やすくらいが関の山では? すごく堂々と書かれているので騙されるところだった。そんなわけはないんだ!
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ムーンビーム、字面が強い。
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フジキドさんの「探偵手帳」、ほんとにそれは探偵手帳なんですか? ニンジャ陰謀論を几帳面に書きつけたメモ帳なのではありませんか? 疑いの眼差しは稲妻のように鋭く、トレンチコートを射抜く!
2
堕落武道家タギ・トワは、ニンジャソウル憑依現象により「デソレイション」となった。僅かに残された人間性であろうか。デソレイションは、荒々しい欲望に身を任せながらも、殺し屋の依頼だけは律儀にこなしていた。
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アキラさん……! あんた、漢だよ!!
アキラさん……ッ! あんた真の漢だよ!!!!
そしてこの人は何言ってんの? 堂々と言えば何とかなると思ってるフジキドさんシリーズもここまでくればドン引きですよ。
探偵は道場破りじゃないんですよ。さっきの【ザ・ブラック・ハイク・マーダー】をフジキドさんも読んでください。探偵というのは、ああいう仕事をする人のことをいいます。ガンドーさん何か言ってやって。
3
デソレイションの満たされぬ心は、色を失い荒んでいくばかりであった。過去の残響がサイバネ視界を白く染める。だが。道場のフスマを開け放った赤黒の影が、雷鳴の如くカラテの高揚感を呼び戻した!
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フジキドさんの大事なもの(暗喩)を守るために目覚めたナラクちゃん、なんか笑ってしまう。すみません。
普通にカラテで勝っちゃいましたね。ムーンビームさんまだ到着してないけど大丈夫でしょうか。(ページをめくったらまだ半分くらいあった。もう一波乱あるみたいですね)
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黒帯奪ったり看板割ったり、堂々と胸を張って道場破り仕草をし続けているフジキドさん、ゆきずりのなんか変なカラテの強いおじさんの行動としてはまあそこまで問題ない(そうか?)と思うのですが、一番の問題は「探偵」を名乗りながらこれら一連の行動をこなしていく精神性なのですよね。どうゆう理屈が彼の中で働いているのでしょうか。謎すぎる。
しかも推理が間違っている。
これじゃ難癖付けてニンジャを殺しに来たカラテの強いおじさんでしかないよ!
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素朴な疑問なんですけど、これ昼間や新月の夜には使えない技では? 昼は役立たずになっちゃうのかな…
4
ニンジャスレイヤーは、デソレイションを殺すことなくカラテで下し、ドージョー・ヤブリを宣言した。だがアマクダリの乱入に乗じて殺し屋は姿をくらましてしまう。裏路地に残された市民の遺体を発見したフジキドは……。
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それはあるって言わない。
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一応依頼があって現れたかたちだったんですか。フジキドさん、疑ってごめんね。でも依頼者のアキラ本人もフジキドを単なる道場破りの人だと思っていたってことは、……依頼に応えて道場破りしにくるのって、やはり探偵としては変な行動だったのでは!?
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AoM時空にやってきた今、【ドラゴン・ドージョー・リライズ】でドラゴン・ドージョーを陰ながら支える姿や、2024年末年始スレイトでユカノさんに請われてパソコン再起動をかける姿、マスラダくんに不器用ながらインストラクションを伝えようと頑張る姿を思い返して嬉しくなりました。十年の時を経て、フジキドさんが「私にセンセイの資格はない」と同じ言葉を口にしながらも、物事を教える行為に対して心穏やかでいられること、嬉しいです。
まあユカノさんに社会性を教えていかないと、大変なことになってしまいますからね……「物事を教える資格などない…」とかいってるうちに自己破産しそうでしたからね。姉弟子って偉大。
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アキラさん!あんた本当に真の漢であり崇高なる武道家だよ!!
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これが本編初サップーケイ。
私はAoMから出戻り勢なので、ホローポイントさんが初サップーケイだったのですが、実際こちらが元祖ですね。かっこいい。これはぜひ漫画で見てみたいですね。コミカライズ三部はまだだいぶ先ですが、すごく漫画映えしそうで今からとても楽しみです。
ホローポイントさんの回も読み返したくなってきました。ホローポイントさんのサップーケイ好きなんですよね。裏路地でありながら海の底なのが……
5
デソレイションの使う特殊なジツの正体は、相手を一対一のジツ無効化カラテ空間に引きずり込む「サップーケイ」であった。絶え間なく襲い来るアマクダリの刺客。追い詰められたデソレイションの精神は摩耗し、僅かに残っていた人間性すらも削り取られていく。
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「入り」の文章うますぎ。良い文章には癒し効果があります。
治安が最低すぎる!!! 癒しが吹っ飛んだ!!(地団駄)
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なるほど。
チャドー呼吸ってフジキドさんの精神安定剤としても大事だったんですね。己を律して、ナラクとの適正な距離を確保するためにも、なくてはならないものなのか……なるほどね。ドラゴン・ゲンドーソーとの出会いが、あらゆる意味でフジキドを救ってくれたのだと思い知らされます。
逆に「憎悪の鍛え直し」を行わなければ「ニンジャスレイヤー」として生きていけないフジキドさんを見ていると、(マスラダ・カイ、自我が強すぎるな……)と改めて思わされます。自我が強すぎる。何だよニンジャスレイヤー屋さんって。
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またそうやって生首持ってきて。もとの場所に捨ててきなさい。
深く傷ついたフジキドの心の回復には、このルーティーンが必要? じゃあしかたないか……十年後にはもうやってないみたいだし、落ち着くまではしょうがないかな…。(いつ落ち着いたんだろう……さすがにもうやってないですよね?)
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そ、そんな……。アキラさん……。
じゃあ最初の道場破りの時に、ナラクちゃんの言うことを聞いて容赦なくタギ・トワを殺していれば、こんなことにはならなかったのでしょうか。でも……それがフジキドさんにとっていいことなのかどうかは……。苦しい。
6
ニンジャスレイヤーは罠と知りながらも、暗黒コッポ・ドージョー跡を訪れた。そこで見たものは、アキラの惨殺死体とデソレイションであった。アマクダリの刺客が迫り来る中、デソレイションのサップーケイが発動する。色のない荒野で、彼らは向かい合った。カラテのみが勝敗を決する!
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「魂をヤスリ掛けされるような感覚」という表現がいいですね。
死闘の末に相手を倒したのに荒野から抜けられなかったのに驚きました。サップーケイって、勝った方が現実に戻れるんじゃなかったんですか?! 術者本人以外が勝ったらだめなのかな……そんなのもう引きずり込まれた時点で詰んでるじゃないですか。ヤバすぎるのでは? ズルだよ……
なんか走ってたら抜けましたけど、これもどういう理屈なのでしょうね。
モノクロームの世界に赤が着色する描写が美しかったので強引に納得させられてしまいましたが、冷静に考えるとよくわかりません。
AoMシーズン2で、ホローポイントさんが間違って一人でサップーケイに入ってしまった時は、コトダマバグ亀裂を通って現世に帰還してましたよね。つまり、術者自身の形成した近似ローカルコトダマ空間に強引に引きずり込む、そんなカラクリなんでしょうか。
Fateの固有結界以外にも似たようなシチュエーションを見たことがあるけどなんだっけ……と考えていたら思い出しました。『レベルE』高校野球地区予選編です! すっきりしたー! 野球部全員が、ある部員の無意識領域(野球場)に引きずり込まれて野球する話です。あれに近いメカニズムだとすれば、「術者の意志が伴わなければ脱出が無理」という理屈もわかるかもしれない。
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鬼気迫るカラテ応酬の果てに、ニンジャスレイヤーは勝利した。だがデソレイションは爆発四散してなお、ニンジャスレイヤーを荒野に縛り続けた。ニンジャスレイヤーは駆ける。重金属酸性雨降りしきる、ネオン輝く欲望都市へ。
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ワモさん逞しすぎるな!?
デソレイションさんの破滅も含め、今回の悲劇はある意味すべて彼女に起因しているのかもしれないってことですよね。もちろんアマクダリに目をつけられていたデソレイションは遠くないうちに殺されていたでしょう。それでも、トバツさんは彼に殺しを依頼しなかったかもしれない。ならフスマを隔てたトバツの不遇に憤って、アキラが下剋上をすることはなかったかもしれない。
何を言ったところで、最後まで生き残って映画を楽しんでいるのはワモさんなのですよね。映画の出来がどうであれ続編制作が決定しているのと似たようなもので、誰が生きて誰が殺されようとも運命は大きな流れに沿って収束していく。ニンジャスレイヤーらしい無情さのある、読み応えあるエピソードでした。
それにしてもサップーケイ格好良すぎる。
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というわけで、今回はここまで。
長いですね。すみません。
次は「ブッダスピード」と「インガオホー」の予定です。
ではまた、次回の感想でお会いいたしましょう。
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次の感想はこちら。
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【感想目次】
楽しいことに使ったり楽しいお話を読んだり書いたり、作業のおともの飲食代にしたり、おすすめ作品を鑑賞するのに使わせていただきます。