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ニンジャスレイヤーをAoMシリーズから読む/S4_13「デストラクティヴ・コード」(後)

こんばんは。AoMシリーズから出戻りしました望月もなかです。 

渡りの鳥影を見て、最近は望月もなか名義で新しいことを始めていないなあ……彼らは国境を越えて寒空を飛んでいるのに……とおセンチメンタルな気持ちになったので、手近なところでメンバーシップを作ってみました。やってもいいのだ。私も。マスラダくんに背中を押してもらうのだ。…と「公開」ボタンを推そうとしたら(フォロワー全員に通知が行くぞ…覚悟はいいな?)とnoteに煽られてビビりました。えっ…なんでそんなことするの…

通知の可否は選べないんですか?

今のところ限定記事などの公開は予定していません。新しい機能が嬉しい!という感じなので、あまり気にせずいつも通り読みにきてもらって大丈夫です。出たり入ったりもOKですよ。
もちろん応援していただければとても嬉しいです! 誰かに楽しんでもらえてるかな、そうだといいな~とは思っているので…。

閑話休題まえおきはここまで
【デストラクティヴ・コード】後半の感想です!

前回の感想はこちら。

【前提】望月のニンジャスレイヤー知識

・書籍第一部を3巻まで(中断)
 →6年経過(ほとんど内容を忘れる)
 →『スズメバチの黄色』読了
 →AoMシーズン1〜3読了+後、PLUS加入
 →AoMシーズン4実況+旧三部物理書籍12巻(今ここ)

◇◇◇

今回のエピソードはこちらです。シーズン4 第5話。

シーズン4:「デストラクティヴ・コード」(後)

邪悪なるセトは、サツガイをふたたび現世に呼び戻さんとしていた。……だが、サツガイの依り代として用意した呪物が狩人アヴァリスの手に落ちたとき事態は一変する。謎めいた狩人、アヴァリスの正体とは!?

 ♯6

というわけで、アヴァリスさんはカツ・ワンソーの影で確定。
サツガイが受肉するには、黒い精髄(今回は勾玉)が必要とのことですが、ゾーイちゃんたちは別にそういうの必要としてませんでしたよね。ほかの影とはまた違った存在ってことなんでしょうか。影にも個体差があるのかな。

そういえばシーズン1でもブラスハートさんがサツガイさんを受肉させるときに何か使っていたな~と思い読み返したところ、エメツ結晶を使ってました。なるほど、ってそういう?

彼の懐には「髄」があった。凝縮されたエメツ結晶が。サツガイに対し、これを用いれば……だが……!

【オラクル・オブ・マッポーカリプス】♯9-35

ブラスハートはエメツと共に、黒い01の流れと溶け、サツガイに吸い込まれた。

【オラクル・オブ・マッポーカリプス】♯10-14

エメツはオヒガンー現世のリンクを強化する働きを持つ鉱物ですから、依り代になる物理肉体を用意し、高純度のエメツによってサツガイに働きかけることで受肉が可能……という理解で合っているでしょうか。なお、サツガイ受肉後の容姿は依り代(生贄)のそれに依存するものとする。
正直よくわかっていないところもありますが、生体LAN持ちを過負荷で爆発させたらインターネット鉄で武器造れるぜ!的なネザーキョウの謎に比べればまだわかりやすいから……はい。

ところで、例えばゾーイちゃんが事故などで死んでしまったとしても、エメツを介して復活できるってことなのでしょうか。サツガイさんだけ特別?

かつてネオサイタマで背中を預け戦ったハイウェイマンも今はない。弔いの刃とせん。

ヒャワワ

ブラックティアーズさん側からの巨大感情も急にご開陳されましたわ。聞いてませんわ。アヴァリスにやられた数多の配下ニンジャのうち明らかに特定の一名に対してだけ「弔い」とか言い始めるのさぁ……控えめにいっても感情の重さが……ところで「ハイウェイマンが爆発四散した」のはもう把握してるんですね。ハッ つまり、水晶球越しに、己の命により戦地に向かった友が首を折られる光景を見つめるブラックティアーズさんがいた? 

アヴァリスさんがビル屋上に来るまでの間、水晶球を見ずに俯いていたのって…つまり……邪推もほどほどにしろ! 落ち着け!!

「カンジ・シバル!」その瞬間、ブラックティアーズの血を糧に、ベッピンが応えた! イクサ場となったこのビル屋上に彼が刻んできたのは、漢字!

逃げまどい苦戦しながらも足元に「縛り」の陣を描いて発動するやつだ!! 100人いれば100人大好きに決まってるやつだ!!! 私も大好きです!
かっこよすぎる!!(でもヒエログリフ漢字って何?)

今だけは。今だけはこの獣と対峙するのはまずい。何故なら今はアヴァリスが……「……サツガイを!」次の瞬間、彼の眼前に「忍」「殺」のメンポが、赤黒の憤怒の眼光があった。「……知っているな!」

突然のゼロ距離サ知詰問だ。こわい。
ごめんねブラックティアーズさん、マスラダくん空気読まない子だから……サツガイの気配を察すると即ダッシュして狩りに来るから……ごめんね。

ブラックティアーズさんの背景は何もわからないのですが、セトなんぞのためにこんなに苦労しててちょっとかわいそう。もっと別の人生はなかったのでしょうか……。

◇◇

 ♯7

ブラックティアーズは漢字の呪いでアヴァリスを縛り、サツガイ召喚の門を開く。だが、瞬時にサツガイの気配を察知したニンジャスレイヤーが飛び込んできた!

「おれだ。おれが作った」「エクストリームなインスタレーションだな。動かねえ壊れもしねえオブジェを、こんな所に……」

インスタレーションは美術用語だそうです。へー。

【インスタレーション】据え付け、取付け、設置の意味から転じて、展示空間を含めて作品とみなす手法を指す。

現代美術用語辞典ver2.0 より

オリガミを背景にセルフィー撮ってコピーライトを主張するマスラダくんは正直ちょっと見てみたい。

その瞬間、既に彼は赤黒の逆さ流星じみて燃え跳ね、信号機を蹴り、斜めに空を焼いて高架を蹴り、ビルの外壁を蹴り、さらに高所へ跳んでいた。(略)ニンジャスレイヤーは高層ビル上空に跳び上がり、装束に、マフラー布に、いっぱいに風を受けて、高層ビル屋上のひとつを見下ろした。

ここ最高。
AoMでたまに出てくる、赤黒のマフラー布が風にあおられる絵を使った滞空の描写とキレッキレの文章、好き……。

「これまで狩人を仕留めてきた者とはにわかに思えぬ無謀さだ」ウーガダルは低く言った。

フーン。この狩人さん、妙に上から目線じゃん

「多勢に無勢とはこの事だ、ニンジャスレイヤー=サン」ウーガダルはニンジャスレイヤーの背後で指摘した。

この狩人さん、急に戦い方を批評してくるし、「獣」って言わないで名前で呼んでくるんですけど。どこかで会ったことあります?

オヌシの直感は恐らく正しい」ウーガダルが言った。「ゆえにこそ、その目を曇らせるな

オヌシっていうなよ!!!!!!!!!
隠す気ないでしょもう!www  上から説教もやめてくださいよ!!

フジキd……ウーガダルさんの態度って、さながら「独りフロアで残業してたら、別フロア部署の上司がのぞき込んで声をかけてきて、雑談からの流れでそのまま説教始めたので著しく業務の進行に支障をきたす」みたいなアレであり……あのさぁ……。

「憎悪はナラクの炎となる。だが憎悪のおもむくまま流されればカラテを失う。大局を見据え、ニンジャソウルを御するのだ。チャドー。フーリンカザン。そしてチャドーだ!

…………。

まるで隠す気がない。

なんなんだ。マスラダくんがいくら無礼な気狂い青年だったとしても、急に現れたフジキドさんにこんな態度を取られる謂れはないのではありませんか?
フジキドさん、シトカでインストラクションを聞いてもらえたからって、一端いっぱしの師匠気取りになっていやしませんか? 仲間や友人と話をしているだろうか? 思い返してみてほしい、シトカでのやりとりを。「オヌシを案じているのだ」と言いたいのに言い出せず、もだもだチラ見するしかできなかった貴方に、気を遣って「話とは何だ」と目の前の青年が水を向けてくれたことを……思い出してほしい。それでようやく「かつて私がニンジャスレイヤーになったとき…センセイがインストラクションを」なお話ができたんですよ。確かに「フジキドさんが受けたインストラクション」について話はしましたけど、「フジキドがマスラダにインストラクションの第一歩を授けた」のとはちょっと違いましたからね!? 記憶改変されてません? 大丈夫?? 洗脳×潜入行為がストレスフルだったあまりなんか変なスイッチが入っていませんか!? 

「私の言葉は無駄ではない」ウーガダルは反駁した。「なぜなら私は」フードを跳ね上げる!「サツバツナイトだ!」

爆笑。

「なぜなら」が何にもつながってないんですよね……。何が「今だ!」なのか。シトカでの奥ゆかしさはどこへいったのか。

「狩人はダークカラテエンパイアのリアルニンジャの承認を受けし者。非承認の者が座に加われば永遠の呪罰が下る!」「無論! 私はムカデ・ニンジャの正式なる狩人だ! 言いがかりはよしてもらおう!

?????

????????

グワーッ! ……マガタマを……破壊せよ! メイヘム=サンに邪魔はさせぬ。今やオヌシは……一対一だ……!」

フジキドさんがとっても真剣なのは痛いほど伝わるんですけど、(もともとマスラダくんはそのつもりでここに飛び込んできたんだし、誰に言われるまでもなく最優先でそうしようとしていたんですが……? えっ……悲鳴を上げながらわかりきったことを……なんですかあなたは?)感も同時に痛いほど伝わるため、まことに申し訳ないが爆笑である。フジキドさんってなんて面白いんだろう。そういうところ好きだよ。でもそういうところがマスラダくんの聞く姿勢がシルバーキー氏への態度と180度違う理由だとも思うんだ。

◇◇

 ♯8

ナムサン! サツバツナイト!? 今、サツバツナイトと名乗ったのか? だが実際、他の者ではありえぬ黒橙くろだいだい! 我々がムカデ・ニンジャの新たなる刺客と100%信じ切って決して疑わなかったウーガダルは、その実、サツバツナイトだったというのか!

『奴が仮に……まあ実際……サツバツナイトであったとして、我が誹りを受ける謂れは無し。恐らく、我がウーガダルが遺憾にもサツバツナイトに殺され、入れ替わられた、という事であろう』

ムカデさんもいけしゃあしゃあとまあ。
お似合いだよ。そもそもクソ運営セトさんは何を言う資格もないと思うんですが。申し開きが必要なのは貴様だよ。

『むしろ申開きを要するのはオヌシだぞ、セト=サン』シャン・ロアが反撃した。『この見苦しい争いは一体なにか』 

ほんとだよ!(笑)
この場において美しいのはメイヘムさんのストイックさだけだよ。

サツバツナイトはメイヘムの絞め技を脱し、ワン・インチで応酬しながら、そのさまを見た。「ニンジャスレイヤー=サン……!」

フジキドさんがまーたザルニーツァさんの時みたいな舐めプしてる。よりにもよってメイヘムさんとの戦闘中に失礼だよ。

ブラックティアーズさんの「己の肉体を鞘に見立てて居合い」が格好良すぎて震えました。天才か……? 黒炎の双鞭と夜の翼!もめちゃくちゃかっこいいですよね、贅沢な読書体験をさせていただいている。ありがとうございます。

◇◇

 ♯9

ニンジャスレイヤーはブラックティアーズを打ち破るが、セトに操られたサツバツナイトにマガタマ破壊を阻止されてしまう。

ムカデの服従アイテム越しに従うつもりのなかったセトからも強制ハックされて、押さえつけられるように肩に手を乗せられてるサツバツナイトさんの図……不謹慎ですが超興奮しました。いい。

アヴァリスの記憶がいつの時点からのものなのか。それは、彼が暮らしたスラムに終始満ちていた霧のようにおぼろだ。

あんなえっちな男が過去もわからずスラムで暮らしてたんですか!? 無事に……無事に暮らせていたんですか……???

戯言はさておき、カツ・ワンソーの影たちは皆、この世に顕現した時点ではどこか朧げな存在っぽいですね。

ゾーイちゃんがシルバーキー氏と出会い共に暮らし始めたことで「養女ゾーイ」としての立ち位置を得たように、
サツガイがブラスハート受肉行為により空虚で享楽的な自我を得たように、
アヴァリスさんもまた、ヴァインから出会い頭に額づかれ捕食したことで、今のお色気ムンムン狩人アヴァリスになった…ということなんでしょうか。

誰かと出会って、交じり合って、初めて得られるもの、それが「自分」。でもそれすらオリジナルではない誰かの影で……だからといって、この世界に生きているゾーイが、サツガイが、アヴァリスが、カツ・ワンソーと同じというわけではない。この塩梅が、すごく忍殺っぽいなーと思います。

ところで、八つの影ということは、残り五人も今後出てくるんでしょうか。それともスレイトなどで、我々が知りえないうちに名前だけはもう出ているのでしょうか。サツガイ・ゾーイ・アヴァリスの顕現時期はだいたい同時期だったりするのかな、それともずれているのかな。まだまだ謎が多いです。シーズン4ではどこまで明かされるのか楽しみ。

セトはサツバツナイトにかけられたシャン・ロアの呪いを利用し、サツバツナイトを己に縛り付けたのだろう。

遺憾ながら非常に興奮し申し上げる!

アヴァリスさんは結局まだ狩人としての資格、残っているということでOKです?
ブラックティアーズさんも空席になっちゃいましたけど、儀式が始まった後はもうコンヴァージ→ウーガダルみたいな補填狩人はありえないんでしたっけ。セトさんが新しい狩人を立てる可能性はないのかな……。やっぱり全体的にルールが謎だな。チッ、クソガバ運営が。

急にフロシキを渡してくるフジキドさん。この短時間で匿名説教したり派手に名乗りを上げたり洗脳されたり荷物渡してきたり迷惑をかけたくなかったが信じているぞ!みたいに言ってくるの、なんといいますか……はい。

Twitter連載版

note版

 サツバツナイトは震え、後ずさった。「すまぬ、ニンジャスレイヤー=サン。私の為すべき事は今、オヌシ自身のイクサと交差している。はからずも……否……」スウーッ。ハアーッ。「……それも大河の流れめいた巡り合せであろうか。帝国の企みを阻止する途上で、オヌシを煩わせたくなかった。……だが……!」サツバツナイトは深く呼吸し、呪いに耐えた。

note版で説明が足されて唐突感が薄れてたのも笑ってしまいました。
どちらにしろ急に乱入してきて苦しみながら「オヌシを信じる!」って言われるのはさすがのマスラダくんも困惑不可避案件な様子なので笑ってしまいました。フジキドさんはいつでも真剣そのもので、彼の選んだ新たな生き方をこれからもずっと見守っていきたいなと思っているのですが、それはそれとして結果的にだいぶマスラダくんに迷惑かけてるのも事実だと思うので顔を覆ってしまいます。だってマスラダくんにもマスラダくんの人生があるから……。フジキドさんだって悪気がないのはわかってるんですけど……ニンジャスレイヤー=サンを心配してくれてるのもわかるんですけど……! でもあなたにだけはマスラダくんのことを「無鉄砲が過ぎる」とか「話を聞く姿勢がなってない」とか評する資格がないとも、思う! ごめんな!!!

シナリイさんとフィルギアさんが出会うたびに場の湿度が上がるんですけどこの二人は何なんですか? 加湿器?

ニンジャスレイヤーはこめかみに触れ、タキに呼びかけた。「居るか。面倒があった。今から行く」

マスラダ、ザナドゥくんのことを「関係ない。いい奴だ」と庇った傍からタキに対してなんだそのヒモクズ彼氏ムーブは。いい加減にしなさいよ。何で相手の都合も聞かずに……そんなさぁ…。だいたい今日はナンシーさん情報によれば狩りの日じゃないし、通信待機してないのが当たり前だと思うんですけど。タキにだってタキの生活があると思うんですけど。なぜ当然のように「今から行く」なんですか? 「居るか」に「居ねえ」と返ってきたらどうするつもりなんですか? あなたはタキさんのなんなんですか?

 タキの喚き声がニューロンに返ってくる。ニンジャスレイヤーはその場で数度跳ね、揺さぶられた身体感覚を確かめ直した。

しかもまた、タキの喚き声をBGMに己を整えてやがる! ネザーキョウでも何度かやってましたよねこれ!?!?

え、まさかだけど、ひょっとしてマスラダにとってはタキの喚き声ってASMRなの……だって切ろうとすればマスラダから切断できるんですよね通信。そ、そんな……この野郎……


今回はここまで。
次回の感想の前に一度、「マスラダ・カイの物語とニンジャスレイヤーについて」の雑談記事を上げる予定です。
それでは、また次の記事でお会いいたしましょう。おやすみなさい!



雑談記事はこちら

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