出戻り初心者ヘッズが、ニンジャスレイヤーを第4部から読みはじめる/シーズン1_4「サンズ・オブ・ケオス」(前)
こんばんは、望月もなかです。
日本海側・冬の名物、暴風が一日中ごうごうびうびう唸っていて、いよいよ厳しい季節がやってきたなと感じています。青空が恋しい。ところでネオサイタマ民って太陽光なくても鬱にならないんです? 太陽が欲しくなったら南西にある荒野(女子高生収容所があった地域)にバカンスに行くとか?
前回の感想はこちらです。
【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識
・ニンジャスレイヤーは第一部の3巻くらいで止まっています。中断してからもうすぐ6年、内容はだいぶ忘れてしまいました。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・忍殺用語にはたびたびビクッとします。
・第4部から読みはじめても全然オッケー!という謳い文句に心惹かれて、また読み始めることにしました。
【前提2】感想の方針
・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・その日読んだところまでの感想を書きます。
・読まなかった日は更新しません。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の前知識はあえて入れないようにしています。(戸惑いから徐々に慣れていく…という『忍殺』ならではの過程を楽しみたい+3部までのネタバレをできるだけ避けたいという理由です。)
・ボリュームが多くて感想を一記事で納められない時は、改めて翌日以降に別記事で書きます。
◇◇◇
今回はこちら。
ついに敵味方とも、主要キャラっぽい面々が出そろってきましたね。わくわくします!
シーズン1「サンズ・オブ・ケオス」(前)
(前回まで)マスラダ・カイは復讐鬼「ニンジャスレイヤー」となり、アユミを殺したニンジャ「サツガイ」を追っていた。手練れのニンジャ「ナハトローニン」を辛くも打ち破ったニンジャスレイヤーの次なる相手は……ピザ屋でスシを食べながら、タキに調べてもらうのだ!
♯1
冒頭。謎の美女・コトブキさん(かわいい)が真剣にVHS映画を観ている。映画が面白そうだということはわかるけどセリフの意味がたまにわからないなぁ…。
「ココマデ、ヤメテダゼ!」 →「そこまでだ!やめろ!」かな?
「……ドンナニモ、ナッチマウゼ!」 →「どうなっても知らねえぜ」?
とりあえず映画に拳を振り上げて盛り上がってる女の子はかわいい。
◆
「人間なんだな。お前」タキは思わず呟いた。
フラグだ……。
フラグだぁ!!
タキ=サンとマスラダに、今この瞬間、なにか大切なフラグが立ちましたね。ニンジャと人間の境界線を飛び越えて手をつなぐフラグ! なお「お前人間なんだな。」じゃなくて「人間なんだな。お前」という倒置法を使っているのが加点ポイント。「ぽつりと思わず口からこぼれちゃった言葉」感が得も言われぬ芳醇なワビサビを醸し出しております。いいね。素晴らしいです。Cheers(乾杯)!
思わず拍手喝采して立ち上がったみたいなテンションになってしまいましたがフラグってなんだよという話ですね。でも多分ギャルゲだったらここでタキ=サンルートに分岐す(だからなにが?)
◆
「クソッたれデジタル・オーディンの話は二度とするな」
気が合うねマスラダ=サン。私もそう思ってました。
◆
「オレも持ってる。ソウカイヤのホットラインを。なぜか連絡取れねえけど」「……」「頭首のラオモト・チバはカミソリのように頭の切れる若き帝王、手下にニンジャがわんさといて、特にヤバイ六人が『シックス・ゲイツ』、人肉のスシを食って精をつけてるらしいぜ。恐怖そのもの」
連絡取れないって、タキ=サン普通に切り捨てられてるんじゃないの? もしくは嘘の連絡先教えられてたんじゃないの?(ひどい)
さておきチバ=サンの描写を読んで(※ただし16歳の時は半ズボンをお召しになっており、側近に生ふとももを触られていた*)とか考えてしまいましたね。今でも半ズボンだったらどうしよう……と思ったら
ほとんど黒に近い紫の三つ揃えのスーツを着た、威厳ある青年ヤクザだ。
ご本人がお出ましになった!
普通にスーツだった! よかった!(……下は長ズボンだよね?)
髪型がコケシオカッパスタイル→オールバックになっているの、二度と帰ってこない美少年の日々が思い出されてちょっと寂しいですね。いや二十代半ばであの髪型されてても困りますけど、あーあ、もう少年じゃないんだなあ…。夏が過ぎ風あざみだよね……。
*『スズメバチの黄色』p.24
◆
「シックスゲイツ」
みんな大好き「四天王」とか「五賢人」とか「八人将」とかそういうやつだ!! 『人肉のスシ』はさすがにデマでしょと思いますが、『ニンジャスレイヤー』だからな……という疑いを捨てきれない自分がいる。
◇◇
♯2
次なるニンジャスレイヤーの標的は、メイレイン。ソウカイ・シンジケートに所属しているらしい。闇社会の最大勢力、ソウカイ・シンジケートを仕切るのは、若き帝王ラオモト・チバである!
◆
チバ=サン、『スズメバチの黄色』の頃からいい意味で変わっていなくて安心しました! 悪くて尊大でめちゃくちゃに頭が切れて、ソンケイに満ち溢れている。かっこいいね。
あ、でも一人称が「僕」から「俺」に変わってしまってたのはわりと寂しい。まあ闇社会のボスがいつまでも「僕」なんて言っていたら締まらないですしね。しょうがないね。ただ、どこかの時点で決断的に「僕」から「俺」に切り替えたんだと思うと滾るものはあります。ある日突然、「俺」で話し始めたのを聞き流しかけた火蛇とすぐに気がついた大熊猫がギョッとして次々振り向いて、チバ=サン@17さいがムッとした顔するという幻覚を受信したのでお納めください。
でもなんで「ソファ」とか「革靴」に「ヤクザソファ」とか「ヤクザ革靴」とかいちいち「ヤクザ」ってつけるの? いらなくない??
◆
採掘者、パルクール配達者、ドヒョー労働者、ビタミン・カラーのスーツを着たカブキ達、サイバーゴス、モヒカンヘアーと鋲打ち腕章にサラリマン・スーツを組み合わせたサラリパンクス。アニメボーイ。多種多様の通行人が行き交う。バラック屋台街には盗品が何でも集まる。取り締まる者もない。
「スーツを着たカブキ」「サイバーゴス」「サラリパンクス」がわからない……。いやサラリパンクスについては格好と髪型の説明があるけど、説明されたからって理解できるわけではないという好例ですね。サラリパンクス?
あと「ゴールド銀座」も脳がバグります。金なのか銀なのかはっきりしてほしい。
◆
ところで。
ネオサイタマには相当数のニンジャが居る。それらに片端から挑み、この街に掃いて捨てるほどいる無差別殺戮者志望者の末席に加わるつもりはない。
私のおぼろげな記憶によると、第一部のフジキド・ケンジはまさに(↑)こんな感じだったような気がするんですけど。フジキドのこと?
マスラダさんはフジキドさんとは違うんだなぁとちょっと感心しました。
◆
『あのな、グッドニュースとバッドニュース、どっちを先に聞きたい?』「バッドから」『やっぱグッドからにする。』
ここでマスラダさんイラッとしてると思う。拙者マスラダ=サンがタキさんをぞんざいに扱ってるシーン大好き侍。(別にタキさんが嫌いなわけではない)(本当は優しい人が珍しくイラっとした感情をのぞかせてぞんざいに扱う相手がいるっていう特別感がこう……ほら……ろくろを回して……ハイ…)
◇◇
♯3
メイレインのあとをつけるニンジャスレイヤー! 途絶したタキとの通信!果たして何が待ち受けるのか!?
◆
彼はメイレインの前に立ち、その衣の胸元を開いた。するとそこには胸板ではなく深淵があった。
導かれるまま、メイレインは右手を深淵に挿し入れた。彼の右手は、掴み、獲得した。「美」と接続し、力を得たのだ。
「開いた服の隙間から胸に手を突っ込ませて快感を与え『美』で涙させる」
このくだり何度読み直しても「変態だ」以外の感想がないんですがこれは。やべえ……サツガイ……変態さんだった……こわ…。
◆
前方左手で、音を立ててシャッターフスマが閉じられたところだった。全力疾走の勢いをスライディングでブレーキし、一切の躊躇なしにシャッターフスマに蹴りを見舞った。
ところで以前からしばしば登場するこの「シャッターフスマ」って上下開き(シャッター)なの? 開き戸(フスマ)なの? どっち寄りで理解すればいいのかわからないから、読んでる時にいつも脳内映像がそこだけぼやける! 困る!!
だからといって「ケリ・キック」なら混乱しないかというと、まあ「紅茶ティー」とか「ドア扉」とか読まされたみたいな困惑に襲われますよね。
◆
ニンジャスレイヤーはオジギを繰り出した。「ドーモ。メイレイン=サン。ニンジャスレイヤーです」「ゴボッ」舞い散る羽根の中、メイレインは咳き込み、そしてアイサツを返した。「……メイレインです。何者……なぜ俺を」
あっ、「繰り出した」って書いてある! オジギも戦闘行為(初手ジャブ)の一種と考えてよさそうですね。このオジギのシーンを通して、戦闘がどちら優勢で進むのか?という雰囲気を最初に方向づけているような気がします。実際「ドーモ」は戦いを仕掛ける側から言うことが多いですよね。高等テクニックだな。
◆
OOM!超自然の唸りが室内の空気を震わせた。ニンジャスレイヤーは横に身を投げ出し、転がった。一瞬の状況判断が彼の命を救った。彼がいた場所に奇妙な黒い球体が生じていた。球体の奥には、遠く、緑色に光る格子が見える。ギュイイイ……音を立てて球体が収縮し、消えた。メイレインの目が笑う。
次元回転かな?
(堕天作戦/天獄囚徒 Part2より)
↓すぐに読めるよ、読んでください。堕天作戦はいいぞ。
メイレインさんの狂信っぷりなかなか鑑賞に値する面白さであちこち笑ってしまいました。「そんなおこがましい事はとても言えんよ……俺は無知を知る」とか最高。マスラダさんの「哲学抜きでサツガイの事を話すか?」にも笑ってしまった。哲学抜きとは。
◆
そしてコトブキさんが登場。かわいい!
守ってくれるマスラダさんもやさしい!!
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何だか長くなりそうなので、この辺りで一区切りします。
読み終わってはいるんですけど。続きも早めに書きますね。
というわけで、近いうちにまたお会いいたしましょう。ではでは!
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