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US Residency Match

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卒後9年目で挑んだ内科マッチング。2020年にフェローシップマッチに強いuniversity-programにsuccessful match!
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#ERAS

Virtual Interview対策と体験談

直近2年はレジデンシーマッチもフェローシップマッチもインタビューはリモートで行われたため、経験者にアドバイスをもらって自分なりに準備をしました。 セットアップ①明るさ 自分の顔がしっかりと見えるよう、明るさの調整は必須だと思います。自分は天井からのライトだけでなく、①PCモニターの上に置くライト(今回追加購入)、②デスクライト、③フロアランプの計3つのライトを追加で配置して自然な明るさとなるよう調整しました。 ②カメラ カメラの解像度も大事なので、私は今後も使用できる

人種・女性・LGBTQ差別およびマイノリティー優遇措置 in Medicine

日本は単一民族なのもあってアメリカ留学未経験の人に馴染みがないテーマなのは当然ですが、実はアメリカに留学しているほとんどの人もUnderrepresented in medicine (UIM)という概念を知りません。私がこれを詳しく知ったのも正直最近で、循環器フェローシップに応募してハーバードやUCLAといった ”トップ中のトッププログラム” からインタビューオファーをもらってから深く理解した次第です。 Backgroundある人種というだけで入学や雇用が不利となった過去

循環器fellowship application④:ERAS CVの埋め方を工夫する

レジデンシーアプリケーションの時はただ淡々と業績や趣味を入力しましたが、それでは全くイケていないことが発覚。今回のフェローシップアプリケーションの時はかなり工夫しました。本記事では私のお勧め入力方法を紹介します。 論文1st authorの論文がしっかりとあり、そして強調したいoriginal articleもある場合は目立たせるべきです。が、ERASはOriginal articleもAbstractもCase reportもすべて混ざって表示されるため普通に入力してしま

MSPE記載時の注意点

私がいるレジデンシープログラムのプログラムディレクターによると、IMGの場合は基本MSPEはあまり深く読まないようですが、red flagを持つIMGを除外するためやAOAのような表彰を受けた人をマークするのには使われているようです。日本人が私がいるプログラムに応募した場合、プログラムディレクターがMSPEや成績表を一緒に確認してほしいと依頼してきます。気付いた点がいくつかありますので挙げておきます。 Noteworthy Characteristicsが1番大事なのですが

日本人IMGが過去にマッチした内科プログラム

過去にマッチした人のリストを載せていないプログラムも多く、全てを把握できた訳ではないですが、私が調べる限り、日本人とアフィニティが強いプログラムは下記2つ以外ないです。マッチに参加する日本人が少ないにも関わらず2つもあるので、他国IMGと比べると贅沢な方かもしれません。 ・University of Hawaii ・N-Program この記事では、日本人がマッチした上位プログラム(500個を超えるプログラムの内、100位圏内くらいの良いプログラム)の情報のみ共有しておき

USMLE全て90パーセンタイル越え。私の完全上位互換であるnon-US IMGがマッチした先。

常に上には上がいます。特に日本から出ればいくらでも。 私より1つ前のシーズンですが、私と同じ卒後9年目にも関わらず、内科カテゴリカルでIvy Leagueにマッチしたnon-US IMGがいます。私よりも全然素晴らしい業績の持ち主だったので、どういったcandidateだったか紹介したいと思います。 ・・・ Step1:259 Step2CK:264 Step2CS:1発合格 Step3:マッチング参加時は受験してなかったものの、その後受験して250点ほど獲得。 Oth

ERAS2020を振り返っての反省点と雑感

自分が行った準備に何か改善点はなかったのかどうか等、振り返ってみて感じる点をいくつか残しておきます。 ・・・ ・私は基本的には同じPSを全てのプログラムにassignしました。しかし、個別のPSを用意する方が効果的だと思います。インタビューに誰を呼ぶか決める際まずUSMLEのスコアでフィルターをかけるものの、誰をインタビューに呼ぶか迷った時、PSの中身がプログラムの目指すものと被っている方が有利です。たとえば、underservedな患者さんを診療することを強調しているプ

D.O.がヤバイ。IMGがどんどん不利になっていく理由。

D.O.という言葉を聞いた事がある人は多いかもしれませんが、この学位に関して詳しく知っている人はあまり多くないと思います。ここ数年のDOのトレンドは脅威なので、よく理解しておいた方がいいです。 アメリカ人が医者になる方法は3つアメリカで医者になるためにはM.D.の学位を取得できるmedical school(=allopathic medical school)に入学するのが王道です。しかしアメリカには現在153校しかallopathic medical schoolがあり

Match Weekと第1希望にマッチする割合

毎年3月中旬にMatch Weekがあります。ERAS 2020では3月16日がマッチ結果の発表及びSOAPの開始、3月20日がいわゆる「Match Day」で、マッチしたプログラムの結果発表でした。 SOAPはMatch Weekの初日(月曜)にアンマッチと発表された人が参加する再マッチングシステムです。Match WeekまでにSOAPに関する案内がNRMPから何度も届くのですが、全員に届く案内であり、マッチしていないことを意味する訳ではありませんのでご安心を。 Ma

ROL (Rank Order List)の作成と承認

ほとんどのプログラムが1月中には全てのインタビューを終了し、その後選考委員で会議を開いて誰をランキングに入れるか最終決定するようです。私達もROLの作成が1月中旬から可能となり、applicantもプログラムも2月末(ERAS 2020では2月26日)がROL作成の締め切りとなります。 ROLはレジデンシー申請に使用したウェブサイト(MyERAS)と異なるサイトで行うため、registrationが必要です。9月中にアカウントを作成できるようになりますが、有料です。ERAS

Residency Interview②:インタビュー対策

私が行った対策は ① インタビューの対策本に記載されている質問の回答を大まかに作る ② 自分のCVを元に質問を自分で考え、伝えることをまとめる ③ プログラム毎に質問を考える ④ 友人とSkypeで練習 ⑤  1人で練習 ・・・ ①  私が使用した対策本は以下の2冊です。どちらも有名な本だと思います。他にも参考書はあると思いますが、多分どれも大差ないです。 この本に記載されているほぼ全ての質問に対し大まかな回答を作りました。合計で100個弱程度あると思います。Behav

Interview Invitation⑤:滞在場所や飛行機の予約、食事など

ホテル病院から徒歩圏内の近くに滞在するのが1番時間のコントロールがしやすく、ストレスが少ないです。 プログラムによってはホテルをいくつか紹介してくれますし、割引があることもあります。近い場所にホテルがない時や割引があっても高い時は私はある程度リーズナブルな近くのホテルか、スーパーホストが管理しているAirbnbに滞在して歩いて病院に向かうようにしました。病院まで運転して参加したインタビューも複数あったので、運転に慣れている人は車でも全く問題ないと思います。指定した場所に駐車す

Interview Invitation④:インタビューの日程調整

以前共有した通り、インタビューの招待は9月後半から10月がピークなのですが、私が所属していたWhatsAppグループの人達は ・言語の壁がないのもあってインタビューの練習が早期に完了し、10月後半からどんどんインタビューをスケジュール ・日本人IMGのように自国で働きながら渡米してインタビューを受ける人はほぼおらず、インタビューのためにアメリカに長期滞在 ・NYやIL等、IMGフレンドリーな州に呼ばれる可能性が高いので、そういった場所を拠点として動く といった感じでした。

③内科レジデンシーのプログラム選択:ABIM Research Pathway

日本の医学教育の都合上、今後日本人IMGがこのpathwayを通してレジデンシーにマッチする可能性はある例外を除きゼロですのであまり参考にならないと思いますが、昨年自分が該当しないかかなり調べて、実際に一部アプライもしたので共有しておきます。 ・・・ アメリカの有名な大学病院(30−50施設程度)はphysician-scientistを育てることに特化したプログラムを用意しており、physician-scientist training program (PSTP)とよ