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成果を上げても報われない。会社組織は変えられない。だったら辞めて起業したい。

「仕事できる」がノート術の目的だった

仕事ができるようになりたい。かつての私の、ノートや手帳を書く理由でした。

時間を管理し、タスクを管理し。課題の解決案を書き。解決できたら書き。ふと頭に浮かんだ発想を書き。

書いたことを見返して。気づきを得たらまた書いて。

仕事にノートを使う人は、みなそうやって、がんばっているのではないでしょうか。

何のために?

自己実現のため、ですよね。

できるようになっても望みはかなわない

仕事ができれば、地位も収入も上がります。人生が充実することでしょう。かつての私は、仕事こそ一生をかけて取り組むテーマだ、と考えていました。

くわしくは「モテノート」の記事に書きましたが、少しはモテるようになった私は、仕事もできるようになりました。

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ようやく人生がおもしろくなりそうでした。

しかし、驚いたことに、役職も収入も上がりませんでした。責任だけ大きくしたい、との話が上司からありました。

私は大きく失望しました。

賃金を増やすなんてとんでもない!

自分で会社を経営している今なら、この事情の半分くらいは理解できます。

日本では、経営者は正社員を自由に解雇できません。だから、少し儲かったから賃金を増やすなんてこと、怖くてできないのです。正社員の定年まで賃金を出さなければならないのですから。

正社員の立場からすれば、不満があっても辞めにくいです。この先もお世話になるんだから、少しぐらいはがまんします。

経営者はその心理も理解しています。いっそう、賃金を上げません。

問題は個人から社会へ

先進国の中で、過去数十年間、日本だけが賃金が伸びず、競争力が劣化している原因はこれです。

雇い主が解雇できないのと、がんばっても賃金が伸びないのは、表裏一体の社会の欠陥です。

仕事ができる、できないは個人で解決できます。社会の欠陥は、個人で解決できません。

仕事をがんばり、成果を上げた個人は、この壁にぶち当たります。

積み上げたノートは成長の証です。しかし、報われません。自己実現はかないません。

抜け忍のカムイ

ここで私は漫画「カムイ伝」を思い出します。

主人公のカムイは社会階級を乗り越えたく、忍者になります。しかし、忍者もまた社会階級に組み込まれているのでした。自由を求めてカムイは忍者の身分から抜けようとします。階級そのものを超えるために。

仕事で成果を出しても報われない。個人で社会の仕組みを変えることはできない。ならカムイのように会社を抜けて、ひとりで生きていくしかないのではないか。でも、そんなことができるのか。

この課題は、何度も何度もノートに書いて、解を探しました。何度書いても、解はひとつでした。

辞めて、起業したい。

決意するまでの時間は短かったです。ノートに書くと、答えは明白で、迷うことがないのです。

仕事ができるようになりたくて書き続けたノートは、そこを飛び越えて、人生を飛躍させるためのエンジンになっていたのでした。

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