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色彩雫の冬柿で書く。蘇る、ぬめって曲がる朱の払い。万年筆は過去の記憶を掘り返すのか。

ペリカンのスーベレーンM1000を入手し、メインの万年筆としました。黒系のインクを詰めて、手帳にタスクや日記を書いています。

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これまでメインで使ってきたビスコンティのホモ・サピエンス・ダークエイジ・オーバーサイズには、赤のインクを入れることにしました。

完了したタスクは赤のボールペンで消し込むのですが、これも万年筆でやりたくなったのです。

どんな赤にするか。迷った挙句、色彩雫の冬柿を。

オレンジ寄りの赤です。

このインクをホモサピに詰めていると、3年前に会津に訪れたときのことを思い出しました。

荒地に立つ大きな柿の木に赤く熟した柿が一つ、ぶら下がっていたのです。

書いてみましょう。

日記は黒系で書くのですが、色を確認するため赤で。悪筆御免。

いい色じゃないですか。

ここでいきなり、小学生だったころの習字の時間のワンシーンが脳裏に再生されました。私が書いた字に、先生が朱を入れています。

動画にするなら1.5秒ぐらい。左上から右下に筆を動かす「払い」で、これだけがループしています。

私の払いは不格好。先生のは筆跡がまだ濡れていて、ぬめって曲がる朱が美しい。

万年筆で書くと、脳のあちこちが刺激されて、記憶がよみがえるのでしょうか。

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