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<日本からグローバルへ> “カワイイ”アバターでグローバルシェアを狙うスタートアップ誕生!

世界規模で成長を続ける仮想空間、メタバースで特に注目を集めている”アバター”。アバターで世界に変革を起こすべく「プロダクト」が日本で生まれようとしています。。株式会社DENDOH(以下、DENDOH)が手掛ける3Dアバタープラットフォーム『molz』。同プロダクトで「2025年までに”1億総アバター時代”を築き、世界の”殿堂”入りを果たす」――。そんな熱き想いを語る株式会社DENDOH CEO 押田大輝氏に、プロダクト開発のきっかけや世界で勝つための戦略についてお話を伺いました。

ポケモンの殿堂入りにかけて 「DENDOH」という会社を作った!

――DENDOHのサービスについて教えていただけますか?

DENDOHは、メタバース用アバター作成アプリケーションの開発を主軸に、企業向けのアバター・デジタルファッションの制作事業を展開しています。特に注力しているのは、メインプロダクトでもある3Dアバタープラットフォーム『molz(モルツ)』。同プロダクトの海外ローンチを今年中に行うべく現在、鋭意開発中です。

――『molz』は3Dアバター“プラットフォーム”とのことですが、詳しく教えていただけますか?

『molz』には大きく2つの機能があります。1つ目は3Dアバターをトータルデザインできる作成機能。『molz』は直感的なUXなので3Dアバターを誰でも簡単に、かつ気軽に作成できる上、そのアバターには自分好みのファッションに着せ替えることができます。

――百人百様、どんなニーズにも対応できるということですね!

その通りです。バーチャルをはじめとしたインターネットの世界において、顔出しをせずに活動するとなった時、自身を投影するアバターは絶対に必要になる。そこで『molz』で作成したアバターはバーチャルSNSやアバターを使用した映像配信など様々なメタバース空間を横断的に利用できるよう、複数のファイル形式で書き出し可能にしています。さらに3Dアバターを彩るファッションアイテムも現実世界と同じくクール、カワイイなど様々なジャンルを網羅、ユーザーは『molz』に陳列された膨大なアイテムを自由に選び、その日の気分に応じてファッションコーディネートを楽しむことができます。

――2つ目の機能は何なのでしょうか。

2つ目は、3Dアバターの着せ替えデータの作成から掲載、販売といったプラットフォーム機能。先ほどもお話しましたが『molz』で作成した3Dアバターは、複数のファイル形式で出力可能にしています。というのも、僕たちもユーザーがこだわり抜いて作成したアバターを様々なメタバース空間で使ってほしいと考えているからです。ユーザーにとってアバターは自分の分身。だからこそ、現実世界のように自分のアバターもお着替えしたい、色々なファッションを試したい、自分でデザインしたい――。『molz』はユーザーの潜在ニーズに着目。ユーザー自身がデザインし、データを公開・販売できる機能を搭載、プラットフォーム化を図ることで、誰もがバーチャル上でなりたい自分、ありたい自分を楽しむことができるような世界を提供します。

――素晴らしいですね!

ありがとうございます。実は「DENDOH」という社名は、POKEMONの”殿堂入り”から名付けました。世界を牽引するビジョナリーカンパニーとして殿堂入りを果たすことを目指し、この3Dアバタープラットフォーム『molz』というプロダクトに向き合っています。現在は正式リリースに向けてクローズドテスト中ですが、近々ベータ版リリース予定なので、ぜひ皆さんに『molz』を楽しんでいただきたいです。

ゲーム・アニメオタクが会社を創業するまで・・・

――創業のきっかけを教えていただけますか。

創業は大学院生のとき。大学、大学院を通して、VR/AR領域の研究をしてきたこともあり、「バーチャル領域で働きたい」という想いは自然に持っていましたが、創業しようと思ったのは大学で立ち上げたゲーム制作のサークル運営がきっかけです。僕が「ゲームを作りたい」という思いから立ち上げたサークルなのですが、気がついたら、100名規模に膨らんでいました。そこでは自身が旗を振ってチームを作ったり、声優さんを招致した有料トークイベント企画を立ち上げたり、プロダクトやサービスを作ったり――。ここで得た様々な経験から起業したのです。

――創業当時は違う事業をされていたとか。

ええ。当時は、自身が研究してきたVRやARを活用した「EC×SaaSビジネス」をしていました。創業当時、コロナのパンデミック中で、購入側のネットショッピングのニーズが急増していたのですよね。そこで、オンラインでアパレルの試着ができるプラグインツールの開発を行い、オンラインショップ事業者に月額制のサービスとして提供を開始しました。高額のサブスクリプションにもかかわらず時代の潮流も相まって、顧客がつきはじめ、アクセルを踏むタイミング!……のはずでしたが、開発とセールスに奔走する日々に疑問を抱くようになってしまったのです。

――と言いますと?

「なぜ自分がやるのか」ということです。僕はただ経営者になりたい訳ではなく、「世の中を変える、世界中の人々に楽しんでもらえるプロダクトを生み出したい!」という思いで起業したのです。そんな中、参加したあるピッチイベントの審査員だったiSGSインベストメントワークス代表・佐藤真希子さんのご紹介で、VR・エンタメ領域の先輩起業家の方々と壁打ちしていただく機会に恵まれました。そこで、現在の事業に通じる「エンタメ」領域での事業開始を決断したのです。今思えば、現在の事業領域でもあるバーチャル『テクノロジー×エンタメ』を選んだのも必然だったように思います。元々、僕は根っからのテクノロジー&サブカル好き。小学生の頃から様々なジャンルのアニメも見ていましたし、その膨大な知識量のおかげで学校では“アニメ四天王” とあだ名をつけられたり(笑)、ものづくり好きが高じて中学時代のロボカップジュニアに出場したこともありました。

「令和のココ・シャネル」を誕生させたい!

――そこで事業をピボットしたわけですね!

はい。メタバース空間で使えるアバターの制作は、時間がかかる上に空間の開発よりも優先度が高くないと見られています。一方、ユーザー個人が好みのアバターを用意しようとするとUnityやBlenderといった3Dに関する専門技術を持っていないと厳しく限られた人しか楽しめない状況にあると思います。ユーザーの「理想のアバターを作りたい」というニーズは確実にあるものの、今ある既存サービスでは難しい、ことに気づきました。ユーザーの抱える課題を発見したとき、その課題を解決する3Dアバタープラットフォーム『molz』が生まれたのです。

――『molz』をアバター制作だけではなく、あえて”プラットフォーム”化した理由はそこにあると。

ええ。今後、アバター市場は必ず大きく成長することは間違いありません。だからこその「アバタープラットフォーム構想」なのです。例えば、全世界で3億人以上のユーザーを擁する『フォートナイト』におけるゲーム内キャラクターに着せるバーチャルファッションは、ひと月に300億円、3年間で1兆円ともいわれる売り上げがあると言われており、その傾向が顕著ですよね。フォートナイトのコスチュームアイテム『スキン』は課金すればするほど強くなるものではないにも関わらず、そこに対して多くのユーザーが課金をする。この事実こそ、”バーチャル上の自己表現に課金する”市場が確かにあることを物語っています。

現在『molz』では社内作成したアバターファッションアイテムを”molz”というブランドのアイテムとして配布していますが、海外ローンチ時にはユーザー自身が作ったブランドアイテムをアップロード、販売できるプラットフォーム機能を搭載します。『molz』ユーザーであれば誰でも簡単に自分のアバターが着るアイテムを”作る、着る、売る”が可能になるということです。全く知らないユーザーが作ったデザインアイテムをウインドウショッピングのように楽しみ、自分がデザインしたアイテムを着たアバターをSNS上で目にすることもあるわけです。アイテムを”デザインし販売する”ユーザーの楽しみは、倍増どころではないですよね。

――『molz』ユーザーは、メタバース上でファッションやデザインの楽しさを知る、ということですね。

その通りです。が、『molz』はもう一段階上、この”クリエイティブを生み出す楽しさ”を武器に、アプリケーション上にクリエイターの「自己表現を楽しむ」経済圏を創出したいと考えています。ユーザーが『molz』で作るファッションアイテムを作る、そしてファッションで自己表現をするデザイナーが生み出すアイテムが『molz』でオリジナルブランドとして販売される。「自分がどうありたいか」という自己表現をデザインで表す、令和のココ・シャネルが『molz』から生まれてほしいと願っています。そのぐらい力のあるデジタルファッションブランドを生み出せる仕組みが『molz』にはあると自負していますし、皆が熱狂するファッションブランドが立ち上がるほどの経済圏をバーチャル界に創出できると確信しています。アバターを作って買って着て売って、と楽しめる現実のコミケみたいなカルチャーを作っていく。『molz』で世界中にいるクリエイターの経済圏を広げ、この循環を持続的に回し続けることが僕らの使命ですね。

ジャパニーズアバターで世界を獲る! エンジニア求む!


――今後の展望をお聞かせください。

『molz』は世界と戦う日本発3Dアバタープロダクトです。海外を見れば、海外セレブとコラボ・アバター化したことでメタバース業界にインパクトを与えた米アバター開発会社「Genies」が約190億円、世界で3億ユーザーが参加するアジア最大規模のファッションメタバース環境「Zepeto」を運営する韓国のNaver Zがソフトバンクグループから約170億円という資金調達を成功させています。一方、日本のアニメが世界を席巻しているにも関わらず、世界的な日本アバター企業は出ていない。作り込まれた世界観の中、高い画力で生き生きと描かれるキャラクターが日本アニメの魅力。この日本独自の表現主体を武器にしたアバタープラットフォーム『molz』でDENDOHは世界を獲りに行きます!

――DENDOHの『molz』から目が離せませんね!

ありがとうございます。『molz』のアバターはデフォルメキャラでありつつ、”まるで生きているような”表情、動きが可能のため、誰が見ても「これ、『molz』で作ったアバターだ!」と分かるほどクオリティの高いものを提供しています。僕を筆頭に20~30代の主力メンバーが一丸となって『molz』の開発を進めていますが、Unityエンジニア、デザイナー、3Dディレクターといったクリエイター仲間がまだまだ足りません。
国内ではまだ市場が開拓されていない領域なので、やりがいや面白さを間違いなく感じられますし、グローバル視点からキャリアパスを描ける環境がDENDOHにはあります。日本発3Dアバタープラットフォームを武器に、世界の”殿堂”入りをする――。この始まりのステージに立ち、事業の成長を一緒に盛り上げてくれる仲間を幅広く募集しています。ぜひこちらから気軽にご応募ください!

——ありがとうございました! これからも、我々W fundは、株式会社DENDOHを応援していきます!

押田大輝
株式会社DENDOH CEO
大阪市出身。東京都立大学大学院博士前期課程修了。研究過程でバーチャル空間でのユーザーエクスペリエンス可視化システム構築などを行い特許取得。在学時にゲーム制作でコミケ出展、その組織づくりに没頭したことをきっかけに、3Dゲーム開発、AR/VR、メタバースの世界へ。ゲームクリエイターやアパレルショップスタッフなどを経て、VR/ARの開発を行う株式会社DENDOHを設立。2022年、プレシードラウンドにて6000万円の資金調達を実施。東京都、経産省のスタートアップ推進プログラムに採択。現在、メタバース向け3Dアバター作成サービス開発運営を行っている。大のサブカル好き。

高津秀也 
W fund インベストメント・マネージャー

DENDOHの挑戦する、オリジナルアバター市場は拡大するメタバース市場において有望な分野の一つと見込んでおります。 その中でも、当社は japan IPが培ってきたキャラクター文化とアバタービジネスを融合した取り組みを志しており、グローバルの動きと比較しても非常に日本の強みを活かしたトライだと考えつつ、JAPAN発のアバタークリエイトサービスとして大きな期待を感じております。 メタバースはゲームやアニメなどの日本文化の集大成だと言われることもありますが、その最先端のトライができる環境がDENDOHにはございます。なんらかのご関心を頂ける方は是非ご連絡ください!

取材・構成 株式会社TEA.M


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