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インフルエンサーに特化したフリマサービス「Pickyou」徹底解剖!

インフルエンサーが発信する、ファッションやライフスタイル情報。そのリアルでありながら憧れの姿をマネしたいと思うフォロワーは多いのではないでしょうか。そんなフォロワーに願ってもいないサービスが誕生!インフルエンサーが実際に着用していた洋服が購入できるフリマサービス「Pickyou」です。既存のフリマサービスと違い、出品者・購入者ともにメリットの多い「Pickyou」。Z世代に人気の秘密と今後の展開について、株式会社ピックユー 代表取締役社長 冨田理央氏にお話を伺いました。

憧れている「あの人」が着ていた服を買いたい!

――Pickyouはどのようにして生まれたのですか?
僕自身が欲しかったサービスを作りました。僕のクローゼットの中は、インフルエンサーの方達からもらったもの、対面フリマやInstagram上で買ったもの、メルカリを介して買ったものなど、僕が好きな人のお下がりばかり。しかし、その購入体験が良い体験とは言えず……。もっと便利にお手軽に古着を購入できたらいいなというところから着想しています。
もともと服が大好きだったので、大学生時代はアルバイト代のほとんどを洋服につぎ込んでいました。でも、結局残っているものは、好きなインフルエンサーからもらったものや憧れの先輩から受け取ったアクセサリーなど、アイテム以上の付加価値があるものなんだなと気づきました。古着屋などに通っているとインフルエンサーと知り合う機会も増えてきて、聞くと、服が好きだからどんどん買うけれど当然、着なくなったアイテムが増えてきてしまう。処分したくても忙しいからフリマもできないし、フリマアプリも面倒。そのうちに着なくなった服で家の中が溢れていると。それを聞いた時に、フォロワーからしたら、好きなインフルエンサーの服は間違いなく欲しいだろうなと思ったのです。だから、インフルエンサーに特化したフリマサービスがあれば、フォロワー側は使うだろうなと考えました。
でも、供給側つまり出品者がいないとこのビジネスモデルは成り立たない。インタビューを重ねることで、出品者・購入者ともに需要がありそうな形を考えて、まず本当に小さく検証してみました。そうしたら想定通りのトラクションが出たので、これはもう事業化しようと思い起業しました。

――Pickyouで買えるものは、インフルエンサーが実際に着用していた洋服なのですか?
はい、そうです。インフルエンサーと聞くとPR案件やブランド運営などを行いつつ、仕事として行っている方をイメージするかもしれませんが、Pickyouの出品者は、本業が別にある方々が多いです。クリエイター、モデル、美容師、アパレル販売員、会社員など様々ですね。

――Pickyouの出品者の魅力とは?
出品者のファッションセンスだけではなくて、その人が発信するライフスタイルに対して憧れや強い共感を抱いています。「新しいTシャツを買いました」「最近このお店にハマっています」「イベント参加しました」などの趣味趣向はもちろん、「今、自炊にハマっています」といった生活そのものですね。

古着の市場規模は拡大中!

――改めて、Pickyouのサービスについて教えてください!
「循環をスタンダードとして楽しむ未来を創る」をミッションとして掲げ、Z世代のカルチャーを熟知した2名で創業しています。共同創業者の河合は、世界再生をテーマに、廃棄予定だった資材を使用したクリエイションを発信しています。彼はSDGsな活動にフォーカスした『The Marvericks of 2021』にて最年少アワードを受賞した経験もあります。河合は爆伸び中のSNSを筆頭とするクリエイティブ面をディレクションしており、河合のセンスにはいつも脱帽してます(笑)。この2人で始めたのが、Pickyou。どこよりも簡単に、インフルエンサーが着ていた古着と購入希望者をマッチングさせるサービスです。

――どのように売買するのですか?
出品者であるインフルエンサーは、アカウント登録後に自宅に届く専用のキットに出品したい古着をまとめて当社の物流センターに発送します。それから当社で商品情報を登録し、出品者は商品の説明文と着画写真を登録するだけで出品できます。購入者は欲しい商品を購入し、当社に代金を支払うと、最短当日にアイテムが発送されます。その後、売上金を出品者さんに還元するというモデルです。出品作業、発送業務の各種サービスを当社に一本化することで顧客体験の向上を行います。他社だと、出品者が出品、発送のすべてを行いますよね。何か問題が起きた場合には双方のユーザー同士でやりとりしないといけないので、とても面倒かつ細分化されたプロセスになってしまっています。しかし、Pickyouは全プロセスの顧客対応を当社が行うことで満足度の高いサービスを両サイドのユーザーに提供することが可能です。

――古着市場はどのような状況なのでしょうか?
古着市場は急速に成長しており、2028年までに約54兆円に達すると予想されています。アパレル業種別シェアでもリセール・二次市場のシェアは年々増加し、古着を積極的に購入することが今後のスタンダードになります。アパレル業種別シェアを見るとリセール市場だけが大きく成長し続けています。

2024年3月、Pickyou × MIYASHITA PARKによる「音楽、フリマ、フード」をテーマとした  イベントを「sequence MIYASHITA PARK」にて開催。大盛況に終わる!

業績が右肩あがり!資金調達もしました!

――市場の成長も相まって、業績が上がっていますね。
はい、インフルエンサーが出品した古着は高い購入成約率で取引が成立しています。単月の流通額は直近10ヶ月間でマーケ費をかけることなく25倍に成長しています。昨年はW fundの新人賞をいただくことができました。今年はベストグロース賞を取れるようにゴリゴリ成長すべく頑張ります!

――今回、資金調達もされました。
ありがとうございます。ニッセイ・キャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、既存株主であったW fund、combo、WONDERTAINER FUNDより総額1.4億円の資金調達をすることができました。

――貴社と市場への期待感があるということですね。
経済的な合理性、社会課題の解決に向けた意識の高まりで、古着の市場規模は急速に成長しています。一方で中古品を一度も売買したことがない潜在ユーザーも数多く存在するので、市場全体としても伸び盛りですし、まだまだ隠れたユーザーがたくさんいると考えています。さらに追い風となっているのが、法改正の動きです。政府がファッション業界に介入する動きが高まっているのです。

――話は変わりますが、小さい頃から起業家を目指していたのですか?
いいえ、全く起業は考えていませんでした。大学4年生の頃からじわじわと自分自身でサービスを立ち上げてみたくなり、そのタイミングで事業アイディアを思いついたので就職活動は全くしませんでした。インターン経験も特になかったですが、たまたま大学時代アルバイトをしていたハンバーガー屋さんにW fundの投資先でもあるペイトナー株式会社代表の阪井さんがよく来店していたのです。事業アイディアを相談したところ、阪井さんがとても丁寧に壁打ちに付き合ってくださりました。僕の中には阪井さんエッセンスがたくさん詰まってます(笑)。

一緒にサービスを拡大してくれる仲間を求む!

Instagramのリールは海外でも大反響!

――組織全体での課題はありますか?
プロダクトは基本的に全てノーコードで提供しています。出品者の登録者数が増えてきたので、人力の作業だとなかなか難しくなってきています。この辺りは課題なので、少しずつ自動化を進めていくことが必要だと。他にもオペレーションの効率化も重要なので、さらなるスケール時に対応できるオペレーションモデルを構築していくことに注力しています。

――そのあたりを解決すべく、参画してほしい人材に求めるものは?
資金調達も完了したので、 Pickyouのサービスをスケールアップしていく「仲間」が必要です。具体的な職種としてはエンジニア、デザイナー、経験豊富なオペレーションリーダーを採用したいと思っています。年齢や経歴はあまり意識していませんが、それよりもファッションの未来に熱い思いを持ってくださる方がいるといいですね。ぜひ、当社に興味を持ってくださる方がいらしたら、こちらからご連絡ください!

――ありがとうございました! 我々W fundはこれからもPickyouを応援していきます。

服部 将大
W fund パートナー
冨田さんが持つ唯ならぬ"雰囲気"に惚れ投資をさせていただき、これまで力強いトラクションと、冨田さんの経営者としての目を見張るような成長を両方を近くで見せていただきました。 Pickyouは世代のカルチャーを熟知したお2人が作ったサービスで、今やZ世代を中心にその独特な世界観がインフルエンサーとユーザーに刺さり、注目のサービスに急成長してきています。 そして、リユース、SDGsといった、これから日本でも益々成長していく市場の中で非常に楽しみなポジションにいるPickyouに注目してください!

冨田 理央
1998年11月18日生まれ。 2022年2月に株式会社ピックユー創業。

取材・構成 株式会社TEA.M




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