エンタメ・スポーツ・ライフスタイルの資金調達ニュース(9月前半:NFT/DeFi/eスポーツ/デザイン/オンラインカジノ/スポーツ)

こんにちは!
W venturesが注目するエンタメ、スポーツ、ライフスタイルの分野を中心とした国内外の資金調達、M&A/IPOのニュースの第3弾です。
今回のニュースでは、クリエイター向けNFT、eスポーツ、デザインといったプラットフォームを運営するスタートップなどをピックアップしています。
また、 TikTok、Snapchat、Instagram/Facebook、YouTubeに続いてLinkedInまでがクリエイター支援プログラムを発表するなど、クリエイターエコノミー関連のニュースが目立っています。
それでは、紹介していきましょう!

資金調達ニュース(9月前半)

■インフルエンサー向けNFTプラットフォーム「Cybertino Lab」がシードで$10Mを調達

画像1

*Source:https://cybertinolab.com/

「Cybertino Lab」は、世界初となるインフルエンサーとファンのためのNFTプラットフォームを運営しているスタートアップである。
主に北米をターゲットとしていて、利用するインフルエンサーが抱えるフォロワーは5億人以上になる。その影響力を背景に数十万ドル(数千万円)の取引が既に行われ、急成長している。
また、創業者3名は連続起業家で、2017年に米シリコンバレーで創設したブロックチェーン技術をベースとしたライブ配信サービス企業の「Lino」と「DLive」を、2019年末にBitTorrentへ売却している。
今後は、仮想空間/メタバース向けの個人認証プロトコルの開発を目指している。

■分散型金融ゲーム「DeFi Land」がシリーズAで$4.1Mを調達

画像2

*Source:https://twitter.com/DeFi_Land/status/1428348527818596355?s=20

「DeFi Land」は、分散型金融(DeFi)ゲームを提供するスタートアップである。仮想通貨の「Solana」が開催するブロックチェーン技術の向上を目指すソラナハッカソンで、今年優勝している。

DeFiとは
「Decentralized Finance」の略称である。金融の実験的形態のひとつで、仲買人、取引所、銀行といった中央集権的な金融仲介者に頼ることなく、取引を行うことが可能になる。また、ブロックチェーン上のスマート・コントラクトを利用することで実現される。

現在は農業ゲームのイメージ動画公開のみだが、今年中にNFTマーケットプレイス上でクローズドβ版のリリースを予定している。
今回の調達では、ゲーミフィケーションによる分散型金融(DeFi)の普及を期待されている。

■eスポーツプラットフォーム「Mobile Premier League」がシリーズEで$150Mを調達

画像3

*Source:https://www.mpl.live/

「Mobile Premier League」は、ユーザーが景品を競い合うeスポーツゲームを運営するスタートアップである。
2018年にインドでサービスを開始後、インドネシア、米国に進出し、現在8,500万人のユーザーを有している。
今回の資金調達では、今年7月に開始したばかりの米国でのサービス展開の促進を狙っている。また、今年4月にはインドのeスポーツのライブストリーミング会社「GamingMonk」を買収し、トーナメント機能などを拡充していた。なお、今回の調達により、同社はユニコーン企業入りした。

■デザインツール「Canva」がシリーズFで$200Mを調達

画像4

*Source:https://www.canva.com/ja_jp/features/

「Canva」は、オンライン上で簡単にグラフィックデザインを作成できるツールを提供しているスタートアップである。
2012年にオーストラリアでサービスを開始後、現在は世界190ヶ国で月間6,000万人ものアクティブユーザーを有するツールへと成長している。各地域でのサービス対応に加え、コロナ禍によるリモートワークの急拡大が大きく寄与している。2021年は既に前年比2倍以上の収益を達成していて、年度末には10億ドルを超える収益が見込まれる。
なお、CB Insightsによると今回の調達で評価額は$40Bに達し、世界で5番目に大きい未上場企業のデカコーンとなったが、CEOのメラニー・パーキンスは、資産のほぼ全てを寄付している。

M&A/IPOニュース(9月前半)

■世界最大級のオンラインカジノ運営「888 Holdings」が老舗ブックメーカー「William Hill」を$3Bで買収

画像5

*Source:https://corporate.888.com/

買い手である888 Holdingsは英国を拠点とする世界最大級のカジノ、スポーツエンターテインメントなどのオンラインブックメーカーである。

画像6

*Source:https://sports.williamhill.com/betting/ja-jp

一方、William Hillも英国で1934年に設立された世界最大級の老舗ブックメーカーで、ロンドン証券取引所に上場している。
2001年からオンラインベッティングにも対応し、スポーツなど様々なジャンルのエンターテインメントを提供している。また、オフライン/オンライン双方のスポーツベッティングにおいて、英国市場のトップ3のシェアを獲得している。
888 Holdingsにとって、今回の買収は最大となる。なお、William Hillは米国大手のカジノ運営企業「Caesars Entertainment」の傘下にあり、William Hillの米国外の事業を888 Holdingsが取得する。これにより、William Hillの200万人の顧客と本拠地イギリスにある1,400以上の実店舗にアクセスが可能になる。特に、コロナ禍でニーズが増加しているオンラインのカジノ、スポーツベッティングの取り込みを狙っている。

■米国の快眠ウエアラブル「WHOOP」がカナダのスポーツウエアラブル「PUSH」を買収(金額非公表)

画像7

*Source:https://www.whoop.com/

買い手である「WHOOP」は、ウエアラブル端末から心拍数を計測し、睡眠や健康のコーチングをサブスクリプションで提供している。
直近の1年間でユーザー数は5倍に増加し、収益は380%以上も増加している。また、SoftBank Vision Fundなどから資金調達しているスタートアップである。

画像8

*Source:https://www.trainwithpush.com/

一方、「PUSH」はウエアラブル端末などを開発するカナダのスポーツテック企業である。
PUSHはスポーツチーム、大学などのアスリートから軍隊まで、世界中で幅広くサービスが使われている。
両者の違いは、WHOOPは心拍数のモニタリングに特化しているが、PUSHは負荷のかかる筋力トレーニング中のパフォーマンス測定に特化している点である。
この買収により、より包括的で精度が向上したフィードバックをWHOOP上で提供することを狙っている。

いかがだったでしょうか?
今後も、エンタメ、スポーツ、ライフスタイルの分野を中心に国内外の資金調達ニュースを定期的にお届けしていきます。
投資相談もお気軽にどうぞ!

#スタートアップ
#ベンチャー
#資金調達
#VC
#海外ベンチャーキャピタル
#マーケットプレイス
#スポーツベッティング
#スポーツウエアラブル
#オンラインカジノ
#NFT
#デジタル資産


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?