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エンタメ世界に旋風を巻き起こす!?新しい「推し活」サービスを提供する『NATSLIVE』とは?

“推し活”という言葉が一般的になって早数年。今や“推し”がいない生活など、想像もできない方も多いのではないでしょうか?そんな方々に朗報が!推す側、推される側に新しい価値を提供するサービスが誕生。それは、株式会社NATSLIVEが運営するメディア・『NATSLIVE』(ナッツライブ)です。未だかつてない“推し方”について、代表取締役の今田敦士氏にお話を伺いました。

「NATSLIVE」に生まれ変わりました!

――NATSLIVE誕生の経緯を教えてください。
もともとはクックパッドライブというサービス名で、日本で唯一クッキングにフォーカスしたライブ配信サービスを展開していました。2023年10月にクックパッドグループから独立して、料理に限定することなく様々なテーマでライブ配信をやっていこうと決断しました。これに伴ってサービス名も『NATSLIVE』として、新しく走り出したばかりです。

――料理にこだわらないということでしょうか?
そうですね、料理を楽しみにすることへのこだわりは継続しますが、料理に限定する必要はないと思っています。単純に、ファンとキャスト(推し)の楽しいコミュニケーションを誘発するためのツールとしてサービス設計をしているので、これからは幅広いテーマを取り扱うファンメディアに拡張していきたいと思っています。

「ライブ配信サービス」だけではない!

――NATSLIVEは、どのような方に向けたサービスなのですか?
クックパッドライブは、当初、料理教室をオンライン化しようというコンセプトで始まりました。家にいながらスマホ1台で料理が学べる環境があったら便利だよね、と。しかし実際に蓋を開けてみると、あまり使われませんでした。料理家の配信をわざわざ見る人はそう多くなかったのですね。その中で、とある料理上手なお笑い芸人さんの配信が熱狂的に見られていました。それを見て、私は“推し活”に振った方がいいなという判断をして、現在の形になりました。アイドルや声優さんのファン、いわゆる推しがいる方に向けて、自分の推しのコンテンツを見たり、推しとコミュニケーションをとったりしたいというモチベーションが高い人にフォーカスをしたライブ配信というサービスです。

――配信コンテンツを見ると、多種多様ですよね !
料理をほとんどしたことがない、包丁も触ったことがないキャストも起用して、キッチンバサミで食材を切って料理するみたいな配信もしています。例えば、おにぎりを握る配信でも楽しいコミュニケーションになるような企画は作れます。ファンが楽しく推しとの時間を過ごすにあたって、何かテーマがないとコミュニケーションしづらいので、料理というテーマに沿った企画を作っているにすぎません。

――どういった経緯でこの事業に行き着いたのですか?
もともと料理とインターネットが大好きで、12、3年前にキャリアチェンジを考えたタイミングがあったのですが、当時は料理をテーマにインターネットサービスを展開しているのはクックパッドぐらいでした。クックパッドに入社してからは、広告事業の立て直しなどしていたのですが、新規事業をやらせてもらえるタイミングで手を挙げて、前身のCookpadTV、後のクックパッドライブを作りました。ただ、料理はビジネス視点だと、皆さんが思うよりコンサバティブな世界なんですよ。毎日の生活に不可欠なものなのに、料理のサービスに課金する行為はかなり慎重に判断をされるので、ユーザー課金でのマネタイズが難しい領域だと思っています。一方で、私はアニメや漫画、ゲームといったエンタメも大好きなんです。エンタメの世界は、料理とは真逆の世界。必需品ではないのに、ユーザーは当たり前に課金している。もちろん、私もかなり課金しています(笑)。その両方の世界を見ていて、これらを上手く組み合わせてマネタイズができないだろうかと考えた結果、今のサービスに行き着きました。

――ライブ配信の魅力は何でしょうか?
私たちはNATSLIVEをライブ配信サービスとして捉えていません。ファンとキャストのコミュニケーションの場と企画を提供しているプラットフォームで、コミュニケーション手段の一つがライブ配信だと位置付けています。そのため、一般的なライブ配信サービスとは大きく異なり、ライブ配信を観覧イベントとして設計したり、キャストプロデュース商品の販売を行うなど、独自の体験設計をたくさん作っています。どちらかというと、アイドルやアーティストのファンクラブ、ファンサイトに近いと思っています。事務所が公式で運営しているファンクラブとの差別化を図るための手段の一つがライブ配信です。

コロナ禍の充電期間を経て、アフターコロナで成長が加速!


――ライブ配信だけではなく、カフェ『NATSLIVE CAFE』も好調だとか。
『NATSLIVE CAFE』はコロナ禍でのピボットで生まれた事業です。2019年からライブ配信サービスを本格的に始めて、軌道に乗りかけたタイミングでコロナが来た。コロナ初期の頃は、テレビの収録なんかも全部中止して、既存の番組を再放送しているような状況でした。その影響はライブ配信の業界に波及して、ライブ配信を自粛せざるをえなかった。当時、ライブ配信サービスであるにもかかわらず、2か月間、新規のライブ配信が1本もできないような状況でした。

――その大変な期間をどうしていたのですか?
つらい時だからこそ、この後に大きく広がっていくものを作っていこうよ、と。当時は、ライブ配信アプリでのサブスクリプション課金しかマネタイズ手段がありませんでした。そこで、オンラインだけで完結するのではなく、リアルの物・リアルの場所を提供する方向にチャレンジしていこうという戦略を立てました。コマース自体はコロナのタイミングから急激に伸び出したECを自分たち流にキャッチアップしようとしたものですが、日本ではライブコマースはなかなかうまくいかないと言われた中で、うまくいっていないポイントを自分たちなりに分析した結果、推し活文脈の中でファンが絶対に買いたくなるオリジナル商品を開発して販売するという現在のコマースモデルが生まれました。これまで配信で観ているだけであったものが、実際に買えるようになると、ファンの方はめちゃくちゃ喜んでくれて、みんなが競って買い合うみたいな世界ができました。この経験から、ファンとキャストが安全にもっと近くでコミュニケーションできる関係を作れないかという思いが強くなり、ライブ配信のスタジオを観覧できる形にしてビジネスにしていくことを決めました。

――それがカフェ『NATSLIVE CAFE』につながるんですね。
はい。イメージするならラジオの公開収録みたいなものです。2020年からトライアルをスタートしました。その頃、コロナが長引いて飲食店が我慢しきれず撤退していて、世の中に物件が余っていた時期です。だから、今だとありえない好経済条件で物件が契約できました。これはすごいチャンスだなと思って、コロナが終わった後に爆発的にオフラインへの戻しが来るはずなので、今のうちに投資しようと決めました。各社が慌ててEC投資を始めているタイミングで、私たちはもう思い切ってEC投資をやめて、オフラインの場所へ投資するという意思決定をしました。お陰でカフェはいい場所にびっくりされるような条件で入れているので、今のビジネスを支えてくれています。

――ビジネスの基幹となっている戦略はどのようなものでしょうか?
私たちのビジネスは、キャストがいて、そのファンの方がキャストのパフォーマンスに対してお金を払う、もしくはキャストに関連する物を買うという関係値で成立しているビジネスです。その中でも、ファンにとって費用対効果が明確なものを取り入れていこうというのが戦略です。ライブ配信での課金だと、投げ銭が一般的です。しかし、投げ銭は、ファンにとっては費用対効果が低いと感じています。一方で、私たちが提供しているサービスは、キャストがプロデュースしたものを買うとか、観覧つまりは実際に会いに行けて、キャストと同じものが食べられる体験なのです。『NATSLIVE CAFE』で提供しているのは、5500円のチケットで滞在時間1時間中、キャストが配信している光景を見ながらキャストが作っているメニューと同じものを食べられるというような体験です。

――絶妙な価格設定ですね。
そう思いますか? でも実は、来ていただいたファンの方々に聞くと、皆さん「NATSLIVEは実質無料」と言っていただきます。「推しのためにお金を使う推し活なのに、ご飯代しか払ってないけどいいですか?」という感覚らしいのです。これは費用対効果がいいという理解をしています。

求む!エンタメ業界人材!


――NATSLIVEの存在は、小さなテレビ局みたいですね。
私たちはテレビというよりもラジオに近い存在だと思っています。ラジオは、ユーザーと番組の距離感が自由ですよね。ラジオのパーソナリティーは1人とか2人で、パーソナリティーにファンが付いている。ファンがラジオという番組企画を通じて、パーソナリティーと手紙やメールでコミュニケーションをはかる。昔は公開収録なんかもありましたよね。あの世界観をアップデートするようなイメージをしています。

――なるほど、ラジオなのですね。そうすると、これから参画してほしい人材に求めるものは?
事業側で活躍する人たちは、エンタメの人材をイメージしています。ITサービスをごりごり作っていました、ディレクションできますという方ではなく、テレビ業界でもテーマパークでもいいのですが、エンタメの世界でファンがどういう心理でどうお金を使うかという点をビジネスとして経験している方々がジョインしてくれると嬉しいですね。

――エンタメ人材にとってのNATSLIVEの魅力はなんでしょうか?
エンタメ業界は、事業にしても番組にしても、ひとつのものを大人数で作るから、下積みもあるし、番組の責任者みたいなポジションに到達するのは時間がかかる。でも、私たちにはそれがない。番組の単位とか企画の単位はそこまで大きくないですが、1人の番組ディレクターが20番組を持つみたいな世界なので、ジョインしたら翌月にはオーナーシップを持って自分の企画や番組を作れる。そのスピード感は魅力に感じてもらえるのではと思います。

――NATSLIVEの目指すところは、どんな世界ですか?
私たちは真面目に遊んでいる会社です。クックパッドライブ時代はコーポレートスローガンを「料理に、自由を。」としていました。だけどNATSLIVEになって「遊び心あふれる毎日」に変えました。私たちが提供するサービスは、毎日の生活を便利にするとか、社会課題を解決するというようなものではないかもしれません。でも、その人にとっての人生の楽しみや、生きがいになるようなものを作っていきたい。さらには、キャスト側、推される側が収入を得るための選択肢を増やしたいという思いもあります。持続可能で心から楽しめる稼ぎ方をエンタメ世界で作っていきたいです。

――ありがとうございました!日本の新しいエンタメ業界に旋風を巻き起こすべく奮闘しているNATSLIVEをW fundは応援しています!

今田敦士
株式会社NATSLIVE 代表取締役
株式会社ジャフコでベンチャー投資を行ったのち、クックパッドの経営企画部門に参画。同社の東証1部市場への市場変更プロジェクトを担当。その後、成長が停滞していた広告事業の営業部門や商品開発部門のマネジメントを行い、広告事業の再成長に貢献。2017年に料理動画事業を立ち上げ、2018年に同事業を子会社化して株式会社クックパッドライブの代表取締役に就任。2023年に株式会社NATSLIVEを設立し、クックパッドグループから独立。

W fund インベストメントマネージャー
高津 秀也
ソーシャルサービスや動画配信プラットフォーム等の普及により、過去のマスタレントと比較すると規模こそ小さくとも、それと変わらない、むしろより熱いファンコミュニティを持つタレントやクリエイターが数多く生まれました。NATSLIVEはそんな発信者様とファンの間に、テレビでもない、YouTubeとも違う、ライブ配信にも似てない、そんな新たな形のコミュニケーションと熱狂の場を提供する、推し活プラットフォームです。現代のファンサービス市場のど真ん中たる、推し活。これを着実にアップデートしていくNATSLIVEをご支援させていただくことで、
W fundのミッションである、【よろこび、ふやそう。】を達成していければ幸いです。

取材・構成 株式会社TEA.M



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