スポーツファンがメタバースで交流！新しいSNS/コミュニティ（資金調達ニュース 10月後半号）
こんにちは！
W venturesが注目するエンタメ、スポーツ、ライフスタイルの分野における、10月後半の国内外の資金調達、M&A/IPOのニュースです。
今回は、新しいSNS/コミュニティのスタートアップの資金調達を取り上げています。つい先日はTwitter創業者Jack DorseyのCEO退任が発表され、時代の流れを感じる一方で、取り上げたメタバース上のコミュニティなど多様で面白いコミュニティが出現しています。
これらの新しいSNS/コミュニティ、メタバースは、私たちもとても注目しています。次回は来年に予定しているインキュベーションプログラム『SCRAMBLE』でもテーマとなっていますし、また、2号ファンドも立ち上げて強化している投資活動でも、ぜひご一緒したいと考えています！
それでは、紹介していきましょう。
資金調達ニュース（10月後半）
■集合住宅向けSNS「Oneroof」がシードで$1.3Mを調達
「Oneroof」は集合住宅向けのSNSを構築しているスタートアップ。
首都圏の大都市の住民を対象に、大型集合住宅に住んでいる隣人との交流を促す。郊外の一軒家の住民を対象とし、近隣地域とのマイクロコミュニティ化を促す「Nextdoor」とは異なる。
サービス内では、メッセージ機能で気軽に登録している隣人とのコミュニケーションを取ることができ（物の貸し借り、ペットの世話の依頼など）、趣味に応じてコミュニティを組成することができる。加えて、建物内でサービスを導入するアンバサダーの役割を持つ「Superneighbor」と呼ばれる住人を設けていて、既にニューヨーク市内では約400の集合住宅に導入されている。
今回、Kleiner Perkinsなどの著名VCからシードラウンドの資金を調達し、今後はボストン、マイアミ、ロサンゼルス等他の主要都市への進出を予定している。
■スポーツソーシャルゲーム「Green Park Sports」がシリーズBで$31Mを調達
「Green Park Sports」はスポーツ、eスポーツファン向けのソーシャルゲームを提供するスタートアップ。
Chad Hurley（YouTubeの共同設立者/元CEO）、Nick Swinmurn（Zapposの創設者/元CEO）、Ken Martin（BLITZの共同設立者/元CCO）など著名なシリアルアントレプレナーたちが、共同で創業している。
ユーザーは自身のアバターを作成してミニゲーム型コンテストに参加したり、アバターを着せ替えるアイテムを収集して楽しむことができる。同社はLeague of Legends Championship Series (LCS)、LaLiga、NBAとパートナーシップを結んでいて、従来からのスポーツファンがメタバース上で交流できる新たなスポーツの楽しみ方を提供している。
NBAチームのアイテム獲得に向けて、ユーザーが競い合うオンラインベッティングイベントの様子。
今回、暗号資産デリバティブ取引所FTXの親会社Alameda Researchなどから調達した資金は、NFT事業への投資に充てられる。なお、今年5月にImmutable（NFTマーケットプレイス）とパートナーシップを締結している。
■ライブストリーミングソリューション「Kiswe」がシリーズBで調達（金額非公表）
「Kiswe」はライブストリーミング用のクラウド型動画配信システムを開発している。
ソリューションでは、ライブストリーミングや録画コンテンツ配信で、リモート実況解説やさまざまなインタラクティブな機能をカスタマイズして視聴者に提供できる。世界中でスポーツやエンターテインメントのライブストリーミングを手掛けていて、これまでに韓国エンターテインメントBTS所属事務所、米プロバスケNBA 、米プロサッカーMLS 、米プロゴルフPGAなどと提携した実績がある。
昨年、6つのアングルの映像からユーザーが選んで視聴できる「マルチビューサービス」をBTSとのコラボでオンラインライブに初導入し、デジタルネイティブ世代向けに視聴体験の向上に貢献した。また、最高同時アクセス数が75万人を記録し、エンタメの新時代を切り開く史上最大規模のオンラインライブとして注目を集めた。
今回の資金調達（金額は非公表）はSony Innovation Fundが主導し、New Enterprise Associatesや既存投資家などが参加した（累計調達額は＄46M）。調達した資金はマーケティングに充て、海外展開を加速させる。
M&A/IPOニュース（10月後半）
■米コーチングソリューション企業「MaxOne」が米デジタルコーチング企業「Own It」を買収
買い手である「MaxOne」は、スポーツチームや指導者向けにトレーニングのソリューションを開発する企業である。
同社のアプリでは、アスリートや保護者との連絡からスケジュール管理、トレーニング計画、タスク管理、チーム会議まであらゆるツールが提供されている。プロスポーツ、ユース、大学や高校の部活動で導入されていて、NBC Sports CompanyやSports Engine、CoachUpなどと提携し、世界26ヵ国、70万人以上のコーチが利用している。
売り手は個人向けにデジタルコーチングのサービスを提供する「Own It」で、メンタルとパフォーマンスの両面を向上させることを強みとしている。
同社はウェアラブル機器で計測可能な心拍数等のデータを収集し、睡眠やストレス、回復の状態を分析、ユーザーカスタマイズされたトレーニングとコーチングのプランを提案する。ダイエットや筋トレだけでなく、メンタル管理、免疫力向上にも効果が期待できるため、プロアスリート以外にも起業家やエグゼクティブなどに利用されている。
今回の買収で、MaxOneはOwn Itのデータ収集・分析のテクノロジーを取り込む狙っている。今後は、Own Itの客観性の高いヘルスデータを活用して、パフォーマンスやメンタルを向上させるプログラムを提供していく。
いかがだったでしょうか？
今後も、エンタメ、スポーツ、ライフスタイルの分野を中心に国内外の資金調達ニュースを定期的にお届けしていきます。
随時受け付けている投資のご相談もお気軽にどうぞ！
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？