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【第2回】献血の不安を解消!初めての献血へ行こう!

こんにちは!医学生スイマーのウィリアムです。

前回の記事では献血の基本的な情報を紹介しました。今回も引き続き、献血に対する不安や疑問にお答えしていきたいと思います!

【第2回】の今回は、

「採血が苦手…」「貧血にならないの?」

という2つの不安・疑問をとりあげます。採血の痛みを和らげる方法も紹介しています!

少しでも皆さんのお役に立てたら嬉しいです!

採血が苦手です・・・

採血で倒れたことがある…という方は、無理をして献血する必要はありません。

献血では、左右両方の腕から採血をします。献血前に少量の採血をしてヘモグロビン濃度(血液が酸素を運ぶ能力)と血液型を調べます。そして反対の腕から献血を行います。

このように最低2回は針を刺す必要があるので、採血で倒れたことがある方は無理をしないでください。献血はボランティアです。献血以外にも社会貢献の方法はたくさんありますよ!

採血自体はできるけど、痛みが…血を見るのが苦手…という方は、読み進めてみてください。


採血の痛みを和らげるには?

献血では普段の採血よりも少し太い針を使います。そのためちょっと痛い感じがありますが、個人差はあるもののそれほど痛くないですよ!肘の内側を試しにつねってみてください。案外痛くないでしょう?😆
それに献血担当の看護師さんはとっても優しくて採血が上手いので安心してください\(^o^)/

また、針を刺す時に、針が刺さる部分を見ないようにしたり、違うことを考えて気をそらすことで痛みが和らぎます※1。とにかく意識を他のものに向けるようにしましょう!

これは真偽のほどはわかりませんが、針が刺さるときに息を止めずに吐くと良いと言われています。体の力を抜いて、リラックスすることがポイントだと思います。

針が刺さった後、採血をしている間は痛みはほとんどありません。さらに針が刺さっている部分はタオルで隠してくれるので、血を見るのが苦手…という方も大丈夫です!

最後に針を抜くときにも少し痛みがありますが、針を刺すときに比べれば痛くありません。この時も何か楽しいことを考えたりしながらリラックスしましょう!

採血の痛みを和らげるには:
1. 針が刺さっている部分を見ない
2. 何か楽しいことを考えて気をそらす
3. 呼吸を止めず息を吐いてリラックス

少しでも採血が苦手な方へのアドバイスになれば幸いです!


貧血にならない?

結論から言うと、体から血液を抜くので献血の直後にめまいやふらつきを感じることがあります。これを予防するために、献血の前後にはたくさんの水分をとるようにします。

献血した分と同じだけ水分を取れば血液の「量」はすぐに回復します。しかし、血液の「成分」が回復するのには少し時間がかかります。

例えば400mLの全血献血をした場合、体の中で酸素を運ぶ赤血球の数が元通りになるまでに、約2〜3週間かかるとされています。赤血球が少ない状態では、普段よりもめまいやふらつきが起こりやすくなると考えられます。

でも安心してください!

献血をする前にヘモグロビン濃度という値を必ず検査します。ヘモグロビンというのは赤血球に含まれる、酸素を運ぶタンパク質です。ヘモグロビンの濃度が低くなると、血液が酸素を運ぶ能力が低くなります。

献血前にこのヘモグロビン濃度を検査して、基準に満たない人は献血できない仕組みになっているため、体の中のヘモグロビンが減りすぎることはありません。
また献血をした後、次に安全に献血ができるまで一定期間、献血ができません。そのため献血をしすぎることもありません。

このように、献血をしても日常生活に支障が出ないように、きちんと基準が設けられているので安心してください。

なお、一度取り出した赤血球を体の中に戻す「成分献血」であれば、赤血球以外の血液の「成分」の回復は比較的早いため、めまいやふらつきの症状は出にくくなります。ただし、献血直後は全血献血と同じく血液の「量」は減っているので注意が必要です。

まとめ:
1. 献血前に安全に献血ができるかどうか検査をするので安心!
2. 献血直後のめまいやふらつき予防のために、献血前後に水分をたくさん摂取しよう!
3. 全血献血後の約2〜3週間はいつもよりめまいやふらつきに注意しよう!
4. 成分献血であれば、めまいやふらつきが出にくい!(献血直後は注意)

献血バスでは成分献血ができないのですが、献血ルームで献血をする際には選択肢としてアリですよ!


次回予告

いかがだったでしょうか?初めての献血は、誰しも緊張するものです。僕も緊張しました。
なるべく不安を解消して、リラックスした状態で献血へ行けるように、次回も解説していきたいと思います!

【第3回】は「薬を飲んでいても献血できる?」「スポーツに支障はでない?」という疑問をとりあげます。医学的な内容も多くなりますが、楽しみにしていてください!


参考文献・Webサイト

※1 子供の採血をする時に、キャラクターなどが書かれたカードを見せて気をそらすことで、採血の痛みが軽減したという研究結果を元に書いています↓
Risaw, L. et al (2017). Efficacy of Flippits to Reduce Pain in Children during Venipuncture – A Randomized Controlled Trial. Indian J Pediatr 84, 597–600. https://doi.org/10.1007/s12098-017-2335-z

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