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はかどる譜読み方法

新しい曲に取り組むとき、避けて通れないのが譜読み。
最初からサラッと最後まで弾けてしまう初見能力バツグンな人もいれば、もちろんそうでない人もいます。
譜読みにあまりにも時間がかかってしまったり、なかなか進まなかったりすると、新しい曲に取り組むことが億劫になってしまう人もいるかもしれません。
そうならないために、今回は効率よく譜読みを行うための「はかどる譜読み方法」をお伝えしていきます。

①音源をたくさん聴く

譜読みなのに、聴く?
実は音源を聴くのってとても大事です。
どんな曲かメロディーが頭の中に入っているだけで、譜読みのはかどり方は全然違います。
まずはたくさん聴いてみましょう。

ただ聴くだけにプラスして、音源を聴きながら楽譜を見て、曲に合わせて音符を目で追えるともっと良いです。楽譜だけを見てメロディーが脳内再生できたらもう完璧。(最初からそうでなくて全然良い)
見失わずに目で追うのってけっこう大変だけど、これをするとどんどん頭に曲が入っていきます。

②どんな曲か最後まで弾いてみる

どんな曲なのか、どういう難所が待ち受けているのか、全体を見渡す意味でザッと最後まで音を出してみましょう。

弾けない所があっても気にしない、止まらない。ああこういう難所があるのね、と心に留めて今はスルーします。
え、いいの?と思うかもしれませんが、弾けない所を把握しておくだけ、ということも効率よく譜読みをする上で大切なことなのです。
もし最後まで弾いてみるのが大変なようなら、途中まででも全然大丈夫。
前半だけ、1/3ずつ、でも構いません。
嫌だ!とならないところまでにするのがコツです。


③まずは1小節ずつ弾けるようにする

まずは1小節ずつ止まらずに弾けるようにしましょう。
ここで大切なポイントは一定のテンポで弾けるようにすること。
弾ける所は速く難しい所はゆっくり…といったガタガタのテンポではなかなか正しいリズムが身につきません。
ゆっくりじゃないと弾けない所があれば、弾ける所もそのテンポに合わせることが大事。
メトロノームを使うのも有効的です。ゆっくりだと弾けるテンポにメトロノームを設定して練習してみましょう。

難しい所が止まらずに弾けるようになる「はかどる練習方法」は、次の項目④の後にまとめて書いてあります。

④小節と小節をつなぐ

そして次の段階は、止まらずに弾けるようになった1小節ずつをつなげていきます。

まずは2小節間止まらずに弾くことを目標にしてみましょう。
2小節間ができたら3小節、4小節…とつなげていきます。
③と④を続けていくうちに、あっという間に最後まで止まらずに弾くことができるように…!

…と、そううまくいかないのが譜読み。
1小節ずつは弾けるのに、つなげようとするとつっかえてしまう、小節と小節の間がテンポ通りにいけない(ゆっくりになってしまう、止まってしまう)など、譜読みなんて投げ出したいポイントが出てくると思います。

次の項目では、上記のようなつなげるとうまくいかなくなるところや、②で把握した「難所」を弾けるようにする練習方法を紹介します。


はかどる練習方法

リズムを口で言う

楽譜を見ながら、リズムを口で言う練習。
音程はつけなくてOK。1拍ずつ手を叩きながら(最初は本人が叩かなくても誰かに叩いてもらいながらでも◎)言えるようにします。
メトロノームをつけて行なうのも良いと思います。

右手と左手を分けて練習する

弦をおさえる左手、合わせて弓を動かす右手。全く違う動きをしているわけだから難しくて当然。
それを分けて練習することで、それぞれを確認することができるので、時間がかかりそうで実は近道。

まずは左手の練習。
楽譜を見ながら、左手をおさえます。
リズム通りに指を動かせるようにしましょう。
難しい場合は、誰かに楽譜を歌って(読んで)もらいながらだとやりやすいかもしれません。
慣れてきたら、メトロノームをつけて(ゆっくりのテンポから)
テンポ通り動かせるようにしましょう。

次に右手の練習。
左手は弦を押さえず楽器に添えるだけ。
開放弦で弓の動き(ボーイングや移弦)だけ、リズム通り弾く練習です。

「きらきら星」を例に説明します。

「きらきら星」冒頭

1音ずつ、何線を弾いているか記してあります。
記してある通りの線(音)をリズムはそのままに弾きます。

ララミミ ミミミー ミミミミ ラララー
となります。

譜例のように、何線か書き込むと練習しやすいです。

間違えた音をダイレクトで練習する

「きらきら星」冒頭


またまた「きらきら星」の冒頭を例に説明します。

譜例の×印“おそらのほしよ ”の“ら”で間違えたとします。
あなただったらどこから弾きなおしますか。
何度も冒頭の“きらきら〜”から練習していないですか…?
それでは最初の“きらきら”が上達するだけで、肝心の間違えたところはなかなか弾けるようにはなりません。

そこで以下のように間違えた音をダイレクトで練習しましょう。
①間違えた音“ら”の前後1音を加えた“そらの”を止まらずに弾けるようにする。
②さらに1音増やして“おそらの”を弾けるようにする。
③間違えた音が含まれる1小節を弾けるようにする。
④前の小節からつなげて弾けるようにする。

小節と小節の間がテンポ通りにいけない場合も同じように練習します。
例えば、“きらきらひかる”と“おそらのほしよ”それぞれ2小節ずつは弾けるけど、その間(3小節目から4小節目にいくとき)が止まってしまう場合は、
①“ひかる”の“る”と“おそら”の“お”をリズム通り弾けるようにする。
②“ひかる”の“かる”と“お”をつなげて弾けるようにする。
③“ひかる”と“お”をつなげて弾けるようにする。
④“ひかる”と“おそ”までつなげて弾けるように…
という方法で範囲を広げていってください。


いかがでしたか。
今回の投稿で分かるように、譜読みは地道な練習には変わりはないけど、紹介した方法などを駆使して、諦めずに、時には
「今日はこんなに弾けるようになったすごい」と自分を褒めながら進めていってくださいね。


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