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主体的に働き続けるために必要なこと

 「いや~苦労するんじゃない?大丈夫?」
 会社の先輩に退職の挨拶にいったときに言われた言葉です。その時、私はちょうど34歳。新卒で入った事業会社に10年勤め、キャリアアップのためにコンサルティング会社に転職しようとしていました。それまで、外部で勉強しながら人事業務に従事し、専門性にはそれなりの自信がありましたので、とても抵抗を感じる言葉だったのを覚えています。

 しかし、転職後、まさにその先輩の言葉通りになりました。コンサルティング会社といっても同じ人事系、これまで培ったノウハウ・知識は十分に生かせると思っていましたが、現実はそう甘くなく、顧客に自分の知恵を売り、対価をもらうというプロセスに悪戦苦闘。新規クライアントの開拓についても、どう競争優位をアピールしながら妥当な価格で案件を獲得するか、頭を悩ます毎日でした。

 その後、40代で独立し現在に至るのですが、その時の辛い経験は、とても貴重で私にとってなくてはならないないものとなっています。現在は、顧客獲得からソリューション提供まで自身の責任で進めなくはいけませんが、これまでより主体的に仕事を進められていると思っています。改めて思うことは、組織に所属しようが、独立して仕事をしようが、自立して仕事を進めるためには、「顧客に提供する価値」と「案件の獲得とその維持」の両方のスキル向上が必要だと実感しています。

 終身雇用が崩壊し、今後、雇用形態はますます多様化していくでしょう。さらに日本は労働人口の減少していきますので様々な仕事に就ける機会が、これまで以上に増えていくと予測されます。そんな中、われわれが長く主体的に働くには、どういう経験が必要なのでしょうか?いまから準備できることは色々とあるかもしれません。