見出し画像

猫と通院

我が家の猫はわがままで常に強気である。
齢16歳も過ぎると、過去の経験から、危険な相手とそうではない相手が見分けられるようになるらしい。

完全室内飼いなので、危険な"敵"と遭遇する機会は極端に少ないのだが、数少ない外出機会では厄介な相手と出くわすことがほぼ確実だったりする。
その最たるものは動物病院だろう。

動物病院の待合室に入ったら、まず周囲の犬に喧嘩を売る。
子犬や小型犬、猫には売らず、大型犬が主な顧客だ。
押し売りと言われようがバーゲンセールと言われようが、とにかく売る。
自分はキャリーの中、安全地帯から売ってるわけだから誰も買えないのだが、そんなことお構いなしだ。
視界に入ったら躊躇無く、即、喧嘩を売る。いたってシンプルだ。

では、なぜ小型犬や猫には喧嘩を売らないのか?
観察していると、自分と同じくらいのサイズだと敵になる可能性すらないと判断しているフシがある。
ひと言で言えば無視だ。一瞥して無害認定しているのだろう。

続いて、診察室に入ると、獣医さん、看護師さんに喧嘩を売る。
体に触れる者すべてが敵。そんなこともあり、大型犬に対するより売り方は力強いように感じる。
いつも注射針を刺されたり、狭い"個室"に入れられたりしてるのだから敵認定は致し方ないところかもしれないが、治療のためだってことは理解してもらいたいところだ。

思い起こしてみれば、入院の度に爪を切られて帰ってくる。
これはきっと暴力沙汰を起こしてるからに違いない。
獣医さん、看護師さん、ご迷惑おかけして申し訳ありません・・・

こんな通院が毎週続くのだけれど、いつか慣れて喧嘩を売らなくなる時が来るんだろうか!?
それとも悪性リンパ腫治療が終了するくらいでは、そんな時は来ないのだろうか?

まだ治療開始から1ヶ月。(抗がん剤投与プログラムは6ヶ月間が標準)
最低でもあと5ヶ月は続くことになるわけで、早めに慣れて欲しいと思うのは私だけではあるまい。

そうそう。獣医さんの言葉を載せておこう。
激しく威嚇する我が家のラムセスに対し、「いや〜、ずいぶん元気になって来たね。副反応がこれだけ少なければ安心だね」とのこと。

獣医さんの日常ということか。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?