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とかく「けしからん」ニュースはたくさんあるけど、それでも僕らの世界はやさしい。

昨日、成人式に寄せてこんな記事を書きましたが…

今日とんでもない事件が起きました!

成人式当日に悲劇 振り袖業者が突然行方をくらまし、新成人の女性「着付け会場はかなりパニック」

要するに、振り袖販売やレンタルを手掛ける業者「はれのひ(harenohi)」が成人式当日になって、突然バックレたというもの。予約金云々もありますが、せっかくの式に振り袖も着付けもなく、申し込み者は途方にくれた。

そりゃそうです…

この事件に対して、当然ですが、ネット上では「けしからん!」という声がたくさんあがりましたが、僕はそれよりもこっちのニュースに注目したいのです。

振り袖業者「はれのひ」被害者に、救済の動き 「世の中、優しい人がたくさん」と新成人の女性


「お店が逃げました。まじ誰か助けてください」


被害にあった女性の早朝のこのツイートに対して、次々と寄せられる善意の連鎖。大勢の人からリプライで情報が寄せられ、中には「今から着付けに行けます」という温かい申し出もあったそうです。

この一連のリプライを見ると泣けてきます…

無事この女性は朝10時からの成人式に間に合ったそうです。本当によかったですね。他にもたくさん被害に遭われた方をいろんな呉服店や美容室が支援しました。中にはあのユーミンの実家もあったとか。

成人式トラブルでユーミン実家が救いの手


世の中捨てたものではない。


もちろん被害にあわれた方は大変だったろうと思いますし、この女性のようになんとかなった人たちばかりじゃないでしょう。逃げた業者は許せない。だけど、僕はこのひどい事件の裏側にある人々のやさしさの方に注目してほしいし、多くの人たちに知ってもらいたいと思います。

何か問題があった時に、その問題の犯人探しや犯人の責任追求をして「けしからん!」とか怒りの声をあげる人はたくさんいます。でも、それでは何の問題の解決にはならない。

どうしたら今この瞬間に少しでもよくすることができるか。自分にできることは何か。それを即考えて行動できる人。そういう人たちが素晴らしいのだと思います。


とかくツイッターは、罵詈雑言や互いに非難しあうSNSであるという噂もありますが、即時性の高いツイッターだからこそ生まれる「やさしい世界」があるのです。思えば東日本大震災の時もそうでした。

本当に世の中捨てたもんじゃない。


いつもいつも誰かを「けしからん」と非難するニュースばかりがニュースじゃない。「ありがとう」と言いたいニュースもたくさんあるし、僕らはそんなやさしい世界に生きている。

長年の会社勤めを辞めて、文筆家として独立しました。これからは、皆さまの支援が直接生活費になります。なにとぞサポートいただけると大変助かります。よろしくお願いします。