「残り物には福がある」は本当か?~確率でことわざの真偽を確かめよう~
こんにちは!
皆さんは「残り物には福がある」ということわざを聞いたことがありますか?
「他人が選んだ後の残りものの中には意外と良いものがある」という意味のことわざですね。
でも、本当に残りものには福があるのでしょうか?
今日はこのことわざが本当かどうか、数学的に考えていきましょう。
席替えで考える「残り物には福がある」
今回は「気になるあの子と席替えで隣になれるか」という状況で、残り物には福があるかを考えます。
席順はくじで決めるとし、気になるあの子であるA子さんは一番右になりました。
よって右から2番目だけがあたり、それ以外ははずれとします。
くじ順1とくじ順2であたりを引ける確率を比較することで、ことわざが本当かどうかを考えることができますね!
問題を改めて整理すると「はずれくじ3本、あたりくじ1本の合計4本のくじからあたりくじが引ける確率はいくつか」となります。
まずくじ順1であたりが引ける確率を求めてみましょう。
一番はじめに引くことができるので、合計4本の中からあたりを引ける確率は1/4になりますね!
次に、くじ順2であたりが引ける確率を求めます。
くじ順2であたりを引くには、B男くん、C美さん、D也くんが全員はずれを引けばよさそうですね。
B男くんがはずれを引く確率=3/4となり、B男くんがくじを引いたことでくじの内訳は「はずれくじ2本、あたりくじ1本の合計3本」となりました。
よってC美さんがはずれを引く確率=2/3となります。
同様に、D也くんがはずれを引く確率=1/2となります。
最後の自分は残ったあたりくじを引くしかないため、1/1であたりくじが引けますね。
B男くん、C美さん、D也くんが全員はずれを引くかつ自分があたりを引く確率をまとめて考えると
くじ順2であたりを引く確率=3/4×2/3×1/2×1/1=1/4となり、くじ順1と全く同じ確率となります。
まとめ
どうでしょうか?
直感に反して「残り物には福があるとは言えない」ということができます。
他にもスーパーの特売のような状況を考えると、良い品質のものは先に売れてしまうことが予想されるので、残り物には福があるとは言いづらいですよね。
今回は少人数での席替えを想定しましたが、大人数の場合でも、最初に引いても最後に引いても確率は変わりません。
ただ、大人数になればなるほど、なんとなくはじめと最後は当たらなそうな気がしますよね。
確率は変わりませんが、真んなか付近で引きたいという直感を持つ人が多いのではないでしょうか?
このように、データが直感を裏切る場合はあります。
そのため、直感を過信せず冷静にデータと向き合う必要があるといえますね!
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