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鳥にトリ囲まれた異空間をプロデュース!スズメ社鳥ってどんな人?

「名刺やカードには、人となりや想いが詰まっているはず」その考えのもと、whooのご注文の中から気になった方のお仕事や考え方について、インタビューしてみることにしました。小さな紙の中にも宿る想いや美学は誰かのクリエイティビティを刺激してくれるかもしれません。今回は株式会社鳥のスズメ社鳥さんです。

ズズメ社鳥|株式会社鳥 代表鳥締役。一番身近な野生動物である野鳥の魅力を伝えるべく、商品の企画の他、工作ワークショップ、バードウォッチングのガイドなどを行う。Webサイト Instagram Twitter

今回は3月30日まで自由ヶ丘のギャラリー「DIGINNER GALLERY WORKSHOP」で開催されていた‘すずめ はじめて すくう’ 展に伺いました。

鳥に占拠されたギャラリー

自由ヶ丘の駅前の商店街に、大変シュールな光景が現れました。

!!!!!!!!

入り口がスズメに占拠されてる…。

スズメの横をなんとか通り抜けて中に入るなり、「ぜひ2階も見てください!」と言われて部屋にいたのがこちら。

絶対縮尺がおかしい。何かの間違いかな…?

「メガ・チュン」というスズメのバルーンらしい。高さ6mくらい、建物の2階から目が合うサイズだそう。

―お聞きしたいことが色々あるのですが…今回の個展はどのような展示なのでしょうか?
株式会社鳥としての展示です。ご覧いただいた大きなスズメ「メガ・チュン」を学生の時の卒業制作で作りまして、その時にいくつかお仕事をいただけることがあったので会社を設立しました。しばらく休業していたんですけど、最近ようやく軌道に乗り始めました。2020年が会社設立10周年になるんです。なので「メガ・チュン」も、作って10年経ちますね。

鳥グッズで埋め尽くされるギャラリー。

―2階は何かの間違いかと思いました
この吹き抜けの空間で「メガ・チュン」を展示したいとこちらのギャラリーの方に言っていただいて、それで企画させていただきました。初めは1階を全部埋めるようにしようかと思ったんですけど、入っても白いお腹しか見えないし、他にモノも置けなくなるので、改造して首だけ膨らむようにしてあんな感じになりました(笑)

制作期間8ヶ月、ミシン縫いの手作りだそうです。手作り…?!

「メガ・チュン」は都内で膨らませるのが一年以上ぶりなんです。絵面がおもしろいと言っていただけることが多くて少しずつメディアに出たりもしています。

「メガ・チュン」が放送されたテレビの映像も。

野鳥の魅力を全力で発信中

―入り口から衝撃的でしたが「メガ・チュン」も驚きました。社鳥さんの活動内容を教えていただけますでしょうか?
展示しているスズメ型バルーンを作ったりとか、バードウォッチングなど、鳥を見るだけでなく楽しみ方の提案をしています。あとは子供達向けに工作のワークショップをやったり商品の企画・開発をしています。

かわいい鳥グッズを作りたいとかパフォーマンスをしたいとかではなくて、野鳥の魅力を発見できると毎日楽しいよ、というのを伝えたいんです。これだけ姿が見えたり鳴き声が聞こえる動物って他にいないですよね。野鳥って一番身近な野生動物なんです。ちょっとでも鳥に興味を持ってもらえたらなというのが活動の理由です。

イラストも全部スズメ社鳥さんによる自作。

―何で野鳥なんですか?
1番好きなんです。昔から鳥は好きで、他の動物も全般的に好きですけど、鳥のいつでもファッと視界に入ってくる感じとか、人と密接に関わってるけど一枚奥で別のルールで生きている感じとかすごくいいなって思ってます。

実は過去に商品企画とかデザインの仕事をしていた時に身体を壊しまして。それで苦労するなら本当に好きなことで食べていきたいなと切り替えまして、ここ一年半くらいでこれ一本で食べて行けるようになりました。

前までは(公財)日本野鳥の会でレンジャーという、公園で鳥を数えたり説明したりするお仕事もしていたんですけど、今は会からのご依頼で展示物を作ったり商品を企画したりもしています。

人気商品の「スズメッセージカード」。吹き出しを書くと、スズメがしゃべっている風に。裏面は塗り絵になっていて、もらった方も楽しめるそう。

5円玉の穴から顔を出せるサイズのマグネット「ミクロ・チュン」。

工作用の白いフィギュア。ワークショップではクレヨンで色付けするそう。

「とりくじ」を引かせていただきました。鳥の豆知識と前向きになれるお言葉が書いてありました。

他にも色とりどりの缶バッジや傘など気になる商品がたくさん展示されていました。スズメが一番推してる、「推しチュン」とのことですが、他の鳥でも色々な商品があるそうです。

パン屋さんとコラボしたスズメの「カルタ」

―カードのお話をお聞きします。最初に見たとき、これ何に使うものだろうって思っていたのですが、何ですか?
カタネベーカリーさんとコラボして制作したカルタです。このお店はご夫妻が代々木上原でやられている人気店ですね。お二人とも鳥がお好きで、イベントで一緒になった時とかに、何かやろうと以前から言っていただいていまして。カフェが併設されているので、カフェで工作のワークショップをやろうかと話していたんですけど、せっかくパン屋さんでやるので、ちょっと思いつきで、パンとスズメの大きさを比べた絵を描いたんです。その絵を展示するというのが先にありまして。

そこでありがたいことにかわいいとか原画も欲しいと言っていただくことが増えて、その活用方法を考えていたんです。
カタネベーカリーさんはお店のパンの解説本を出版しているので、それをカルタの読み札にして、例えば「朝はバターやジャムを塗って、昼はサンドウィッチにして、夜は料理に添えて・・・」とか読んで、最後にパンの名前を読んだらカルタにできるなと思いつきまして。それでカルタにしよう!となりました。

絵の展示イベント「おスズメのベーカリー展」はすでに終了していますが、今後新たな企画も予定しているとか。

普通は読み札とセットになっているので、今回も読み札をもう一セット作った方がいいんじゃないかって話もあったんですけど、そうすると単価が上がってしまうんですよね。常連の方はこの本を持っている方が多いということだったので、本と連動した、この形になりました。

以前から他のネタでカルタを作りたいなと思っていたので、作れそうなところを探していたんです。そこでwhooを発見しました。
カルタって単純に調べるとすごくロットが大きくなるんですよね。名刺印刷だと100枚単位で頼めはしますが、それなりの厚みがある紙で角丸をして、となると結構高い上に、セッティングも全部自分でやるのが大変なので、50枚を1セットとして届けてもらえるのもいいなと思いました。

「取り説」ならぬ「トリ説」も付いています。

―実際に売っているパンの絵なんですね
そうですね。なので可能な限りパンを食べました。ここのパンは本当においしくて、「おスズメ」なんですよ!
家から一時間以上かかるのでなかなか行けないのですが、一回行くとすごい量買っちゃうんですよ。こんなに買ったのに2000円以内なの?と驚きます。こだわっているのにお財布にも優しいんです。

今後の野望も壮大

―今後やっていきたい活動はありますか?
色々ありすぎるんですけど、「メガ・チュン」10周年記念でさらに大きいもの「ギガ・チュン」というのを進めています。スズメの中でバトミントンの試合をできるくらいの大きさです。もう建物ですね!

社鳥さんのアイデアノートにあったサイズ比較のスケッチ。規模感がやばい。

逆に小さい鳥もいるので米粒くらいの「米チュン」を作って小さい方向ももう一段階攻めようかなとも思ってます。

他にも、「スズメット」と言うんですけど他の鳥で、ツバメとカモメを準備していて、「スズメット」「カモメット」「ツバメット」で戦隊ものっぽくしようかなって。グループ名は「METS(メッツ)」です。

被れるスズメ、スズメット。表情がコワい。

まとめ

平日にも関わらず、取材中に何組ものお客様がいらっしゃっていました。海外のお客様も多く、「Why?!(なぜスズメなの?!)」と質問される方が多かったです。そしてお客様を2階にご案内すると、必ず2階から大きな笑い声が聞こえてきました。

ギャラリーのオーナー鈴木さん曰く、ギャラリーでは毎回企画が変わるけれど、今回のような「かわいい」コンテンツが海外の方にも人気、とのことでした。社鳥さんの鳥は「かわいいけれど不気味さと狂気も感じた」から展示を依頼されたそうです。

左が鈴木さん。

写真もトリ放題だったので、バルーンも社鳥さんもたくさん写真を撮らせていただきました。商品にもギャラリーにも鳥にまつわる小ネタが満載で、とても楽しめる異空間でした。そしてお話を聞いている内にスズメを始め、野鳥に愛着が感じられるようになりました(本心!)社鳥さんのこれからの活動も楽しみです!

最高のフォトスポットで鳥のポーズ。

常に「肩チュンbird」を身につけている社鳥さん。

入り口の鳥は後ろ姿もボリューミー。

2階に向かう階段の壁にも、気になるイラストがいっぱいありました。

「撮り鉄」の方に撮ってもらった鳥、だそうです。徹底してる。


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