Howにまみれる世の中
先日、3か月ぶりに本屋を訪れました。
ひところは「出かけたら本屋にも寄る」というぐらい、本屋であれこれとトレンドを見ることが好きで、しょっちゅう本屋に行っていました。
会社員でもあるわたしは、特にビジネス本に目が向くことが多く、あれこれ手にとっては、読み漁っていました。
本屋に並ぶタイトルは、なんだかとても心地がよく
「〇〇が身につく本」「〇〇のために教科書」
などなど、そのタイトルを見ているだけで、自分が成長した気になる事さえあったような気がします。
時には会社の上司にそそのかされ、月に10冊読もう、なんて、とにかく読むことが目的になったりもしていた時期もありました。
そんなとき、先日、ふと断捨離したくなって、本を整理しようとし始めたときに、そこに並ぶタイトルに見て、こんなことを思いました。
「”How本”が多いなあ」
”How本”って何??と思うかもしれませんが、”どのようにやるのか”というテクニックを書いている本のことを指しています。
すぐに成果が出そうなことが書いてあるHow本、やった感が味わえるHow本、わたしでも整理できると思わせてくれるHow本・・・
ほんとにたくさんありました。
いままで、あまり意識せず「これが会社スキルとして必要なことだ」ぐらいに思って読んでいましたが、一番思ったのは、今になって”大半のことを覚えていない”ということです。
もちろん役立ったことも多々あったのでしょうが、ほんとに今になってみると覚えていることがほとんどないのです。
考えてみると、テレビもyoutubeもVoicyも、Howに寄ったものが多くて、そのタイトルやサムネを如何にキャッチーにするかにみんな普請していますよね。
右から左に流れるように、Howにまみれた世の中に過ごしているんだなぁ自分は、なんて思いました。
でも、本質的に大事にしたいことって、今になって思うんですけど、
それはWhatやWhyの方で「何に注目したのか」「なぜ注目したのか」、そしてそれは、どういう時代背景や人間としての感覚があってそう考えたのかとかいう、人間としての本質に迫るものなんじゃないかなと思うんですよね。
人にとって大事な普遍的なことを語ってくれている本もたくさんあるのでしょうけど、そこに盲目的になっていて、Howに寄りすぎていた自分を内省し、見る目を変えていこうと思った今日この頃なのでした。
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