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【ノクチルコミュ・天塵】「天塵」から見えたノクチル像 アイドルよりも幼なじみのスタンス【シャニマス感想】

 『アイドルマスター シャイニーカラーズ』(以下シャニマス)の6番目のユニットとして追加された「ノクチル」。ユニットのシナリオ「天塵」を読み進めていくと、彼女たちのアイドル像が明らかになります。この記事では、「天塵」を読み進めていく中で分かったノクチルの今、そしてこれからを探ります。

※画像はゲームのスクリーンショットです。ゲームの運営から指摘があった場合、即刻削除します。

※オタクの壁打ち場なので、文章の途中に小並感が入ります。あらかじめご了承ください。執筆時の情報は2020年8月31日時点です。

ノクチルはどんなユニットなのか

 さて「天塵の話題に入る前に、ノクチルとは一体どんなユニットなのか紹介します。彼女たちは3月22日にニコニコ動画やyoutubedeで配信された「シャイニーカラーズ生配信~2nd Anniversary前夜祭!新情報大公開SP!~」の中で発表されたユニットです。

さよなら、透明だった僕たち(チルアウト・ノクチルカ)
幼なじみ4人で結成された、透明感あふれるアイドルユニット
誰かになる必要なんてない──
走り出す波を追って、少女たちは碧い風になる
出典:https://shinycolors.idolmaster.jp/idol/noctchill/

 「さよなら、透明だった僕たち」というキャッチフレーズ、それを表現するような透明感溢れる(2000年代のビジュアルノベルを想起させるような)プロモーションビデオ、そして曲が特徴的です。

 公開された情報の中で注目したいのは、ユニットの関係性。すでに登場している子たちは、アイドルを始めてからユニットを組むという流れでしたが、ノクチルは幼なじみ4人で構成されていています。この関係性がプロデュースにどう影響するのか。「天塵」はそのことをPに問うシナリオだったようにも感じます。

「天塵」が示したのは暫定的な答え

 さて、ようやく本題の「天塵」について。この物語は、ユニットの初仕事で配信番組に出演するものの、番組側の演出意図と異なる行動をし、干されてしまった過程、またその後の仕事を通して、彼女たちのこれからを考える内容となっています。

 既存ユニットのシナリオと明らかに異なるのは、アイドルとしての自覚・覚悟があるのかという点です。みんなの期待に応えられるアイドルになるにはどうしたらいいのか。上を目指すにはどうすればいいのか。どうしたら最高のアイドルになれるのか。既存ユニットは自分たちは「アイドルだ」という認識のもと、各々が掲げる理想や目標に向かい、日々努力する姿が綴られています。

 一方、ノクチルの場合は、アイドルより幼なじみとしての関係性が先なので、アイドルを続ける・続けないの選択肢を含め、自分たちは今後どうしていきたいのか、そして職業的な悩みを抜きにして、16歳・17歳の彼女たちが抱えるそれぞれの苦悩・葛藤を描いたシナリオだったといえます。

 彼女たちは幼なじみと一緒にいるために、その時間を長く共有するために、その延長線上にアイドルを続けるという選択肢があったにすぎないことがシナリオから読みとれます。

 特に「ハング・ザ・ノクチル!」の終盤、「楽しいんだ、最近。こうしているの」「それしかないや。私。理由とか」と透が語ることから理解できます。決して直接的な表現ではないですが、みんなと一緒にいられる時間が多いからアイドルを続ける。それが透の、ひいては彼女たちのアイドルを続ける理由です。

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 それぞれが抱いた苦悩・葛藤にシンプルで、暫定的で、これからの未来のことなんか一切考えていない。そうした子どもっぽくてどこか青くさい回答を導き出す物語は、ほかのユニットに比べると深く“人間み”(=1人の人間がそこにいるような感覚)を感じさせられます。同時に「この青くさい私たちを今後もプロデュースする気はある?」とPに問いかけるような気がしてなりません。

 天塵の終盤、誰も彼女たちのことを気に留めていないような、小さな小さなステージでアイドルとしての再スタートを切ったノクチル。彼女たちが既存ユニットと同じようなアイドルになるのはこれからでしょう。アイドルだけど、まだアイドルとはいえない、そんな中途半端な彼女たちがどんな成長を遂げるのか。これから追加されるシナリオが非常に楽しみです。




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