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「水無月」の意味

「親の心子知らず」という。まさにその通りである。毎年6月30日になると、両親がわれわれ夫婦に「水無月」という和菓子を買ってきてくれるが、ここに来て、ようやくその意味を知った。なるほど、両親は理由も告げず、小粋な贈り物をずっと続けていたわけだ。心憎い。

無病息災

水無月は、白いういろうの上に甘く煮た小豆を載せ、三角形に切り分けた和菓子だ。2020年も6月30日に両親からもらった。この和菓子に添えらえていた"お品書き"をたまたま読み、6月30日に水無月を食べる意味を知る。

お品書きによると、京都では厄払いの儀式「夏越しの大祓い」が行われる6月30日に、1年の残り半分が無病息災であるように祈念し、水無月を食べる風習があるという。小豆の赤い色に厄除けの意味があるそうだ。

無事息災で過ごせるようにー。両親が毎年この時期に水無月を持ってきてくれる理由はそれかとハッとする。和菓子好きな両親からのお裾分け程度としか思っていなかったこれまでが恥ずかしい。

来年はこちらから両親に水無月を贈りたい。何も言わずに。

(トップ写真:無病息災を願って食べる和菓子「水無月」)

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