ひさしぶりに
みなさま、こんにちは。こんばんは。
さて。いきなりですが出場された選手の方々、運営・サポートの方々。そして陸上ファンの皆様。
先日の関東インカレ、お疲れ様でした。
(リンクは主催者:関東学生陸上競技連盟の大会情報ページ)
無観客ではあったが、今年は開催できてよかった(昨年は秋に延期して開催されたが、対校戦は行わず)。一陸上ファンにとっては、ライブ配信のありがたみを改めて。
今年も好記録が続々。個人的には推しチームが有言実行の1部昇格を果たし、4日間感動しっぱなしで幕を閉じた。
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その関東インカレの約1週間前に、
陸上ファンなら一回は聞いたことがあるかもしれない、このイベントに参加してきた。
オトナのタイムトライアル、通称OTT。
一言でいえば、市民ランナーのトラックレース。
市民ランナーと聞くと、フルマラソンやロードレースを浮かべる方も少なくないだろうが、OTTはそのトラック種目版。主に1500mと5000mが開催される。
ランナーは目標タイムごとに組が分けられ、各組にはランナーをアシストするペースメーカー(通称PM)が配置されている。
PMには、大学・実業団の現役選手から、現役を引退した元長距離選手、長距離選手のモノマネ芸人、陸上系Youtuberなどなど豪華なメンバーが名を連ねる。
毎回PMのメンバーが違うのは、けっこうすごいことだと思う。
PM以外に特徴的なのが、ランナー以外にボランティアも公募していること。
ボランティアの仕事は、受付や周回カウント、SNS実況・写真投稿、ゼッケンについているチップの回収、貴重品預かりなど多岐にわたる。
私はこのOTTにボランティアとして3回参加しているが、大好きな陸上競技に触れつつ、市民ランナーさんを応援しつつ、
SNSで知りあったファンの方や、ボランティアで同じ担当の方と交流しつつ、楽しく参加させてもらっている。
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だが、3回目の参加となった5月16日(日)の回、ついに事件が起きた。
なんと当日に、タイム計測をお願いされてしまったのだ。笑
でも、お願いされたらやるしかない。
陸上部のマネージャー時代を思い出しながら、
徐々に感覚を確かめながら、EKIDEN Newsさんやスタッフさんに助言をいただきながら、計測しタイムを読み上げつづけた。
久しぶりのタイム計測は大変だった。が、今回以上にストップウォッチを操っていた過去の自分、すごくないか。とも思った。笑
2年ぶりにタイム計測をする経験もなかなかないだろう、ということでこの時の感覚を忘れないためにも、心掛けたことを何個か書き残しておく。
(マネージャーさんにとっては当たり前なことの羅列だが…)
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①周数と距離を両方読む
今回は「先頭集団、まもなく○○mの通過です。 ▲周目 82、83、84、85…(←これを流し読みという) ▲周目 84秒8」のように読み上げた。
距離だけ言えばいいか…とも思ったが、周数で数えるランナーさんがいたら困るかなと考え、部活でやっていた通りのスタイルで読み通した。
これは基本の基本…でもブランク明けにはきつかった。笑
トラック1周が400mであることはちゃんと頭に入っているのだが、9周目が何mか、2800mが何周目か、という変換が瞬時にできなくなっていた。
公式を覚えているのに、いざ問題を解くとなるとできない。みたいな。
②押し勘は大事
計測するからには、より正確なタイムを読み上げたい。となるとスタートがズレたらまずい。
だから、一番緊張するのはスタートだ。
だがOTTではよく見る雷管(パン、と鳴るピストル)ではなく、音で鳴るタイプのスターターを使用。
雷管の場合は、引き金を引いた際ピストルの先にパッと現れる、わずかな光を目標に押す。
しかし、音タイプのスターターは音の鳴り始めで押すため、聞こえた!と思って押しても、ゴールに設置されたタイマーとは0.5秒くらいズレた時もあったくらい(私が単に下手なだけ)難しかった。
ここで大事なのが、「いまスタートするぞ!」という押し勘だ。
スターターやランナーの計測地点通過に合わせて、正確にストップウォッチを押すことを、私は勝手に押し勘と呼んでいる。
※過去にバドミントンをやっていた経験から、ラケットの適正な位置(スイートスポット)にシャトルを当てることを当て勘と呼んでいた(ほかのスポーツでも当て勘という言葉は使われるそう)。
その当て勘をもじって押し勘と名をつけただけ。笑
「そろそろくるぞ、…来た!」の「来」くらいで押す感覚、と言ったらよいのだろうか…?
計測してみないとわからない感覚かもしれないが、スタートのタイミングを読んで押す技術?は侮れないなと改めて実感した。
③コンマ秒まで伝わる読み上げをする
陸上競技に関わらず時間と勝負するスポーツでは、○秒▲の▲の部分、つまりコンマ秒を大切にする人は多い。
一般に短距離の選手のほうが、中長距離の選手に比べて▲の変化の重みが大きいように感じる。
マネージャーとしてレースに帯同した際、▲の数が1つ小さくなった時の選手の喜び方は、短距離と中長距離でかなり違っていたのを思い出す。
ただ、中長距離の選手がコンマ秒に対して無関心という訳ではない。
一定のペースを正確に刻んで記録を狙う際、トラックを複数周走る中長距離では、距離を経るごとにコンマ秒の積み重ねがどんどん増えていく。
たとえば、目標タイムをクリアするのに1周を72秒で走りつづけることが条件となるなら、
同じ72秒台でも72秒8で走りつづけるのと、72秒0で走りつづけるのとでは、最終的な合計タイムは変わってくる。
たとえコンマ秒であっても、ゴールタイムに加算されることは間違いないのだから、
私はそれを流し読みの正確さから協力しようと思い、コンマ秒が伝わる読み方を大切にしている。
先ほどの例を少し使う。
たとえばその周のラップタイムが72秒8なら、読み上げとしては
「…69、70、71、72、73(このあたりで選手が地点を通過)▲周目 72秒8」くらいがベスト。
逆に71秒8のラップタイムなら、
「…68、69、70、71、72(このあたりで選手が地点を通過)▲周目 71秒8」のような読み上げになるよう意識する。
つまり、流し読みした最後の秒数と実際のラップタイムが近いほど、流し読みがより正確だとわかる。
このことを大切にするのは、
ラップタイムのアナウンスより少しでも先に、選手に(73って言ったあたりで通過したからちょっと遅いかな)、
もしくは(72と読まれたあたりで通過したからいいペースだな)などとわかってもらえたらいいなという気持ちがあるからだ。
実際、私も入部したての頃は長距離の先輩にコンマ秒が伝わるように読め、と何度も指導された。そのおかげでこの重要性に気づけた。
なぜこのことを重視しているのか、考えるきっかけを与えてくださった先輩ありがとうございました。(今更)
④最後は周回ではなく全体のタイムで読む
OTTに参加されるランナーの方々は、目標タイムを掲げて走る。
ちょっとでも目標タイムをクリアしてほしいから、最後の最後の読み上げはいつも全体のタイムを伝えるようにしている。
「最後の最後」というのは、ラスト200mの通過で読むタイミングが多い。なぜなら、ゴールと真反対にある200m地点にはタイマーが置かれていないことが多いから。
(関東インカレや日本選手権などの大きい試合では設置されているが、大学の記録会などでは置いていないことがほとんどのため)
最後まで走ってきて、目標タイムをクリアできるかギリギリのせめぎあいの時に、
いまのペースを伝えるよりも全体のタイムを伝えたほうが、
(あと何秒でラスト200m走ればイケる!)みたいな計算が立てやすく、スイッチを押せるかも…?という考えだ。
これは大学3年になる頃に、大きな試合の標準記録の突破や自己ベスト更新へのちょっとしたアシストができる方法を考えた末にやり始めた。
実際に、何人かの選手(といってもごくわずかだが)に「ラスト200mで全体聞こえてイケると思ったんで最後動きましたー」と感想をもらったことがあり、ちょっとは効果があったのかな…?と個人的には思っている。笑
ただ、逆にタイムを意識しすぎて脚が止まるランナーさんもいらっしゃると思うので、そこは悩みどころではあるが…
レースの進み具合や雰囲気を読み取って臨機応変に変えることもあるが、ランナーの記録を少しでもアシストできるようにと、最後はあえて全体読みを。
もし、それやめて!って方がいらっしゃったら教えてください。笑
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ひさびさのタイム計測は、大変だったがやっぱり楽しかった。5000mの最終組のアナウンスが終わった後の達成感はすごかった。
それよりも終わった後、タイム読み聞きやすかったですーと何人かのランナーさんやボランティアの方が声をかけてくださったことが、一番嬉しくてたまらなかった。
今までは自分が所属するチームをサポートするためにやってきたタイム計測というものが、今回はチーム関係なくいろんな人に届ける役目をしたのだと思うと、感慨深いものがあった。
いろんな方にお言葉をいただいたことで、強く実感した。
タイム計測を今後担当するかはまだわからないけれど、また機会があればぜひお願いします。笑
そして、私がタイム計測の担当にぶち当たった方は、なんでもコメントお寄せください。笑
次回も務める保証はありませんが、改善いたします…笑
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