脳に楽させると閃く
よくこんなストーリーのアイデアを思いつきましたね…という意見がまさに素人特有のものであることは、実際に書いてる人はよくわかると思う。アイデアは書きながらそのうち出てくるものであり、書く前から準備しておいてサァ頭の中に寸分たがわぬ制度でくみ上げられたこのストーリーを現行に書き写すぞという性質のものでは決してないからである。
この理由として、私は人間の脳が集中して把握できる範囲が非常に限られているからだと考えている。そのためすでに文章の最初のほうで舞台の地理や登場人物の人となりを描写しておけば、それらを記憶していた脳のメモリーが解放され、新たなアイデアをひねり出すためにようやく使われ始めるのだ。
IQテストでよく出てくるものにサイコロ問題がある。サイコロの展開図を示しておいて、脳内で組み立てたときに、ただしい図柄のサイコロは次のうちどれか?と問うアレである。この問題、実際に手許に同じサイコロがあればパッと見て確認して3秒くらいで解けますよね。
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